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最新記事【2006年05月09日】

□正式国名 :インドネシア共和国 Republic of Indonesia
□首  都 :ジャカルタ
□面 積 :189万ku
□人 口 :2億1700万人(2004年)
□元  首 :スシロ・バンバン・ユドヨノ大統領
□政 体 :共和制
□民族構成 :大半がマレー系 (ジャワ、スンダ等27種族に大別)
□宗  教 :イスラム教87% キリスト教10% ヒンズー教2%
□言 語 :インドネシア語
□通 貨 :ルピア(Rupiah) 約80ルピア=1円(2006年5月)
□G D P :1人当たり1165ドル(2004年)
□時 差 :−1時間
□所要時間 :7.5時間(成田−デンパサール[バリ島])
□電 話 :国番号62
□電 気 :220V 50Hz
□経済成長率:5.1%(2004年)
□物価上昇率:6.4%(2004年)
□在留邦人数:11221名(2005年10月)
□物 価 :日本の約1/3(バリの目安)

バリ島(インドネシア)バリ島はインドネシアの数ある島々のひとつで、政情が少し不安定な首都ジャカルタのあるジャワ島とは違い、インドネシア唯一のヒンドゥ教徒が数多く暮らす島です。本島と比べて比較的安定した治安と多様な自然、リタイアメント・ビザ制度がバリ島の大きな魅力です。

インドネシアは、首都のジャカルタがあるジャワ島をはじめ、バリ島のような小さな島々や大きなボルネオ島、スマトラ島などの1万数千の島々からなる国で、赤道直下の典型的な熱帯雨林気候のため、4月から10月頃までの過ごしやすい乾期とスコールがある雨期に分かれますが、地域によって若干異なります。年間を通しての平均気温は28度くらいで、雨季は湿気は多いですが一日中降るようなことはなく、夕方の短い時間に大量の雨が降ることが多いです。

インドネシアにとって日本は輸出入両面で最大の貿易相手国で、インドネシアからの日本への主な輸出は、石油や液化天然ガス、石炭、鉱物資源、海産物、パルプなど大切なエネルギー供給国で、日本からは機械関係やプラスチック等の化学製品、鉄鋼、電気・電子機器などが輸出されています。また、日本は対インドネシア投資国の中で常に上位を占めてきており、最大のODA供与国でもあります。

国内では地域により約300の言語が使われていますが、インドネシア語が公用語として使われています。、宗教的には、紀元前後にインドからヒンズー教と仏教が伝えられ、ヒンズー教や仏教の影響を受けた国が成立したことが、遺跡などで見られます。15世紀の後半には、イスラム教が勢力を伸ばし、現在ではイスラム教徒が国民の大半を占め、仏教は中国系の国民を中心に、バリ島などの一部ではヒンズー教という構成になっています。国におけるイスラム教徒の人口は世界最大ですが、インドネシアの国教とはなっていません。

インドネシアは、「地球最後の楽園」とも呼ばれるバリ島やボロブドゥール、プランバナンの遺跡などが有名な、観光や海外ロングステイの対象としても魅力がある国で、この国では宗教や風習なども各々が個性的です。物価や人々のホスピタリティなど、住み心地はよさそうな国ですが、問題は地域によっては政情が不安定なことで、海外移住やロングステイを計画する場合には比較的安定しているバリ島がその中心となるでしょう。

日本からインドネシアへは、ジャカルタのスカルノ・ハッタ国際空港やバリ島のデンパサール空港へ、成田や関西から日本航空やガルーダ・インドネシア航空が毎日就航しています。また、シンガポールやタイのバンコクなど周辺国からも多くの航空会社が毎日就航しています。国内線はジャカルタをハブとして非常に発達しており、いくつかの国内航空会社によって運行される便数は、ジャカルタからの国内便の方が他国からの国際便よりはるかに多く、国内の移動は空路で容易にできます。

治安情勢は、政治、経済、民族、宗教などの問題が互いに絡み合って首都のジャカルタをはじめ全国的にあまり良いとは言えず、ジャカルタでは独立を企てる民俗派やイスラム過激派による内紛もしばしば生じており、爆弾テロなども起こっています。バリ島はほかの地域と比べると治安良好なのですが、近年クタのクラブで爆弾テロが発生するなど、欧米人観光客の集う歓楽地など一部の地区では、以前ほどの安全は期待できなくなりました。しかしながら、歓楽地とはあまり縁がなく、豊かな自然を愛し、地元の人々とも同じ目線で接している海外ロングステイヤーにとっては、バリは今後も海外移住の候補地として考えられる滞在地に変わりはありません。

インドネシアへの入国は、2004年より短期入国に関しても有料の短期訪問ビザが義務付けられました。入国時点で残存期間が6ヵ月以上あることが条件で、短期訪問ビザは、7日以内の滞在で10USドル、30日以内の滞在で25ドルとなり、ジャカルタやバリのデンパサール空港では到着ビザが取得できます。それぞれ事故や天災に遭遇した場合などごく一部の例外を除いては、延長による滞在は不可となっています。また、オーバーステイは1日につき20ドルの罰金で、60日を超えると禁固5年か2500万ルピアの罰金と厳しい措置がとられます。

ソシアルビザという、文化交流のビザもあり、インドネシアでの文化交流や芸術を習得する、知人を訪問するといった目的の為のビザで、60日間までの滞在が有効で、以降30日毎に延長手続きができ、最大180日まで滞在可能です。インドネシア国籍を持つスポンサーからのスポンサーレターなどの必要書類を添えて、在外インドネシア公館(大使館・領事館)で取得できます。シンガポールなどのエージェントを通すと、比較的短時間で容易に取得することができるようです。なお、就労や商業活動はできません。

その他、ロングステイで長期の滞在や海外移住を予定している場合には、KITASという移住ビザがあります。

インドネシアが奨励しているビザで、主にリタイアして年金受給者である外国人をターゲットにした優遇ビザです。KIATASビザを取得すると、準インドネシア人扱いとなり、運転免許証(有効期間1年)の取得や銀行口座開設などが容易に行えます。有効期間は1年で、滞在条件が継続している限りは更新が可能です。取得方法は以下のいずれかを選択出来ます。

1.インドネシアに入国後に申請し、許可が下りた後に第3国にあるインドネシア在外公館で取得する。

2.日本で「ホリデー・ランシア」というリタイヤビザ希望者の為の短期ビザを取得後にインドネシアに入国、インドネシア国内で申請し、KIATASビザに切り替える。

【取得条件】
@申請時に55歳以上であること。
Aパスポートの有効期間が18ヶ月以上あること
B配偶者や子供が同行する場合、同条件で子供は未婚で16歳以下のこと。
C年金受給証明書(1500USドル以上/月)か同額以上の収入もしくは利子を証明する公的証書。
Dインドネシアで有効な健康保険、死亡保険、第三者に対する損害保険に加入していること。
Eバリ島内指定区域に、3万5千ドルの不動産物件を購入するか、月500ドル以上の物件を賃貸すること。
F婚姻証明書。
G履歴書 。
Hインドネシア人の1名以上の雇用証明書。
I申請手数料や在外インドネシア公館での取得手数料。
Jインドネシアスポンサー側での必要書類。

インドネシアの医療機関は、総合病院、診療所、個人開業医のクリニックに分かれており、個人開業医の多くは日中には総合病院で勤務し、夕方から開業する形をとっています。インドネシアの医療は、地域によってかなり格差があり、ジャワ島などの主要都市とその他の地域での格差が大きいようです。

ジャカルタやバリのデンパサールにある総合病院では、日本や欧米などの医療先進国に留学した医師が多く、医療設備も先進国と同レベルに整備されています。地方では、診療設備や医療技術の面で限界があり、重症患者などは、ジャカルタやシンガポールへ移送することになります。

ジャカルタの一部の病院には日本人医師も常駐していますが、外国人医師はインドネシアでの直接的な活動が許可されず、日本人医師は医療相談という形で診療にあたっているようです。ジャカルタでは、日本語が話せる医師のいる病院も多くあり、言葉の面では問題ありませんが、その他の地域では英語での診療が主になるようです。

バリのデンパサールには日本政府の協力で完成したサングラ国立総合病院があり、医療設備や技術も高く、日本語を話せる医師と看護師が常駐しています。清潔で設備が整った24時間体制の診療所も多くあり、日本人医師や看護師、もしくは日本語や英語が話せる医師や看護師が常駐している私立病院も多数あり、安心して治療を受けることができます。病院では海外旅行保険の使えるところが殆どで、出発前の加入が必須です。

バリ島はインドネシアの数ある島々のひとつで、ジャワ島の東の端にあるとても小さな島です。インドネシアの他の地域とは違い、島民の90%がヒンドゥー教徒です。バリ島は、正式にはインドネシア共和国バリ州で、その面積は約6500kuで、東京都の2.5倍ほどにあたります。バリ州は8つの県からなり、南部のリゾートエリアにある州都のデンパサールやヌサ・ドゥアはバトゥン県、ウブドはギャニャール県に属します。年間の平均気温は約30度ですが、キンタマーニなどの山岳部は18〜24度と平地部と比べると涼しく、出かけるときは薄手のセーターなどが必要となることもあります。

バリ島の魅力の一つは多様で鮮やかな自然が存在しているということです。のどかな田園風景、そそり立つ火山、素晴らしい南海の美しさと水平線に沈む真っ赤な夕日、豊かに実るフルーツ、熱帯植物が生い茂るジャングル、優雅で華麗なバリ芸能、緩やかに流れるガムランの調べ、そんなバリ島ではバリ・ヒンズー教に根差した文化の中でゆっくりと時間が流れています。

州都のデンパサールは、50年以上にわたりバリ島の発展と繁栄を支えてきたバリ州の中核都市であり、急速な発展を遂げたアジアの都市に共通した、喧騒や混沌とした雰囲気がその特徴です。バリ島の公用語はインドネシア語ですが、バリ人同士の会話ではバリ語が使われることも多いようです。外国人が利用する地域などでは英語でも通用することが多く、最近では日本語を話す人も増えているようです。

日本からバリ島・デンパサールへは、ガルーダ・インドネシア航空と日本航空が直行便を就航しており、フライトによって異なりはありますが、所要時間は約7時間〜8時間、ジャカルタ経由の場合には、ジャカルタまで約7時間30分、そこで乗り換えてデンパサールまで約2時間の道のりです。デンパサールからはインドネシア国内各地への国内便があり、ジャワやロンボク、その他の島々にも国内便が出ています。デンパサール・ングラライ国際空港からデンパサール市内までは13km、エアーポートバスかエアーポートタクシーで市中心部まで所要時間は約30分です。

海路で島間を移動するには、隣のジャワ島やロンボク島との間をフェリーが頻繁に運航しています。ジャワ島の主要都市へは、デンパサール市内から、フェリーでジャワ島へ渡った後に各都市へ行くバスの便があります。バリ島内では、バスとベモと呼ばれるバンが公共交通の中心で、バスは主要都市間を中心に運行しており、ベモの路線はデンパサールをハブにして島内を網羅しています。タクシーは、メーター付きのタクシーがあり、デンパサール、クタなどで走っています。

バリとロンボクの主な観光ポイントには、シャトルバスが定期的に運行しており、公共のバスより割高ですが、外国人には便利で人気があります。島内の移動には、レンタルバイクもありますが、概してバリ住民の運転は荒く事故も多発しているので充分に気をつける必要があります。その他バイクタクシーも市街地に待機しており、近距離を移動するのに利用されています。

