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スペインの医療体制

スペインの医療は先進国の標準的な医療レベルを持っており、大概の病気では安心してかかることができますが、日本人医師や日本語を話す医師は殆どいないため、英語かスペイン語での受診となります。したがって、持病がある場合などにはあらかじめ日本で診断書を作成の上、スペイン語に翻訳して持参しておくことが賢明でしょう。

スペインの医療システムは日本とは違い、地域の診療所で最初に受診するシステムとなります。地域の診療所でヘッドドクターの診察を受け、怪我や手術、精密検査などが必要な場合には、ヘッドドクターからの紹介で専門医院もしくは大病院を指定されることになります。緊急の場合には、もちろん救急病院へ直接行くことも可能ですし、その際にはスペイン赤十字の救急車を依頼することも可能です。

スペインでは、公立の医療機関が8割で残り2割が私立の医療機関という医療体制で、公立医療機関では、社会保障保険に加入していれば医療費は完全無料となり薬代もかなり割引になる制度が整っています。この医療制度はヨーロッパでも特に充実した制度で、違法移民であってもまず無料の医療が受けられるという利点もありますが、公立機関では受診受付時間が短くいつも混雑しているという欠点もあります。したがって海外ロングステイでスペインに滞在する場合には、比較的空いていて受診受付時間も長くきめ細かい診察制度を採っている私立医療機関を選択することが望ましいでしょう。

私立医療機関では、設備も充実しているところが多く医師の医療技術も総体的に高いですが、その分治療費も高くなり医療保険への加入は必須となります。日本で事前に海外旅行保険に加入しておくことが望ましいですが、65歳以下の場合には現地の民間医療保険への加入という選択もあり、事前によく調べておくことが大切です。

スペイン

スペインは、多彩な文化が入り混じった多民族国家ですが、日本との関係は古く、日常的に米を食べる習慣もあり馴染みやすく親しみの持てる国です。温暖な気候の地中海沿岸域では世界から多くの移住者が集まり、年金ビザの制度もあることから、日本人海外ロングステイヤーにとっても過ごしやすい国です。

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