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最新記事【2006年05月14日】

海外移住ロングステイを計画する上では、日本での生活費と海外でのロングステイに費やす費用のバランスを考えていくことが一番大切なことです。年金収入以外の不労所得などは想定から外し、年金のみを生活のベースとしてみていきますと、2005年現在での夫婦の平均的な公的年金受給額は23万円強となっており、今後はその金額を下回ることも考えられます。

その年金の年間トータル金額を、日本での生活費、海外への渡航費用や滞在費、そして渡航中の日本での固定費などにバランスよく配分し計画していくことが、ロングステイを成功させる上では最も大切なことになります。現地に滞在中であっても、日本で賃貸住宅に住んでいる場合には、その家賃や光熱費などの公共料金が固定費として掛かってきます。

また、日本で住んでいる住居が持ち家であれば、長期のロングステイの場合には、それを貸し出すことにより家賃収入が見込める場合もあります。日本での生活費と現地での生活費は年金から費やし、渡航費用や現地での小旅行費用などは貯蓄から賄う、というプランニングの選択もひとつの方法です。いずれにしても、ロングステイは決して無理な計画をするものではなく、その期間や滞在先の選定に際しても、収支を考えながらバランスの取れたプランニングをしていくことが大切です。

年金での暮らしに余裕を見出す手法としてもロングステイが注目されていますが、経済的な面からだけで物価の安いところを選択すれば、それに見合う危機管理のコストも掛かってくるのだということも認識した上で、無理のない計画を立てていくことが必要です。

海外移住ロングステイを計画していく上で大事なことのひとつとされているのが、実際に現地を下見して体験してみることです。自分が滞在しようと計画している国を実際に訪れて、事前に収集した情報と実際の現地の様子をつき合わせて確認したり、気候や風土が自分に合っているかを体感してみることも必要です。

国やその土地によっては季節の変化が激しいこともありますから、そうした場合には季節ごとに訪れてその変化を知ることも大切です。一般的な生活情報としては、物価や交通事情、食べ物、住居環境などのチェックは欠かせませんが、自分がその地で何をしたいか、どうやって過ごしたいか、というロングステイでの滞在目的に適っているかどうかのチェックも大切です。

その際の移動手段やその費用、街の様子、日々の食事をどうするか、食べ物は口に合うか、食事の値段はどれくらいか、住居は快適か、そのセキュリティは万全か、トイレや風呂の様式は自分に合っているかなど、日常生活を続けていく上でその地が自分に合っているかどうかも要チェックです。国により日常の習慣は様々でトイレ事情も万別です。

また、バスタブを使う習慣がなくシャワーが一般的な国もあります。言葉の問題もあります。国によっては都市部以外は英語が殆ど通じないところもあり、そんなところでは自分がどれだけ現地の言葉に関心が持てるかということも大きな要素になります。とにかく百聞は一見に如かずです。

日本でどれだけ情報を収集してみても、実際に体感することにはとても適いません。ロングステイを目指すその入り口とも言えるのが、現地での下見体験です。自分の目で見てよく確かめて、じっくり検討した上で移住先やロングステイ先を決定することが大切です。

滞在とビザ移住ロングステイを受け入れている国によって、受け入れるビザの条件は様々ですが、その国に長期滞在する場合には、どの国でも基本的にはビザの取得が必要となります。

ビザとは、その国に滞在するための許可証で、入国する目的によって様々な種類があり、その国の在外公館(大使館・領事館)で申請・審査のうえ取得することができます。ビザはその外国人のパスポートの有効性を証明し、目的や滞在期間、その国へ入国することに問題のないことを審査した上で推薦する証明書のようなものです。

その国で仕事をするには労働(就労)ビザ、留学するには留学ビザ、観光するには観光(訪問)ビザなど、目的により種類が分かれていて、その国に滞在するためには何かしらのビザが必要ですが、ビザはあくまでも推薦状的なもので、その国に滞在するための在留資格は空港などの入国審査官によって最終的に判断され、そこで許可がおりたら入国できることになるのです。

最近では、国によって違いがありますが、日本人の短期滞在(1〜3ヶ月)の場合にはビザを必要としないところも増えており、そうした国で比較的期間の短いロングステイを計画している場合には、観光ビザなどを取得する必要もありません。

それ以外の、滞在するためのビザが必要な国で短期ロングステイを計画している場合には、一般的には観光ビザを取得して3ヶ月の滞在期間が得られるところが多く、またそうした国の多くはビザの延長を認めており、合計6ヶ月程度の滞在が可能になります。

中にはニュージーランドのように3ヶ月の観光ビザを2回延長して9ヶ月まで滞在することができる国もあり、それぞれの滞在期限を超えない滞在なら、特別なビザがなくても「観光ビザ」で十分とも言えるわけです。ロングステイで短期の場合には、一般的には観光ビザやビザなしでの滞在となりますが、最近ではシニアの長期滞在を対象としたリタイアメントビザ制度を持つ国もあります。ビザは国によってはその条件が頻繁に変わる場合もあり、事前にその国の在日公館などで確認する必要があります。

日本に居住して日本のパスポートを所有していることが条件で、短期の滞在にはビザを免除している国があり、ロングステイの候補となる主な国とその滞在可能期間は下記の通りです。なお、滞在期間は国により異なりますが、下記に記載している日数は最長期間で、入国審査官に判断によって減日数となることもあります。また、パスポートの有効残存期間がその条件に定められている国もあります。

■アジア
・インドネシア/60日
・タイ/30日
・ベトナム/15日
・フィリピン/21日
・マレーシア/3ヶ月
・台湾/30日
・中国/14日
・香港/3ヶ月

■ヨーロッパ
・アイルランド/6ヶ月
・イギリス/6ヶ月
・イタリア/90日
・スペイン/90日
・ポルトガル/90日
・マルタ/90日

■北アメリカ
・アメリカ合衆国/90日
・カナダ/6ヶ月

■オセアニア
・タヒチ/1ヶ月
・ニュージーランド/3ヶ月
・ニューカレドニア/1ヶ月
・フィジー/4ヶ月

海外移住・ロングステイ情報

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