バリ島には観光スポットが数多くあり、ツーリスト用の宿泊施設も各地に点在していますが、ロングステイでの滞在では、騒がしいデンパサールの中心部を避けるのがいいでしょう。ビーチリゾートならクタやヌサドゥアといった海沿いの場所が適しており、賑やかな場所を場所を避けて静かに暮らしたい場合には、バリの伝統的な文化を感じられる芸術の村ウブドがお勧めです。

バリには、週や月単位の短、中期でも利用できるサービスアパートメントやコンドミニアムがあり、これらの多くはホテル形式で設備が充実しているのが特徴です。家具や電化製品はすべて揃っており、キッチンもついて料理もできるようになっており、パブリックスペースにはレストランやプール、ジムを併設しているところが多いようです。

最近では、レンタルヴィラという、各棟が独立して専用の庭が付く完全プライベートなコテージタイプのホテルがバリ島のいたる所に建てられています。静かな環境に立地しているところが多く、部屋も2LDK〜4LDKと広く、家具や電化製品、キッチンに食器一式などが揃い、ファシリティが充実していてプールやジムスパなどの設備があり、中にはプライベートプールが各棟に備わっているところもあり、専属のメードさんが付きホテル以上のサービスが受けられるようなところもあります。その分費用もかさみ、小さな部屋でも1泊あたり100ドル以上になりますが、高級ホテルに滞在するのと変わりはなく、目的や好みで選択するのがいいでしょう。

ホテルでは、1泊250ドル以上の超高級リゾート、高級ホテルでは100ドルからあり、中級ホテルは1泊30ドル前後からあります。また、ロスメンと呼ばれる小規模経営の民宿のような安いホテルもあり、基本的には 泊まるための最低限の設備があるだけでホテルのようなサービスはなく民宿のようなものです。1泊あたりの料金は、水シャワーだけの1万5千ルピア前後からお湯の出るバスタブ付きの15万ルピア前後くらいまであり、オーナー家族との交流など大型のホテルにはない楽しさもあります。

バリ島での滞在費ですが、夫婦2人の予算で、中級のリーズナブルなビラで住居費を抑えた場合には約600ドル、食費は時々日本食を外食した場合約300ドル、交通費や趣味の遊行費と雑費が400ドル、合計1300ドルとなり約15万円で快適な生活ができます。

数多くの島々からなるインドネシアでは、多民族国家だけあってインドネシア料理と言っても様々なものがあります。熱帯の赤道直下の国ということもあって、多様な香辛料を使ったものが多く、代表的な調味料は、ケチャップマニスやサンバルソースでココナツミルクも多用され、味はスパイシーなのが特徴ですが、全体的に日本人好みの味つけのものが多いです。

目玉焼きとエビせんべいが添えられたサンバルソースが少し辛い炒飯のようなナシ・ゴレン、ナシゴレンの米を麺にかえた焼きそばのようなミー・ゴレン、鶏肉や牛、豚肉などを串に刺してピーナッツソースのタレをかけたサテ、カレー風味のソト・アヤムというスープ、茹で野菜にタフと呼ばれる豆腐、ゆで卵をピーナッツソースであえたガド・ガド、などが日本人にもよく知られたインドネシア料理です。

白いご飯に肉や魚、野菜などを料理したおかずとサテなどを自分の好きなようにトッピングしていくナシ・チャンプルや、ナシプティと呼ばれる白いご飯にバリ風漬物が付き、野菜炒めなどと組み合わせていく定食のようなもの、ツミレや野菜がどっさり入っているさっぱりラーメンのようなミー・クワァなどは飽きが来なく、バリに海外ロングステイする人たちも好んで食べているようです。

同じインドネシア料理でもバリにしかない料理もあり、バビ・グリンと呼ばれる豚の丸焼きなどはその代表的なものでしょう。イスラム教徒の多い他の地域ではお目にかからない豚肉の料理で、本来は祭りや宗教儀式に作られるものですが、最近ではこれを普段に出すワルンと呼ばれる屋台や大衆食堂も増え、高級レストランでも出すところもあるようです。サテも豚肉やウミガメの肉、魚のすり身を素材にするのはバリならではです。バリでは、家庭料理から宮廷料理までの幅広いバリ料理が、街中の屋台や大衆食堂、高級レストランなどで楽しめます。

フレンチやイタリアンなどの各国料理なども街中には数多くのレストランがあり、日本食レストランもバリには数多くあり、寿司屋やラーメン店などの専門店まで揃っていますから、和食が恋しいときにも心配する必要はありません。

バリ島の電圧は220Vですから、日本の電化製品はそのままでは使えず変圧用のコンバーターが必要です。プラグ形式も丸ピン2穴で日本とは違います。また、バリ島では天気が悪く雷が鳴っている時などにまれに停電することがあり、たいていはすぐに復旧しますが、懐中電灯やロウソクは必需品です。

電話は、ホテルやサービスアパートメント、レンタルヴィラなどではあらかじめ設置されています。また、インドネシアでは公衆電話事情があまり良くないのですが、ワルテル(WARTELL)と呼ばれる私営の電話通信サービスが街のいたるところにあり、料金も公衆電話と大差はなく、割引サービスもあるので長距離電話や国際電話には便利です。家を賃貸したり購入するなど場合には、地域によっては電話の新規申し込みから加入まで相当時間がかかるため、すでに電話が設置されている住宅を探す方がいいようです。

携帯電話は2005年には4200万人が所有しており、急速に普及しており街中では簡単に購入することができます。通話はGSM方式で、番号などのデータの入ったシムカードを入れる方式です。契約タイプとプリベイトタイプがありますが、海外ロングステイの場合にはプリベイトタイプがいいでしょう。携帯電話の本体価格は60万〜500万ルピアと機能により幅がありますが、普及タイプならシムカード込みで80万ルピア(1万円程度)であります。

パソコンを持参してインターネットを始める場合には、現地電話会社であるテレコムのプロバイダーで時間制のプリベイトカードを発行しており、街中でたやすく手に入ります。また、最近では低速ADSLのブロードバンドも普及しつつありますが、まだまだ一般的とはいえません。バリ島の電話回線は電話機に直付けのタイプが多く、日本のようなモジュラージャックタイプはまだ少数で、直付けタイプの場合そのままではパソコンと接続できませんが、高級ホテルでは接続アダプターケーブルの貸し出しがありますし、街中でも接続アダプターケーブルは手に入ります。観光客の多いバリ島では街中に多くのインターネットカフェがあり、その殆どがが日本語対応しており料金は1分で500ルピア程度です。

バリで日本のNHKを観る場合には、衛星放送の契約をする必要があり、NHKのオプションを含めて50万ルピア程度で、月々20万ルピアくらいの利用料がかかります。また、主だったホテルやレンタル・ヴィラなどでは衛星放送と契約しており、HNKを観ることができるようです。衛星放送では世界の番組が40チャンネルほど提供されているようです。

また、インドネシアのローカル放送は8チャンネルあり、バリではそれにバリTVが加わり様々な番組が提供されており、日本のアニメ番組などは相当数がインドネシア語に吹き替えられて放送されています。また、オーストラリアからの番組も放送されているようです。

日本の新聞は、シンガポールで発行された朝日新聞や読売新聞、日本経済新聞が空輸されて、定期購読の場合には当日中に宅配されます。日本語で発行される「ジャカルタ新聞」というローカル発行の日刊紙もあり、インドネシアのローカル情報を中心に日曜を除いて毎日発行されています。
その他、インドネシアやバリの日常や観光情報を掲載している「あちゃら」などの日本語情報誌もいくつか発行されており、日本食レストランや観光スポットなどで入手できます。

デンパサールには、マタハリデパートやラーマヤナなど4つのデパートや数多くのショッピングセンターが揃っており、買物に不自由することはありません。観光客や海外ロングステイヤーなどで賑わうクタの街にも、同様にマタハリデパートやセントローという大型のショッピングモールがあり、品揃えも充実していますし、そうしたショッピングモールにはフードコートも併設されていますので、軽い食事などもできます。

中規模のスーパーマーケットなどは、都市部ではこれまでも数多くありましたが、最近では、島の各地に新しいスーパーが次々と新しく登場しており、中心部や繁華街以外でも手軽に買物ができるようになりました。サヌールにはサリナやハーディーズクロッシール、スミニャックにはビンタンスーパーやバリデリ ヌサドゥアにはトラギアスーパーマーケット、ウブドにはビンタンスーパーやデルタ・デワタスーパーマーケットなど、日本食材も扱っているところもあり、殆どの食料品や生活用品が揃い数も内容も充実してきています。

また最近、クタに大型日本食材スーパー「パパイヤ」がジャカルタから進出して来て、焼きたてのパンや日本風の惣菜パンを扱うベーカリーなども入り、当地で海外ロングステイするシニアにも好評のようです。

近代的なデパートやスーパーでの買物も何不自由なくできるようになったバリ島ですが、各地区の町や村には今でも多くの市場があり、生鮮食料品などは新鮮で安く、ときにはバリ人に混じって買物してみるのもいいでしょう。

バリは観光の島でもあり、様々な各国料理が楽しめるレストランやカフェは島中いたるところにありますし、日本食レストランも50を超える数の店があり、ラーメン屋にすし屋などの専門店も揃っていますから、日本食に不自由するようなこともありません。街中のカジュアルなところから、各地にある高級リゾートのレストランまでその形態も好みと予算でセレクトできます。

マクドナルドやケンタッキーなどのファストフードはあちこちのショッピングモールなどに揃っていますが、同じショッピングモールに併設しているフードコートでは、バリならではのローカルファストフードも数多く楽しめます。

インドネシア料理やバリ料理は、街のいたるところで屋台やワルンと呼ばれる大衆食堂では5千〜1万ルピアで気軽に味わえますし、ちょっと小粋なレストランでも、ナシゴレンなどは2万ルピアも出せばシーフードたっぷりの美味しいモノが味わえます。街中や郊外のリゾートホテルには高級なレストランも数多くあり、予算や気分でセレクトできます。

バリ庶民の生活や味に触れるなら、やはり州都でもあるデンパサールで、「北の市場」という意味を持つデンパサールの街は、電気街、宝飾街、市場、金融などが全て集まったバリの中心地で、リゾートエリアとはまた違った一面を見せてくれます。街の中心的な存在のププタン広場の周りには、数々のオフィスが集り、バリの行政や経済の中心地となっており、西側には庶民の活気に満ちた市場や商店、多くの屋台などが並んでいます。広場のすぐ近くには、新月と満月の日に儀式が行われるジャガナタ寺院やバリ博物館などもあります。

デンパサールには、パサール・バドゥンをはじめいくつもの大型市場があり、それぞれに少しずつ違った特徴を持っているようで、そんな市場で買物のやり取りに挑戦するのも楽しいです。

デンパサールの東のはずれには、2つのステージと美術館を備えたアート・センター、その北には祭壇が白珊瑚で作られたジャガ・ナタ寺院などの見所もあります。また、バリ島には数多くの美術館や博物館があり、オランダ人によって建てられたバリ伝統美術の博物館、プリ・ルキサン美術館などをゆっくり時間をかけて巡ることができるのも、海外ロングステイならではの贅沢です。また、かつてバリを治めていたプムチュタン一族の宮殿や、象の洞窟と呼ばれるゴアガジャの石窟寺院の、ガネーシャとリンガの像を訪れるを訪れてみるのも興味深いです。

標高3142mとバリ島で一番高いアグン山へのトレッキング、山腹にはバリ・ヒンズー教の総本山ブサキ寺院もあり、バリの人々から最も神聖な山として崇められており、頂上からは、ロンボク島のリンジャニ山の景観が望めます。できたらガイドを頼みましょう。ガイド料は5千〜1万ルピアです。デンパサールから北へ車で約2時間の、涼しい高原にあるキンタマーニ山で眼下に広がるバリの雄大な景色を眺めるのもバリ島での海外ロングステイならではの体験です。

バリ芸術の中心と呼ばれるウブドでは、絵画やバリ舞踊、伝統芸能が毎日観られます。ウブドでは「モニュメンタル」と呼ばれる建築様式のアルマ美術館やネカ美術館、またウブドゥ発祥の地と知られるグヌン・ルバ寺院もぜひ訪れてみたいものです。また、バリ様式の芸術を実際に学んでみたい場合には、様々な教室も揃っています。

バリ島は、周りを海で囲まれているため、ほとんどのマリン・アクティビティが揃っており、海の澄んだビーチでのシュノーケリグから本格的なダイビングまで充分堪能することができます。ビーチも数多く点在し、豪快な波のあるクタのビーチでは、サーフィンをする人たちで賑わっていますし、ダイバーや長期の海外ロングステイ中の人々に人気のロビナビーチでは、朝の早い時間にビーチ近くまでやってくる数多くのハシナガイルカが見られます。ヌサドゥアには珊瑚に囲まれ延々と続く白砂のビーチもありますが、近年18ホールのゴルフ場もオープンし、ゴルフを楽しむ海外ロングステイヤーにも人気のエリアです。

最近人気急上昇のアクティビティに、アユン川やウンダ川などでのラフティングがあります。アユン川では難度2〜3級でスリルはありますが危険なほどではありませんから、ロングステイのシニアも楽しんでいます。デンパサールから北東へ60kmにある伝統的なバリの生活様式を守り続けているパンリプラン村を訪れるツアーなど、日帰りで行ける気軽なツアーも数多くあります。

クタは、インドネシア最大の海岸リゾートでバリ島随一の賑やかな繁華街もあり、バーやディスコ、カラオケといったナイト・スポットも揃っています。ビーチも混み合うのが難点ですが、サンセットの美しさと様々な形態の宿泊施設やレストランが揃っており、贅沢にも堅実にも過ごせる元気なエリアです。サーフィンに適した波があることから、若いサーファーのメッカにもなっていますが、シニアの移住者やロングステイヤーにも果敢に挑戦して波を乗りこなす人がいるようです。

クタでは、ロスメンも様々なタイプがあり、1泊2万ルピアからのシンプルなものからエアコン、バスタブ付で12万5千ルピアの豪華なものもあります。ホテルタイプのサービスアパートメントでは、1泊70ドルくらいからあるようです。クタ近郊には中級ヴィラでバーやプールの設備を持ち、1LDKの朝食付きで週200ドル、月600ドルというリーズナブルなヴィラもあります。ホテルは、新しく小奇麗な中級ホテルが数多く立ち並び、1泊30〜50ドル前後で快適な滞在が望めます。1泊100ドル以上の高級ホテルもあり、様々な形態の中から予算と目的に合った宿泊施設を選択することができます。

サヌールは、バリで一番最初に開発がはじまったリゾートで、クタに次ぐビーチリゾートです。ングラライ国際空港空港から東へ車で15分くらいの、クタのちょうど反対に位置し、美しいサンライズが拝めるビーチがあります。街の中心部にはスーパーもあり、生活するには不便はありませんが、海の水があまりきれいでないのが難点です。しかし、最近では洒落た雑貨店やカフェも登場し、海岸沿いにつくられたプロムナードやレストランなどは独特の雰囲気があり、素朴な村とリゾート地の雰囲気が混在したリラックスできる街です。

サヌールは、欧米からの海外移住者や長期滞在者が多いエリアでもあり、ビーチと平行したメインストリートには手頃な中規模のホテルが続き、欧米の移住者やロングステイヤーの中にはこの辺りのバリ人の家を間借りしてホームスティする人もいます。中級のホテルで20〜40ドル、小奇麗で広い部屋のロスメンだと1泊12〜15万ルピアであり、海外ロングステイしている日本人も住んでいるようです。

ヌサドゥアは、インドネシア政府が国家プロジェクトとして開発した高級リゾートで、外国人租界のような美しい街並みが続きます。世界にチェーンを持つ高級リゾートホテルが立ち並び、ビーチはプライベートビーチとして仕切られています。屋台やローカルの大衆食堂は目立たず、落ち着いた環境の中で優雅な南国リゾートを過ごすには最適の滞在地です。ヌサドゥアでの滞在は、1泊少なくとも150ドル以上以上の高級リゾートでの滞在となります。

ヌサドゥアでは、ホテルの施設を充分活用するのが滞在を充実するコツとなります。プライベートビーチやプール、マリンスポーツの様々なアクティビティを利用して、豊かな海外ロングステイライフを過ごすのも、ヌサドゥアならではの楽しみ方です。ヌサドゥア随一のショッピングセンターギャレリアでは、伝統工芸品やブティック、アートギャラリー、レストランやカフェなどが揃い、買物や食事を思う存分楽しむことができます。

ヌサドゥアヌサドゥアから北へ車で約5分行くとタンジュン・ベノアがあり、こちらは比較的リーズナブルな中級ホテルや高級ホテルがビーチ沿い立ち並び。ヌサドゥアとは異なり、バリ世界から隔離されていないことから、まだまだバリの漁村の雰囲気を残したエリアです。バリ島随一のマリンスポーツエリアで、海は珊瑚礁に囲まれた様なラグーンになっており、遠浅で波も穏やかです。ヌサドゥアや他地区からも、パラセイルやジェットスキーを楽しむ人々が集まります。この近郊の住宅を、年単位で借りる海外ロングステイヤーも多いようです。

ジンバランは、ングラライ国際空港に近く繁華街のクタにも近い漁村のエリアで、海沿いのプロムナードには「イカン・バカール」と呼ばれる海の家風のシーフード屋台が軒を連ね、炭火で焼いた香り立つシーフードを求めてやってくる旅行者やバリ人で毎晩遅くまで賑わうスポットです。穏やかなビーチと荘厳なサンセットが臨めるポイントとしても人気が高く、静かな漁村と高級リゾートが混在するエリアです。街中にはショッピングスポットやレストランは少なく、街中を散策するには不向きな滞在地で、ホテル内で生活を楽しんだり車で移動するのを厭わない場合には、静かでいい滞在地となるでしょう。

ジンバランでは1泊150ドル以上の大型高級リゾートが中心になりますが、最近では1泊50ドル前後の手頃な料金で快適に過ごせるホテルも少しずつ増えてきているようです。また、近郊にはレンタルヴィラも経ち始めており、敷地内には様々なファシリティが充実し、1泊100ドル以上の高級タイプが中心です。

スミニャックには、デザイナーズヴィラが多く、静かな滞在が望めるのがこの地域です。海沿いには、洒落たレストランやカフェ、デリもあるのでテイクアウトなどもできます。 スミニャックの街路には欧米のオーナーが経営するお洒落なショップが並び、洗練されたレストランやカフェやクラブも充実しています。バリニーズとヨーロピアンの雰囲気が上品に混在したバーなども多く、静かで落ち着いた夜を過ごせる店も多く、都会的な暮らしをしたりファッションに敏感な海外ロングステイヤーが好むエリアです。

リゾートホテルやヴィラは海沿いを中心に点在し、瀟洒なデザイナーズヴィラはロングステイでの滞在拠点としても人気があり、1泊100ドルくらいからですが、長期の滞在では大幅な割引があるようです。リゾートホテルは1泊100ドルから、バリでは数少ないオン・ザ・ビーチの中級ホテルもあり、1泊40ドルから利用できます。

芸術の村と呼ばれるウブドは、バリ文化の中心地で世界で最も美しい場所のひとつであるといわれています。村の中心地から少し外れるだけで、美しい自然に囲まれたウブドならではの静かな暮らしがあります。棚田の風景に囲まれながら散策すれば、豊かな自然を体一杯に感じることができるでしょう。そうした自然環境の中で、ゆったり滞在しながらのんびり体を癒すことも海外移住・ロングテイの特権です。深い熱帯ジャングルと渓谷の中を分け入るように流れるアユン川は、壮大な景観を眺めながらラフティングも楽しめます。

村の目抜き通りのジャラン・ヤラ・ウブドにあるウブド市場は、野菜や果物、肉などの生鮮食料品のほか、スパイス、調味料、調理道具など、何でも揃い、早朝から大勢の村人で賑わっています。供え物が絶えない村のヒンズー教寺院では、毎日祭りや伝統の行事が行われ、夜には村のどこかでバリの伝統舞踊やガムラン楽団の催しを楽しむことができます。村の中に数多く点在しているアートギャラリーやミュージアムでは、バリ文化の芸術を体感することができます。絵画のアトリエや陶器の工房も多く、芸術を堪能したい海外ロングステイヤーには最高の滞在地でしょう。

ウブドには、1泊2万ルピアからのシンプルなロスメンも数多くありますが、最近はお洒落なロスメンが増えており、1泊25ドルと中級ホテル並みの豪華ロスメンもあります。バリ人と結婚した日本人オーナーのロスメンや日本人経営の1泊40ドル前後のリーズナブルなビラもあります。ホテルは、1泊50ドル前後の中級ホテルから、1泊500ドル以上する超高級リゾートまで揃っています。

最近の日本人の海外移住・海外ロングステイの候補地として、ランキングのベスト3に入っているオーストラリアをはじめとして、オセアニア地域はシニアに根強い人気がある地域のひとつです。オセアニアの魅力は、日本にはない雄大な大自然が広がり、緑豊かな街並みは清潔で公園も多く、日本と同じ四季がありながら、暑すぎることもなくまた寒すぎることもない穏やかな気候で暮らせることでしょう。

オセアニアは日本と反対の南半球に位置していますが、時差は0〜4時間までと小さいため、時差ぼけなどの問題もなく、それによる体調不良や睡眠障害などの心配がなく、日本と連絡をとる場合にも時差を気にすることなく電話できるというのも利点の一つです。

オーストラリアやニュージーランドなどは、先進国でありながら、凶悪犯罪やテロなどに巻き込まれる心配もなく、ライフスタイルや文化も英国スタイルが色濃く残っており、政治や経済も安定しています。ロンドンで起こった同時テロ後、名目的国家元首がイギリスのエリザベス女王であるオーストラリアやニュージーランドへ移住するイギリス人も少なからずいると聞きます。

海外移住・ロングステイ候補地ランキングの常に上位にあるオーストラリアでは、安定した治安や高度な医療など、日本人が移住やロングステイをする上で必要な要素が揃っているということも人気の要因のひとつだと思われます。ニュージーランドについても同様の要素を持っており、徐々に人気が高まりつつあります。オセアニア地域の諸国では、総じて日本に対し友好的な感情を持つ人々が多いですが、特にニュージーランドは日本との経済関係も深く、親日感情が強い国です。

オーストラリアやニュージーランドは、先進国の割には物価も安めで生鮮食料品などはかなり安く、生活費の食に関しては比較的低めに抑えることができます。また、都市部では日本食材が容易に入手できますから、自炊する場合には海外に居ながら毎日「日本食」という事も可能になり、ロングステイするシニアには嬉しい環境です。また、オセアニアへの移住やロングステイ先には、ビーチリゾート地が多くあり、そうしたリゾート地を選んだ場合には、都市部と比較すると滞在費は割高になることも考慮に入れながら目的や予算を検討することが大切です。

オーストラリアオーストラリアは、最近の海外移住・ロングステイ人気国のベスト3に入るほど人気の高い国で、温暖で過ごしやすい気候と清潔な街並み、安定した物価や医療レベルの高いことがその主な要因です。親日度も高く人懐っこいオーストラリアの人々の人柄に魅かれて海外移住する日本人の多い国でもあります。

□正式国名 :オーストラリア連邦 Australia
□首  都 :キャンベラ
□面 積 :約769万2千ku
□人 口 :2063万人(2006年)
□元  首 :エリザベス二世女王(英国女王)但し、通常は連邦総督が代行
□政 体 :立憲君主制
□民族構成 :アングロサクソン系等ヨーロッパ系人が中心
□宗  教 :キリスト教(カトリック 英国国教会)68% 無宗教15%
□言 語 :英語
□通 貨 :オーストラリアドル(A$) 1豪ドル=約85円(2006年5月)
□G D P :1人当たり44171豪ドル(2004年)
□時 差 :+1時間(シドニー) −1時間(パース)
□所要時間 :約9.5時間(成田−シドニー)
□電 話 :国番号61
□電 気 :240V 50Hz
□経済成長率:2.5%(2005年)
□物価上昇率:2.4%(2005年)
□在留邦人数:11704名(2004年12月)
□物 価 :日本の約2/3(目安)

オーストラリアは、年間を通して温暖なところが多く、南半球にあるため四季は日本とまったく反対となり、国土が広大で地域によって気候も様々です。南東部のメルボルンは、温帯性気候で四季がはっきりしており天気も比較的穏やかです。同じ南東部のシドニーは、日本の四季をソフトにしたような気候で湿度が低く冬も寒くなく過ごしやすいです。

南西部のパースは、温暖な地中海性気候ですが、6〜7月は雨が続く日もあり少し寒く感じます。東部のブリスベンやゴールドコーストは、亜熱帯気候ですが暑くはなく過ごしやすい気候です。北東部のケアンズは、熱帯雨林性気候地域で12〜3月は雨季となりスコールが降ります。エアーズロックのあるオーストラリア中央部は、砂漠性気候の地域で雨が少なく昼夜の気温差が大きく変わります。

日本との関係は、日本語教育の盛んな国で第2外国語に日本語を選択する人が最も多く、また日本に興味を持つ人も多くいて親日的な国です。政治的な関係も良好で、オーストラリア政府は長年にわたり国際場裡においても日本の立場を支持しており、安全保障面での互いの連携も築き上げています。

経済面では、オーストラリアは鉱物資源の豊富な国であり、日本は同国から石炭や石油ガス類、鉄鉱石などを主に輸入しており、日本は同国へ自動車や映像機器、建設や鉱山用の機械を輸出しており、貿易面でも友好的な関係が気付かれています。

オーストラリアは、古くは先住民のアボリジニが生活を営んできた土地で、18世紀から始まった植民地政策でヨーロッパから人や文化が流入し、当初はイギリスやアイルランドからの移民が主流となっていました。その後、次第にヨーロッパ各地からも集まりだし、白人以外の移民を制限する白豪政策を行ってきました。1960年代の後半にそれまでの政策を改め、白豪政策を撤廃し、人種差別を完全に無くしてからは世界各国から移民を受け入れており、今ではアジア出身者は人口の約6%を占めるまでになりました。 

オーストラリアの人口の約24%が外国生まれで約19%は両親のどちらかが外国出身者といわれており、その出身国は140カ国以上になります。従って、国語であり共通語の英語以外にも、実際には100以上の言語が使われているようです。宗教も、それぞれの出身国の文化や宗教の影響により、キリスト教以外に仏教やイスラム教などの信者も多いようです。

オーストラリアが海外移住やロングステイの滞在地として選ばれる理由は、緯度によって若干の温度差はあるが概して過ごしやすい気候がまず第一に挙げられます。気温が30度を超える夏でも湿度が低く日陰に入ればあまり暑さを感じません。冬の寒い季節でも最低気温が5度を下回ることはあまりありません。さらに、人口密度の低い広大な大陸の雄大な自然と清潔な街並み、安定した物価、医療レベルが高い、公共施設が整っている、高速道路は無料でガソリンも日本より安い、車で移動しても手軽に宿泊できる施設が充実している、数多くの移民が住む言葉に寛容な英語圏の国、そして親日的で人懐っこいオーストラリアンの人柄、といった理由から、当地を海外移住やロングステイの候補地として選択するシルバー世代が多いようです。

オーストラリアは、世界でも比較的治安のいい国といわれていますが、日本に比べるとスリや詐欺、空き巣などの被害は結構多く、やはり注意が必要です。大抵のお店やレストランなどではデビッド機能の付いたキャッシュカードやクレジットカードが使えますから、現地の人でもあまり多くの現金は持ち歩かない習慣です。また、車中荒らしなどの被害もあり、車に乗り込んでくる強盗などもまれにあるようで、車は乗っているときでも常に施錠しておくことが大切です。こうした事件では、特に日本人は狙われやすいと言われており、防犯意識は常に持っておくことが重要です。

自然の中での事故や野生動物による被害なども結構あり、遊泳禁止の海で泳がないことなど事前にしっかりと現地の状況を把握しておくことが必要です。アウトバックや海岸、森林地帯などではサンドフライと呼ばれるごく小さな蚊のような虫に出くわします。刺されると蚊とは比較にならないほど猛烈な痒みとなりますから、アウトドアに出かける際には必ず虫除けを持参することが必要です

オーストラリアの入国には、短期滞在の場合にもビザが必要となり、観光ビザや退職者ビザなどの一時滞在者用ビザと、滞在期限なしの永住者ビザ、次のビザを取得するまでのブリッジビザなど、その目的に応じて100種類以上のビザがあります。

3ヶ月以内のロングステイを目的とした日本人の場合には、ETA(通称イータス)という電子ビザを取得することが必要で、オーストラリア大使館のホームページにインターネットからアクセスして、ウェブサイトで観光用のETAを申請・取得します。申請の際に20豪ドルの料金がかかり、支払いはクレジットカードで決済します。また、ホームページ以外でも、旅行代理店や航空会社でもビザ申請の代行ができます。

ビザの有効期限はETA登録認可日から12カ月間ですが、パスポートの残存有効期間が12ヶ月以内の場合はパスポートの有効期限までとなります。オーストラリアにはETAの有効期間の最終日まで入国が可能で、入国後3カ月以内の滞在ができます。ETAが有効な間は何度でも必要なだけ出入国でき、例えばニュージーランドの有効なビザを所持していれば、オーストラリアからニュージーランドへ渡航し、また オーストラリアへ再入国することもできます。

ETAでは滞在の延長ができませんので、3ヶ月以上の滞在を希望する場合には、通常の観光ビザを取得する必要があり、在日オーストラリア公館(大使館・領事館)で申請・取得します。観光ビザでは延長することにより、最長12ヶ月以内の滞在ができます。申請には、申請書やパスポート以外に、3ヶ月以上の滞在が必要な理由や目的を記載した旅行計画書、滞在ができる充分な資金がある証明として銀行の残高証明、70歳以上の場合には健康診断書、などが必要となります。

また、退職ビザの取得を検討する場合には、以前の退職ビザ制度は廃止となり、新たに投資家としての退職者ビザ制度が設けられています。オーストラリアではビザの取得要件や方法が頻繁に変更されており、ETA、観光ビザ、投資家退職者ビザ、いずれの場合にも事前の確認が必要です。

2005年7月、それまでの退職者ビザが廃止となり、新たに設けられた投資家退職者ビザ制度は、投資家として長期の滞在ができるビザ制度へと変わり、充分な資産を持った退職者が投資を通しオーストラリアに利益をもたらしながら滞在する、という制度になりました。対象者は55歳以上(夫婦の場合いずれかが55歳以上なら可)で配偶者以外の扶養家族がいないことが条件で、それぞれオーストラリア移民局認定の民間健康保険への加入も義務付けられます。

投資の方法は、地方の低人口の成長地域での投資と地域を限定しない投資の2種類があり、それぞれ条件が異なります。ビザの有効滞在期間は4年で、期限満了時に同様の資格が満たされていれば、さらに4年の更新が許可されます。またビザ取得者には、週20時間以内の就労が許可されます。

■地方投資の場合
1.50万豪ドル以上の資産証明
2.年間5万豪ドル以上の収入証明
3.ビザ申請時に50万豪ドルの投資

■地域限定なしの投資の場合
1.75万豪ドル以上の資産証明
2.年間6万5千号ドル以上の収入証明
3.ビザ申請時に75万豪ドルの投資

【必要書類】
@申請書
A移民局認定医療機関の健康診断書
Bパスポート
C無犯罪証明書
D資産、収入の証明書類
E戸籍謄本

オーストラリアはとにかく広大で、各都市間の移動も日本のように簡単ではなく、長距離を移動する場合には数日かかる場合もあり、事前にしっかりした計画を立てておくことが必要です。鉄道やバス、飛行機、それにオーストラリアは日本と同じ左側通行ですのでレンタカーを利用する方法もあり、目的や滞在期間により選択しましょう。

空港のあるケアンズ、ブリスベン、シドニー、メルボルン、パースの5つの都市間での移動には、カンタス航空他数社の航空会社が運行しています。日本との間には、日本の各地からそれぞれの空港に日本航空、カンタス航空、オーストラリア航空が就航しており、東京からケアンズには約7時間、パースには約9時間の所要時間です。海外ロングステイを対象にした割引チケットが日本航空などから出ているようですので、計画の際には確認してみましょう。

鉄道での移動では、大陸を縦横断する豪華な大陸鉄道が走っており、インディアン・パシフィック・トレインはシドニーから西のパースまで運行する大陸横断列車で総距離4353km、3泊4日かかります。アデレードから北のダーウィンまで運行するザ・ガン・トレイン、メルボルンとアデレードを結ぶザ・オーバーランド・トレインを含めた3つの大陸鉄道が有名ですが、その他にもブリスベンとケアンズを結ぶティルトトレインなどがあり、それぞれ豪華な客室や座席を備えており、海外ロングステイならではのゆったりとした鉄道の旅を体験してみたい場合にお勧めです。なお、それぞれ短距離での利用も可能です。その他、主要都市のいくつかには近距離の鉄道が走っています。

グレイハウンド社やマカフィーズ社に代表される長距離バスは、国内全域にネットワークを持ち、1100箇所を超える地域に運行しており、国内移動では一番メジャーな公共交通機関です。シドニー−ケアンズ間など代表的な都市間の路線には毎日数多くの便が出ており、航空路のない地域やゆっくり自分のペースで楽しみたい場合に便利な乗り物です。オージーキロメーターパスという利用総距離を対象にした1年間有効の割引パスも出ており、滞在中はバス中心の移動となる場合にはお得なパスです。

オーストラリアの医療技術は進んでおり、世界的に最先端を行く分野も多く、最新の医療設備と高い医療技術を持つことから、海外からも治療にやって来る人たちがいます。日本からも、難病や臓器移植、心臓外科やガン手術などの治療を受けるために渡豪する人が数多くいます。オーストラリアの医療機関には、メディカルセンターやメディカルクリニックと呼ばれる総合医の診療所、スペシャリストと呼ばれる専門医の専門医院、公立病院、私立病院があります。

オーストラリアでは、日本の医療制度とは異なり、GP(General・Practitioner)と呼ばれる一般開業医がファミリードクターとなり、最初の診療を受け持っています。GPが勤務するメディカルセンターやメディカルクリニックは、町に数多く点在し、24時間営業の診療所もあります。また、大きなショッピングセンターなどの中には必ず薬局を併設したメディカルセンターがテナントとして入っています。

診察を受ける場合、最初にいきなり専門医や大病院に行くことはできず、GPの紹介がないと専門医や大病院では受け付けてもらえません。専門的な診断や検査が必要だとGPが判断した場合には、GPの紹介で専門へかかったり、手術や入院が必要な病気の場合には病院を紹介されることになります。ただし、事故や緊急を要する場合には、直接病院へ行くことができますし、殆どの病院では24時間の救急体制を持っています。なお、数人のGPが集まって開業しているメディカル・センターでは、検査の設備などが充実している場合が多く、具合が悪くなった場合などにはまずメディカルセンターに連絡を取りましょう。

シドニーやケアンズ、パースなどの海外移住・ロングステイ候補地となる都市では、日本語による診療が可能な診療所が数多くあり、安心して受診することができます。例えばシドニーでは、日本人医師と日本人看護婦のいるオブザベートリー・タワー・メディカル・クリニックや日本人通訳をおき日本語医療サービスを実施しているタウンホール・クリニックなどいくつかのメディカルセンターで日本語による診察が行われています。

オーストラリアには、外国人旅行者も加入できる民間の医療保険もあり、医療機関とと提携している場合にはキャッシュレスでの受診が可能ですが、オプションが多く保険加入費が高額なため民間保険に入る人が激減しており、加入率の低下が社会問題化しているようです。ロングステイで滞在する場合には、料金的にみると日本で事前に旅行保険に加入しておくほうが賢明なようです。

オーストラリアでロングステイ、もしくは移住する場合には、様々な住まいの形態があり、一軒家も、平屋のものから数階階建てなどさまざまで、中には地形を生かして半地下の部屋を作るなどの個性的な建物もあります。テラスハウスという2〜3軒連なった長屋式の住居は都市部周辺に多く、内装をリフォーム済みのところが多く人気があります。

タウンハウスは、テラスハウスと同形態で郊外にあることが多く、小さな庭が各戸についており、共有の公園やプールなどを敷地内に設けているところもあるそうです。セミ・デタッチド・ハウスという一軒家を中央で仕切り左右が独立した2つの住居となっているタイプの家もあります。

日本で言うところのマンションやアパートなどの集合住宅のことをフラットと言い、高層マンションタイプから3〜4階建ての低層タイプがあり、部屋のタイプは、ワンルームから1〜3ベッドルームまであり、家具付きで貸し出している物件もあり、部屋の付帯設備や公共設備、価格などはそれぞれまちまちです。

こうした物件は、基本的には6ヶ月以上の契約が必要で、それ以下の滞在ではアパートメントホテルやホリディアパートメントでの滞在が一般的です。数週間程度の滞在には家具や電化製品、メイドサービスなどの設備が整ったアパートメントホテル(ホテルコンドミニアムやサービスアパートメントと同様)が快適ですがその分費用もかかります。

1週間程度から数ヶ月の滞在には、ホリデーアパートメントという家具や電化製品の付いたアパートが便利で、暮らしに必要な基本的なものは揃っていますし、入居に際して面倒な手続きもなく、すぐに暮らし始めることができます。1ヶ月以上の長期の賃貸では大幅な割引をするところもあり、ホテル暮らしより快適で予算もリーズナブルです。

また、一軒家や大きなフラットをルームシェア用に貸し出しているところもあり、食事つきのホームステイやファームステイ、一般的なホテル、車での移動にはモーテルタイプのキッチン付きホテルが便利ですし、バックパッカーズというベッドのみの個室でトイレなどは共用の格安宿泊施設などもあり、目的と滞在日数などにより選択することが必要です。

賃貸物件は、日本の賃貸情報誌のようなものはなく、新聞の賃貸情報で捜すか不動産屋で探すことになりますが、「For Rent」などの掲示をしている物件もありますので、自分の滞在したい地域を実際に見てまわるのもひとつの方法でしょう。また、日本人の多い地域などでは、日本食レストランや日本食材店などに情報掲示のある場合が多く、そうしたところでこまめに探す方法もあります。

オーストラリアでの不動産取得の場合、外国人に対し購入可能な住宅物件の種類について規制を行っており、外国人が不動産を取得する場合にはFIRBという外資審議会の認可を受けた物件のみが購入可能です。永住もしくは長期在住の許可を受けた外国人以外は、居住物件を購入する場合に外資審議会の許可が必要ですが、新築の分譲マンションやタウンハウス、コンドミニアムなどはすでに認可済みの物件が多いようです。

マンションやコンドミニアムなどの集合住宅の場合には、開発業者が事前にFIRBへ申請することにより、開発物件の総戸数のうちの半分までは外国人投資家の購入が可能です。また、土地や中古家屋付きの土地を購入する場合は、改装あるいは増築等で購入した価格の半分以上の資金をさらに投じることで、事前に行う申請により通常FIRBから許可されるようです。

オーストラリアでは、不動産購入時に買主に不動産手数料が掛かるようなことはなく、売主のみに3%以下の手数料が掛かります。現地の不動産業者と直接交渉する場合には、何ら問題はないのですが、日本で日本の業者を通して購入するような場合には、購入代行にかかる手数料が上乗せされることが多いようで、注意が必要です。また、現地の不動産業者を使う際には、対象物件の近くでアフターフォローも万全な業者をじっくり選択していくことが大切です。

オーストラリアでは、生鮮食料品をはじめとした国内で生産されるものは総じて日本よりもずっと安く買えますが、同じ食料品でも海外から輸入する加工品や機械製品、贅沢品などは日本とほぼ同じか場合によっては日本よりも割高となるものがあり、全般的な生活物価は日本より多少安いくらいです。

オーストラリアでロングステイする場合、海外移住するつもりで不動産を購入した場合は別として、その滞在費の大きなウエイトを占めるのが住居費で、滞在する施設の形態によっても大きく違ってきます。滞在地によっても多少変わりますが、一軒家やテラスハウスを賃貸した場合には月に最低1000豪ドル、比較的リーズナブルなフラットで800豪ドルほどはかかります。アパートメントホテルでは長期割引で月1500豪ドル以上、清潔で簡素なホリデーアパートメントメントで月1000豪ドルから、といったところが相場になります。

娯楽費も、地元の人と交流したり好きなゴルフや小旅行などの趣味をある程度充実して楽しむためには、雑費と合わせて月に1000〜1200豪ドル程度は必要でしょう。食費は、滞在地の食材を主に使って日本食の自炊をして時々は日本食などの外食を楽しんだ場合には月に800〜1000豪ドルくらいは掛かります。

夫婦2人の予算で、住居を比較的リーズナブルなフラットにした場合には光熱費と合わせて約900豪ドル、食費は時々日本食を外食した場合約1000豪ドル、交通費や趣味の遊行費、生活雑費が1100豪ドル、合計3000豪ドルとなり約25万円強で比較的快適な生活ができます。

オーストラリアは、イギリスをはじめヨーロッパ諸国からの移民が集まっている国であり、近年ではアジアを中心に世界中から移民を受け入れており、そのため食文化も多彩で国際色豊かな料理を手軽に楽しむことができます。また、オーストラリアでは、食肉類、海産物、野菜や果物、穀物などそのほとんどを国内の生産で賄える自給率の高い恵まれた国で、移民が多い国柄から各国の食材も数多く取り揃えられており、作られる料理も多様です。

オーストラリア(オージー)料理は、英国料理がベースとなっており、それにイタリアなどからの移民が食文化を持ち込み、オーストラリア独特の料理として発展してきたものです。オーストラリア独特の料理としては、カンガルーやワニ、エミューなどを使った料理があります。オーストラリア人は一般的に、鶏肉や豚肉、牛肉、羊肉、兎肉などの肉料理をよく食べ、バーベキューやロースト料理はオーストラリアの一番ポピュラーな料理とも言えます。それに対して昔は魚介類はあまり食べることがありませんでしたが、近年、特に様々な国の文化が流入するに伴い、沿海の新鮮な海産物を使ったシーフード料理なども豊富になってきました。

オーストラリアでの定番のカジュアフードといえば、ハンバーグやホットドックではなくビーフなどの挽肉入りミートパイで、ファストフード店やテイクアウェイショップなどで気軽に買えるカジュアルフードです。また、伝統的なイギリスのフィッシュ&チップスなどもファースト・フードの代表的な食べ物です。

大きなショッピングセンターなどにはフードコートが併設されており、オージー・ミートパイやピザ、フィッシュ&チップス、中東のケバブ、日本食、インドのカレー料理、アジア系の麺やご飯などオーストラリアらしく多国籍な品揃えで、またマクドナルド、サンドイッチのサブウエイ、KFCなどのインターナショナル・ファストフードチェーンなども入っており、手軽に食事するのに適しています。

多民族国家のオーストラリアでは、イタリア料理やギリシャ料理、フランス料理などのヨーロッパ系料理から、中華料理やベトナム、タイ、マレーシア、日本料理などの多形態のレストランが数多くあります。最近では、オーストラリア料理に各国の料理をミックスしたモダンオーストラリア料理というジャンルもできて様々な食事が楽しめます。

近年、オーストラリアでもヘルシー志向が高まっており、それに伴って日本食への関心も高まり、日本食を楽しむ人が増えているようです。都市部では、フードコートなどの手軽な料理以外にも寿司のテイクアウェイショップが街のいたる所にあり、本格な和食からラーメン屋や寿司の専門店まで数多くの日本食レストランが揃い、日本食にも不自由しません。

オーストラリアの電圧は240Vで、日本の電化製品はそのままでは使えず変圧用のコンバーターを購入することになりますが、重量もあり価格も100豪ドル以上と高価です。プラグ形式も3穴もしくは2穴で、日本のプラグ形状とは異なり、長く滞在する場合には、ドライヤーなどの電気製品は現地で購入するか日本で240Vまで対応している製品を購入して行く事を考えたほうがいいでしょう。

電話は、サービスアパートメントやホリデーアパートメントではあらかじめ設置されており、フラットやコンドミニアムなどでは新たに電話会社に契約することになります。主な電話会社は日本のNTTにあたるテルストラとその競合会社で無料通話のサービスがあるオプタスで、いずれも携帯電話も取り扱っており、同時に申し込むと通話料が割引になるようなサービスもあります。空き家の賃貸などで回線工事が済んでいる場合には、電話会社に電話で加入申し込み手続きをすると10分ほどで通話ができるようになります。回線工事がまだの場合には、窓口で申し込むかやはり電話で申し込むことになります。申し込みにはパスポートなどは必要なく、手軽に加入することができます。公衆電話は、硬貨とテレフォンカード、クレジットカード専用のものなどがあり、街のいたるところに設置されています。

携帯電話は、上記2社の他にボーダフォンという会社が扱っており、月極めの契約式やレンタル、プリペイドタイプがありますが、海外ロングステイの場合にはレンタルかプリベイトが手軽です。オーストラリアの携帯電話は多くの国の形式と同様GSM方式で、SIMというチップを電話機本体に差し込んで使うタイプです。プリベイトの場合には、電話機本体とSIMを購入し、プリベイトカードを購入すれば、その度数分だけ使用することができます。いずれも街中の携帯電話ショップなどで手軽に入手することができます。

自分のノートパソコンなどを持参してインターネットを始める場合には、現地のプロバイダーで発行しているプリベイトカードを使って接続します。オーストラリアでは、ADSLなどのブロードバンドも普及してきていますが、まだまだアナログ回線のダイヤルアップが一般的なようです。プリベイトカードは、街中のコンビニなどでたやすく手に入ります。また、街中にはADSLに対応しているインターネットカフェが数多くあり、日本語対応のところが殆どですから、メール程度の利用にはこちらの方が手軽でしょう。

オーストラリアの放送局はチャンネル7、チャンネル9、チャンネル10などの民放と、ABC、SBSの国営放送系があり、日本の映画などもオリジナル音声に英語の字幕つきで時々放送されるようです。SBSでは諸外国のニュースを毎日放送しており、日本のNHKニュースも毎日30分ほど観ることができ、特別な装置も必要なく気軽に視聴することができます。

衛星放送でNHKのワールド放送を観たいときには、サテライト用のアンテナを設置することになり、アンテナとその設置料で約2千豪ドルほどかかります。また、NHK放送が含まれているケーブル放送に加入する場合には、デコーダーという装置を含めた初期費用に約2500豪ドルかかる他、毎月の視聴料が20〜30豪ドルかかります。

日本の新聞は、朝日新聞や読売新聞、日本経済新聞の豪州版を宅配で購読することができます。また、現地で発行している日豪プレスなどの現地紙などもあり、日本語情報誌は、サザンクロスタイムスDengon・Netなど数誌が日本食レストランや観光スポットで入手することができます。日本の書籍も、シドニーの紀伊国屋書店で手に入れることができます。

広大な大地を持つオーストラリアは車社会ですから、場合によっては海外ロングステイで車を運転することもあるでしょう。オーストラリアでは、州によって交通法規が異なり免許に関する規定も異なります。シドニーのあるニューサウスウエルズ州やクイーンズランド州などでは、オーストラリア滞在が3カ月以内の短期滞在者の場合には、日本の免許証と免許の翻訳証明書(現地大使館・領事館で取得可)、パスポートを携行していれば運転することができます。3ヶ月以上の長期滞在ビザを持っている場合には、日本の運転免許と翻訳証明書があれば、パソコンによる簡単な学科試験(試験は英語)と視力検査だけでオーストラリアの免許が取得できます。

オーストラリアには数多くのレンタカー会社がありますが、万一の事故などの対応や補償を考えると、Avisなどの国際的にも有名な大手のレンタカー会社で借りることが賢明です。大手の場合には全土にネットワークがあり、行き先で乗り捨てることも可能ですし、乗りなれた日本車をレンタルすることも可能です。レンタカー会社によっては、日本であらかじめ予約していくと格安になることもありますので、車をレンタルすることを計画している場合には、その方法も考慮に入れるといいでしょう。

オーストラリアでの車の走行は、日本と同じ左側通行なので比較的安心して運転できますが、制限速度も日本より高速で交通量が少なく道路幅が広いという道路事情から、制限速度以上の速度で運転しがちになり事故に至ることが多いようです。また、郊外ではラウンドアバウトと呼ばれるロータリー式の交差点が多く、自分から見て右側の車両に優先権があるため、進入の際には徐行又は一時停止をする必要があります。

こうした日本とは異なる交通形式や各州の交通法規を十分に熟知しないまま車を運転し事故に至ることも多いようです。運転する際には、交通方式や現地の習慣を習熟し、速度超過などにはくれぐれも注意する必要があります。その他、夜間の運転では、カンガルー等の夜行性動物が道路を横断したり車のライトに向かって飛び出してきたりすることもあり、市街地を離れたところを夜間に運転することは控えたほうがいいでしょう。

ケアンズは、オーストラリア大陸北東部、クィーンズランド州のブリスベンの北約1720kmに位置し、日本から最も近いオーストラリアの玄関口として、また世界遺産としても良く知られている2000kmに及ぶ世界最大の珊瑚礁・グレートバリアリーフの入り口としても知られています。近郊には世界自然遺産に指定されているキュランダ、ケープトリビュレーション、デイントゥリー、アサートン高原などの熱帯雨林、背後には色濃い緑の山々、眼前にはサンゴに囲まれたコバルトブルーの海が広がり、街には歴史ある古い建物がいたるところに残る自然豊かな街です。

ケアンズは、人口13万人の小さなリゾート都市で、街の中心部は歩いてまわれるほどですが、国際空港の他、ブリスベンまでの都市間鉄道や近郊の街キュランダとの間に高原列車を持ち、郊外の観光ポイントへのアクセス拠点の街としても機能しています。温暖な熱帯雨林性気候で過ごしやすく物価も比較的安いケアンズの街は、海外移住滞在地として世界から大きく注目されている都市のひとつです。街には語学学校が数多くあり、海外から語学留学する学生たちのメッカともなっており、コロニアル様式の住宅が立ち並ぶのどかな街並みは、どこかのんびりとした雰囲気が漂っており、リラックスしてゆったりするには適した街です。

日本からケアンズへは、日本航空やカンタス航空などが就航しており、成田からの直行便で所要時間は約7時間、ケアンズ空港はアーストラリア随一のハブ空港で、国内外からの多くの便が就航している空港です。空港から市内への移動は、タクシーやシャトルバスで所用時間は約10〜15分、約7kmの距離です。

市街地はそれほど広くなく、自転車や徒歩で充分歩いてまわることができますが、少し離れた場所への移動には3社あるバスが便利で、マリーン・コースト・サン・バスは市内中心部と北側のパームコープまでのビーチ一帯、コーラル・コーチはポート・ダグラスやデインツリー、クックタウンなど、オール・インナ・デイ・シャトルはパームコープへの移動、とそれぞれ行き先に応じて選択できます。

ケアンズには、Black&Whiteという唯1社のタクシー会社があり、市内各所に設けられたタクシー乗り場を利用するか、市内各所に設けられたタクシーフォンから呼出しサービスができるようです。基本的には流しのタクシーはいませんが、タクシー乗り場へ戻るタクシーを見かけたときに合図すると止まってくれることもあるようです。料金は昼間に街から空港まで15豪ドル弱、基本料金は3.7豪ドルです。

また、熱帯雨林にある小さな高原町のキュランダへは、鉱山への物資運搬鉄道として作られ、今は観光専門のレトロな高原鉄道が運行しており、またスカイレールという名の世界最長のロープウエイで向かう方法もあります。

ケアンズでは、ホリデーアパートメントが充実しており、その設備はアパートメントホテルと比較しても遜色のないものが多く全般的に割高で、割引で1日80豪ドル、週あたり500豪ドルくらいからあります、。数は少ないですがエアコンなしで簡単なキッチンの付いた手軽なタイプだと1日40豪ドル、週当たり250豪ドルくらいです。アパートメントホテルは、ケアンズセントラル駅からすぐの立地にある設備の充実したところで1泊90豪ドルくらいです。

ホテルは、高級リゾートホテルで1泊170豪ドルくらいから、中級ホテルで1泊70豪ドルくらいからあります。留学生の多い土地柄、ホームステイという方法もあり、3食付の個室で週190豪ドルからあります。清潔なエアコン付きのバックパッカーズでは1泊25豪ドルからとかなり経済的です。ベッド&ブレックファストスタイルの宿泊施設もかなりあり、日本人オーナーのいるところでは宿泊日数により割引があり、1泊あたり40数豪ドルから50数豪ドルくらいです。

小ぶりな街のケアンズには、キュランダへ向かう鉄道駅の前から海に向かってシールズ・ストリートというメインストリートがあり、ここを中心にして主要なホテルやショップ、レストランなどが縦横に集まっています。駅前にはケアンズ・セントラルという大型のショッピングセンターがあり、ブティックやオーストラリアのメジャーデパートであるマイヤーやターゲットなどのデパート、Colesなどのスーパーマーケットが2軒、シネマコンプレックス、各種専門店やフードコートなどが入っています。その他、海沿いにビア・マーケット・プレイスという大型のショッピングセンターもあり、ケアンズではこの2つが主な大型ショッピングセンターとなります。

街中には、ウールワースというスーパーがあり、ケアンズ市民の台所的な存在で生鮮食料品から日用品まで揃っており、街の郊外には、スミスフィールドという地元の人向きのショッピングセンターがあり、やはり生鮮食料品などが充実しています。コンビニは街に数多くあり、24時間営業しています。その他、ラスティーズ・マーケットという金曜から日曜までの週3日だけのマーケットがあり、主に生鮮食料品が中心ですが、スーパーマーケットよりも格安なようです。日本食材は大概のスーパーマーケットで手に入りますが、特に充実しているのはColesです。またAsian・Foodsというアジア食材店では日本食材以外に中華や韓国、タイの素材なども手に入ります。

ケアンズにはシールド・ストリートの他に海沿いのエスプラネードが代表的なレストランエリアとなっており、また市街地や郊外にも数多くのレストランやカフェが点在しています。ワニやカンガルー、エミューの料理が楽しめるオージー料理のレストランをはじめ、海沿いの地の利を生かしたシーフード料理レストラン、その他イタリアンなどの各国料理レストランも揃っており、日本食レストランもカジュアルな雰囲気の麺類や丼モノを出す店から定食屋、日系のケアンズインターナショナルホテル直営の高級日本食レストランまで、予算や気分によって選べます。

朝食の美味しいカフェが多く、カフェが多く点在しているエスプラネード通りでは、サンドイッチやブレックファーストメニューの充実した店が数多くあります。ランチを手軽に済ませたい場合には、ショッピングセンターなどにあるフードコートではオージー料理をはじめ、アジアンエスニック料理や日本食まで揃います。また、飲茶の有名な中華料理店もあり、気軽に本格的な点心が楽しめます。

ケアンズは、日本人観光客も多く、そのためショッピングエリアや各レストランなどでは日本人スタッフや日本語が話せる現地スタッフも数多くいて、料理のメニューなども日本語で書かれていることが多く、日本語が通じる店がいたるところにあり、ロングステイのシニアにも安心できる街です。

バビンダ・ボルダーズやクリスタル・カスケードのビーチでは年中泳ぐことが可能ですし、クルージングやダイビング、フィッシングと海のアクティビティはなんでも揃っており、熱気球のできるビーチもあります。ボートを借りて河口の釣りを楽しんだり、グレートバリアリーフでダイビングするのも夢ではありません。ダイビングのライセンス取得教室もあり、全くの初心者でも楽しめます。ケアンズを拠点にして、グレートバリアリーフ、ハミルトン島、ヘイマン島、グリーン島などへクルージングツアーもできます。

ケアンズ周辺には、チャンピオンシップコースのゴルフ場が点在しており、ゴルフ好きの海外ロングステイヤーにもたまらない滞在地で、パラダイス・パームス・ゴルフ・コースなど、質の高い数多くのコースがあります。その分利用料は幾分高くなり120豪ドルは掛かりますが、郊外のリンクス・ゴルフ・コースなどでは100豪ドルくらいから利用できるようで、また、プレーフィが40豪ドル程度と格安で利用できるコースもあります。

市街地では、ヘラサギやペリカンを眺めながらエスプラネードの散歩道を散歩したりジョッキングが楽しめますし、ナイトマーケットでは活気ある露天を散策したり、壮大な古い建築物が数多くあるケアンズ・ヘリテージ・シティウォークで歴史や建築物を体感するのもいいでしょう。

自然探検派には雄大なグレートバリアリーフや湿潤熱帯地域への訪問は欠かせませんが、アウトバックのオパール鉱山探索なども趣深いものです。その他、観光列車や世界最長ケーブルカーでの熱帯森林の町キュランダへの小旅行、フレッカー植物園でチョコレート・ビーハイブ・ジンジャーなどの風変わりな熱帯植物を鑑賞したり、コアラやウォンバット、カンガルーなどのいるワイルド・ワールド・トロピカルズへ出向くのも楽しいです。また、行動派には熱帯雨林でトレッキング、熱帯雨林に囲まれた川でラフティングなどというアウトドア・スポーツも楽しめます。

ブリスベンは、クイーンズランド州の南東部に位置する同州の首都で、シドニー、メルボルンに次ぐ人口約177万人のオーストラリア第3の都市です。街の中央部を流れるブリスベン川を中心に発達した都市で、高層ビルが林立する狭間には往年のコロニアル風の街並みを残し、緑豊かな公園なども随所に設けられており、全体に落ち着いた印象を受ける都市です。また、ブリスベンはオーストラリア有数のリゾートであるゴールドコーストとサンシャインコーストへのゲートウイとしての機能を持った街でもあります。

ブリスベン市内では、電車やバス、フェリーなどの公共交通機関が充実しており、先進国の大都市らしく市内の移動は便利で快適です。街の中心部は碁盤目状に区画整理されており、ジョージ・ストリートとエドワード・ストリートに囲まれたクイーン・ストリートモールという歩行者天国のショッピング街を中心に、整然とした街並みが続いています。

ブリスベンは温暖な亜熱帯気候で湿度が低く、夜は夏でも涼しく感じることからエアコンをあまり必要としない過ごしやすい気候、大学がいくつかある文教都市でもあり、博物館や美術館も充実しており、その気候と都市としての機能、文化的なところなどに魅かれ、同地にロングステイして語学を学びながらそうした文化施設を巡る移住者やロングステイヤーもいるようです。

日本からブリスベンへは、日本航空やカンタス航空などが就航しており、成田からの直行便で所要時間は約8時間40分、空港は市内から14kmの距離にあり、市内への移動はタクシーで約20分、シャトルバスで約35分、エアトレイン・シティリンクという電気鉄道では約30分の所要時間です。
市内での移動は、シティと呼ばれる街の中心部は徒歩で充分動ける範囲のエリアで、それ以外のところへは州営のクイーンズランドレイルが運営するシティトレインと呼ばれる電気鉄道やバス、フェリーなどが利用できます。シティートレインは、市内と西部郊外を結ぶイプスウィッチ・ローズウッド線をはじめ、空港と市内を結ぶエア・トレインなど9路線を運行しています。シティ・トレインは、ゴールドコーストへも運行しておりブリスベン中心地からゴールドコーストのロビーナ駅までは約75分で行くことができます。

バスもシティ内を中心に市営のバスが多くの路線を持っているほか、ブリスベン郊外へはいくつかの民営バスが走っており、また、ブリスベン川ではクイーンズ大学と北部郊外のハミルトンとを結ぶシティキャットと呼ばれるフェリーが運航しており、市内と近郊での移動交通手段は充実しています。タクシーは最初の1kmが2.5豪ドル、流しはなく最寄のタクシースタンドかホル前で乗ります。

ブリスベンでは、2004年の7月からトランスリンクという新しいシステムが導入され、一つのチケットでバス、電車、フェリーどれにでも乗れるようになりました。ゾーン制というシステムで、料金はゾーンごとに変わりゾーンは距離によって決まっています。利用前に目的地までのゾーン数を調べ、そのゾーンに見合ったチケットを購入して利用します。そのゾーン内であれば、目的地までどの交通機関を使うのも自由です。

ブリスベンでは、ホリデーアパートメントの数が少なく、カンガルーポイントのドッグサイドという高級住宅地に週1000豪ドルクラスの豪華なものがいくつかあり、ウォーターフロント地区でも週に700〜1000ドルのホリデーアパートメントというよりは高級コンドミニアムのようなところが中心となります。

月1000豪ドルクラスの適度な価格帯のフラットは数多くありますが、基本的には6ヶ月以上の契約が必要です。また、フラットを借りている人の中には、ルームシェアを募集している場合もあります。この場合には週単位での利用が可能で、トイレやバス、キッチンは共用で週当たり120豪ドル前後からあるようで、個室の電話などの設備が整ったところも多く、単独でのロングステイには、ルームシェアの方法も利用価値が高いです。

アパートメントホテルは、街の中心部では1泊160豪ドル前後、郊外で110豪ドルからあります。ホテルはあらゆるクラスが充実しており、高級ホテルで1泊160豪ドルくらいから、中級ホテルで90豪ドルくらいからあります。市内中心地にあるバックパッカーズでは、数人が共同で使用するドミトリーでも1泊25豪ドル前後、プライベートルームだと1泊90豪ドル近くで中級ホテルとあまり変わらない価格になります。

郊外では、一軒家を賃貸できるところがありますが、契約は6ヶ月以上が原則で、庭付きの家で1000豪ドルくらいからあるようです。また、郊外の海沿いには日本人が経営する民宿もあり、朝夕の食事(リクエストすれば和食もできる)付きで約60豪ドルと比較的リーズナブルに利用でき、交渉によっては食事なし自炊ベースでのロングステイもできるようです。また、郊外の農園などでのファームステイもあり、農園でのロングステイ体験を希望するシニアには有意義な選択になります。

ブリスベン市内の中心地にあるクイーンストリートモールには、ウインター・ガーデンやブロードウェイ、マイヤーセンターなどの大型ショッピングモール、フードコート、映画館などが入っており、ブティックなどの専門店や数多くのレストランが軒を連ねるアーケードが続きます。マイヤーセンターの中にはマイヤーやターゲットといったデパートや専門店、スーパーマケットなどが入っており、簡単には回りきれないほどの規模を持つ巨大ショッピングモールを構成しています。

ブリスベンには、インドゥルピリー・ショッピングセンターなどの大規模ショッピングセンターが市内外にいくつかあり、そうしたショッピングセンターや街中のスーパーマーケットでは、大抵のところで日本食材が揃います。日本食材は、シティから電車で一駅のチャイナタウンにあるスーパーマーケットでも手に入れることができます。

市内では、オージー料理をはじめ様々な国の料理が楽しめますが、飲茶レストランが数多くあり、中心街から近いバリー地区のブランズウィック通り周辺の飲茶街に集中しています。また、市北東部のフォーティチュード・バリーにある中華街では、アジア諸国のレストランが立ち並び、中華はもちろん韓国、タイ、ベトナムなどの各国料理が楽しめます。大型のショッピングモールや市内外に点在するショッピングセンターには、各種レストランの他にフードコートも併設されており、各国のファストフード店もあって、手軽に済ませたいときに便利です。

オーストラリアでは日本食がブームなようで、ブリスベンでも街のあちこちに、現地の人々を対象にした日本食のテイク・ア・ウェイの店や気軽に入ることのできるカジュアルな日本食レストランが増え始めており、そうした店では巻き寿司が1.8豪ドル、カレーやカツ丼、ラーメンなどが5豪ドルから10豪ドルまでで味わえるようです。もちろん日本人が経営する本格的な日本食レストランもあり、定食屋や居酒屋風の店からホテルの中にある高級和食レストランまで、様々な形態の店が市内や郊外に点在しています。

街の中心部には、近代的な高層ビル群に混じりイタリア・ルネッサンス風の市庁舎に代表される歴史的建造物が違和感なく残っており、リバーサイドには洒落たブティックやレストランが集まっています。フォーティチュード・バリーにある中華街ではアジアの息吹が直接感じられます。電車やフェリーで手軽に出かけ、そうした街中をのんびり散策してみるのもブリスベンらしい都会的な過ごし方です。

イーンストリートモールからビクトリア橋にかけてのサウスブリスベンには、美術館や博物館、万博跡地のサウスバンク・パークランド、コンサートホール、などが立ち並ぶクイーンズランド文化センターがあります。手軽に行けるそうした場所で美術や観劇、コンサートなどの鑑賞をしたり、シティホールでの無料演奏会を聴きに出かけたりと、文化都市での芸術を楽しむ生活に浸るのも海外ロングステイならではです。

市内には、大学の付属英語学校など20を超える語学学校があり、ブリスベンへの海外移住やロングステイのシニアも学ぶことができます。1ヶ月ほどの短期から1年以上の長期まで目的や滞在期間に応じて選択できます。また、街中の公園近くに併設している大学管理のテニスコートでは、使用に制限が無いところが多く誰にでも安く楽しむことができ、現地の人との交流ができる機会も生まれます。

ブリスベンの周辺部には、世界最大で最古のコアラ保護施設のローン・パイン・コアラ保護区をはじめ、ブリスベンの美しい街並みを一望できるマウントクーサなどの観光スポットもあり、シティ・トレインで少し遠出すれば、マリンスポーツのアクティビティが充実しているゴールドコーストにも手軽に行くことができ、ゆったりとビーチで過ごすこともできます。

ブリスベン近郊には、市内から車で30分以内のところにパブリックのリーズナブルなゴルフ場が数多くあり、40〜60豪ドルの利用料で楽しめます。また、打ちっぱなしなどの練習場も市内外に点在しており、初心者用にコーチがレッスンをしているところもありますから、ロングステイの機会にゴルフを始めることもできます。

ゴ−ルドコ−ストは、クイーンズランド州の州都ブリスベンから南東へ約80キロの位置にあり、、北はサンクチュアリ−・コ−ブから南はニュ−・サウス・ウェ−ルズとの州境に接し、その間にメイン・ビ−チやブロ−ド・ビ−チなど南北に約50kmにもわたって続く黄金の砂浜を持つ国際的なりソート地としても名高い街です。また、背後の丘陵地帯にはタンボリン山や世界遺産のラミントン国立公園、美しい熱帯雨林が拡がる豊かな大自然の中の都市です。

人口は約47万人でクィ−ンズランド州ではブリスベンに次ぐ第二の都市ですが、夏のピークにはその総人口を上回る国内外からの観光客が澄み切った空とコバルトブルーの海を満喫しに訪れます。街の中心地はサ−ファ−ズ・パラダイスでショッピングや観光施設も充実し、美しい海岸沿いに立ち並ぶ高層コンドミニアムの眺めも圧巻です。

サンベルト地帯に属する年中温暖な亜熱帯気候で、年間平均気温は24度、年間晴天日が300日を超え、別名サンシャイン・ステートと呼ばれるクイーンズランド州のなかでも文字通り「太陽の街」として海外移住や海外ロングステイには好環境で、観光客だけではなく海外移住してリタイア後の優雅な生活を送る人々も多く暮らしています。

日本からゴールドコーストへはブリスベン空港への便が一般的で、ブリスベン空港からゴールドコースト市内まで約80km、エアポーターやエアバスなどと呼ばれる数社のシャトルバスでは約2時間、タクシーで約1時間40分、電気鉄道では直通急行のエアトレインで約2時間です。また日本からゴールドコースト空港へは、オーストラリアン航空が関西や福岡からケアンズ経由で就航しており、空港から市内までは約20km、コーチトランスというシャトルバスで約40分、タクシーの場合は約30分、

ゴールドコーストを移動するには、その南北に細長い地区を結んでいるサーフサイド・バスが便利で、ゴールドコースト市民の毎日の足として利用されているため路線数も多く、市内中心部はもちろんゴールドコースト空港やエアトレインの駅があるネランダやロビーナもカバーしています。バスの路線図は、市内のバスステーション以外に車内でドライバーから購入することもできます。また、近辺の都市部への移動もサーフサイド・バスから長距離バスが数多く出ています。

タクシーは、初乗り1kmまでが2.5豪ドルで主な主要スポットにあるタクシースタンドやホテルから乗ることができ、一般的には流しのタクシーを捕まえることは殆どできません。レンタカーを借りる場合には、空港以外にも市内各所にあるレンタカー会社で申し込むことができ、1日30豪ドルくらいから借りることができ、1週間単位ではさらに割引があり日本と比較するとかなり割安です。

ゴールドコーストでは、国際的な観光地ということもあり多様なホテルが充実しており、中級ホテルで100豪ドル、高級ホテルで160豪ドルくらいから数多くあります。アパートメントホテル形式では、設備が充実した高級リゾートホテルと変わらないレベルのところが多く、1泊160豪ドル、週1000ドル以上はするようです。

ゴールドコーストでは、ホリデーアパートメントも数多くあり、中心部のサーファーズパラダイス辺りだと週に600〜700豪ドル、少し郊外に出ると週に400〜500豪ドルで敷地内にプールのある家具電化製品一式の付いた2LDKの快適な部屋が借りられます。6ヶ月以上の長期契約にすると大幅な割引となり、月1000豪ドルくらいで借りられます。

マンションタイプのフラットも6ヶ月以上の契約が原則ですが、短期での賃貸に対応しているところも多く、やはり家具電化製品一式が付いて、市内中心部に近いところだと週300豪ドルから、郊外だと週200豪ドルくらいからあります。郊外では、ベッド&ブレックファーストで1泊100豪ドルからあるようですが、長期滞在者用に自炊設備が設けられているところもあるようです。

また、世界中から海外移住する人が訪れる土地柄、分譲コンドミニアムも数多くあり、また建設中の物件も多く、地域によって違いはありますが、2LDKのオーシャンビュータイプで50〜100万豪ドルが相場のようです。

ゴールドコーストには大型のショッピングモールもいくつかあり、ブロードビーチからすぐのパシフィックフェアーは南半球最大といわれるショッピングモールで、マイヤーデパートをはじめ圧倒的な店舗数がありとても一日では回りきれない規模の巨大さで、またエアトレインのあるロビーナにあるロビーナ・タウンセンターではデビッド・ジョーンズデパートや数多くの専門店、スーパーマーケットなどが入り、こちらもまた巨大です。

ローカル型のショッピングセンターでは、オーストラリア・フェアーやラナウェーベー・ショッピング・ビレッジなど、地域に密着した庶民的なスーパーマーケットや店舗が集まるショッピングセンターがあります。そうしたショッピングセンター内や市中にあるスーパーマーケットでは、主要な日本食材は手に入ります。サンライズマートなどの日系のスーパーやローソンなどの日系コンビニでも日本食材がありますが、日本食材専門店やアジア食材店ではたいていの日本食材が揃います。

ゴールドコーストといえば、やはり南太平洋でとれる新鮮なシーフードが有名で、近海で捕れるロブスターやバグ(セミエビ)、カキ等を使ったシーフード料理のレストランが数多くあります。ホテルなどでのバイキング(ビュッフェ)もシーフードを使ったものがリーズナブルな価格で提供されています。オージー料理では、一般的なレストランの他にステーキレストランも数多くあり、ボリューム満点のオージービーフやラムのステーキ、カンガルー、エミュー、ワニの肉も味わえます。カンガルーの肉は低脂肪・低コレステロールとヘルシーで、海外ロングステイのシニアにも人気があるようです。

移民の国らしく、また世界中の観光客が集まることから各国料理レストランも数多くあり、イタリアン料理では、ピザやスパゲティの種類が豊富な庶民的な店から本格的なレストランまで、アジア系の料理では飲茶レストランやマレー・シンガポールのレストラン、タイ料理レストラン、などと店の数も内容も充実しているようです。もちろん日本食レストランも数多く、街のあちこちに点在しています。また、ちょっと小腹が空いたときなどには、ショッピングセンター内にあるフードコートで各国料理を楽しむのもいいですし、街角のテイク・ア・ウェイ・ショップではオージー・ミートパイや巻き寿司などが楽しめます。

ゴ−ルドコ−スト市内や近郊には40を超えるゴルフコ−スがあり、市内から車で30分以内と立地条件が良く、比較的空いているところが多いようです。グリーンフィはパブリックコ−スで25〜30豪ドル、メンバー制のコースの場合には40〜120豪ドルと比較的安価に楽しめます。

ゴールドコーストでは、パラセイリングやジェットスキー、スピードボートなどのマリンスポーツが盛んで、各ビーチに数多くのアクティビティショップが揃い、それぞれ初心者用の講習も行っており、初めての場合でも充分楽しめます。また、ビーチでは波が高くサーフィンには適していますが、遊泳には適さないところが多く、ビーチサイドでのんびり過ごすのが適しています。釣りのスポットはいたるところにあり、海に突き出た桟橋などでも楽しむことができ、黒鯛やキス、アジなどが釣れるようです。

ゴールドコーストには日本人会があり、ゴルフや釣り、日舞などの同好会がありますから、たまには同胞との交流を楽しむのもいいですし、市内にはカルチャースクールなどもあり、現地の人々に混じって趣味と交流を楽しむのも有意義です。また、語学学校も数多くあり、世界中から語学留学生が集まっており、世界中の人々と交流の輪を広げるのも楽しいですし、個人レッスンで現地の教師との交流を持つのも海外ロングステイならではです。

ゴールドコーストには、ドリームワールドやシーワールド、ムービーワールドのテーマパークが揃っており、オーストラリアの動物と触れ合ったりアトラクションを楽しむことができます。野鳥保護区のカランビン・サンクチュアリ−野鳥園やトロピカル・フルーツ・ワールドで自然を楽しむのもいいでしょう。

海沿いを少し遠出すれば、オーストラリア最東端のイロンベイやケープバイロンの灯台がありますし、2時間ほど内陸部へ向かえばラミントン国立公園があり、滝や小川を眺めながらのトレッキングが楽しめます。市内から約1時間のナチュラル・ビレッジでは、洞窟内で貴重な土蛍を観ることができます。

シドニーは、オーストラリア大陸南東部に位置するニューサウスウェールズ州の州都で、移民がオーストラリアで最初に入植したオーストラリア発祥の都市でもあります。現在は金融や経済の中心となり、オーストラリアの文化や流行をリードする都市で、20世紀を代表する近代建築物であるオペラハウスや歴史的建造物と現代的な建物、世界3大美港のひとつであるシドニーハーバーが調和する美しい港に囲まれた人口約400万人のオーストラリア第1の都市です。

また、オーストラリア有数の観光スポットへのゲートウエイでもあり、シドニー中心部から西へ70km行くと世界自然遺産に登録された広大なユーカリの森・ブルーマウンテンズ、北西約160kmにはワインの名産地・ハンターバレーなどがあります。

シドニーの気候は温帯地域に属し、穏やかな四季があり一番冷え込む冬の最低平均気温が7度、夏の最高平均気温が27度と温暖ですごし易い気候ですから海外移住やロングステイにも好適地です。また、シドニーは各種教育機関も充実しており、語学学校や専門学校、大学など多くの教育機関が幅広くあり、市民や外国人にも様々なクラスが開設されることから、語学習得を兼ねた海外ロングステイにも適しています。

日本からシドニーへはカンタス航空と日本航空が成田から毎日直行便を、関西からはブリスベン経由のコードシェア便で就航しています。オーストラリア航空が、11月から3月までの季節運航で、名古屋と新千歳空港からケアンズ経由で就航しています。所要時間は成田からの直行便で約9時間半です。キングスフォード・スミス国際空港から市内中心部まで約10km、エアポートエクスプレスバスで約25分、タクシーで約20分、エアポートリンクという電気鉄道で中心部のセントラル駅まで約10分です。

シドニー市内や近郊では、シティーレールやシドニーバス、シドニーフェリーの3つの交通機関を乗りこなせれば、殆どのところへ出かけることができます。州営電気鉄道・シティーレールは、セントラル駅やタウンホール駅を中心に一部地下鉄で10路線が早朝から深夜まで運行されており、市民の重要な足になっています。その他、シティと呼ばれる市中心部には路面電車のライトレールや高架のモノレールも走っています。

州営バスは市内及や近郊を網羅しており、路線や便数も多くフェリーや鉄道がカバーしていない地域の足として利用されています。安全性確保のため、乗車人数の制限もあり、通勤時間帯にも日本のようなすし詰め状態はあり得ません。郊外で民間バスに乗り継げば、さらに遠方へ行くことができます。また、市内25箇所の主要観光ポイントを巡るには、シドニー・エクスプローラーとボンダイ&ベイ・エクスプローラーと呼ばれる観光バスが便利で、1日のうち何度でも乗降自由です。

州営のフェリーは、サーキュラー・キーを基点に37箇所の船着き場を9路線で結び、シドニー市民の交通手段の1つとなっており、サーキュラー・キーからはシドニー湾を一周する観光遊覧船も就航しています。フェリーを含めた州営の交通機関を期間と区間により自由に組み合わせて利用できるトラベル・パスやシドニー・パスなどの割引チケットもあります。タクシーは、初乗り1kmまでが3豪ドルで市内主要地域のタクシースタンドで乗ることができます。

シドニーでは、賃貸物件の相場は他地域より全般に高めで、アパートメントホテルで週600〜1000豪ドル、ホリデーアパートメントで週400〜600豪ドル、簡易キッチン付きのモーテルで週400ドル前後からあります。市内中心部の高級ホテルでは1泊200ドル以上、中級ホテルで120豪ドル以上掛かります。また、市内からバスや電車で少し郊外に出ると、キッチン付きの中級ホテルなどもあり、週500豪ドル前後で利用できます。

フラットや一軒家、タウンハウスなどの賃貸物件は、不動産業者で探すことになりますが、賃貸物件は「Rent」ではなく「To Let」と表示されており、家賃は月単位ではなく週単位で表示してあるのが一般的です。市中心部のフラットだと週400〜600豪ドルくらいが中心で、郊外の学園都市だと300〜400豪ドル、郊外のアジア系住民が多く住む地域で200〜300豪ドルというのがおおよその賃貸相場です。

シドニーは家賃も高く、自分の借りているフラットや一軒家の部屋をフラットシェアやハウスシェアで貸し出す人も多く、新聞のシェアメイト募集欄を見たり直接物件に張り紙掲示してあるのを見て探すことができます。そうしたシェア物件だと、市内の比較的中心部に近いエリアで週100〜150豪ドルで見つけることもできます。

シドニーでは、郊外のBアンドBが手頃な料金であり、オフシーズンだと60豪ドル前後で1泊朝食付き、部屋にキッチンはありませんが電子レンジなどの貸し出しがあったり施設の台所や食器を遣わせてくれるところもあります。また、クージービーチなどには簡単なキッチン設備を設けたB&Bとホテルの中間のような宿泊施設があり、1泊80豪ドル前後で利用できます。

シドニーにはハーバーセンターショッピングセンターを始め、シドニー セントラル プラザ、ミッド・シティー・センター、センター・ポイントなど、数え上げたらきりがないほどのショッピングモールがあります。また、マイヤー、デビッド・ジョーンズなどオーストラリアを代\するデパートも揃っています。

シドニー市中心部から少し外れたところには、地元の人が日常的に利用する生活型大ショッピングモールが点在し、ブロードウェイ・ショッピング・センターではスーパーマーケットや生鮮食料専門店、日用品や服飾関係の専門店、映画館、フードコートなどが揃い、スーパーマーケットはオーストラリアには珍しく24時間営業しています。他にもワリンガ・モールという巨大ショッピングモール、ウエストフィールド・チャッツウッド、チャッツウッド・チェイスなどがあり、それぞれデパートやスーパーマーケット、レストラン街なども入っており、日常のことはショッピングモールですべて済んでしまいます。また、シドニーには日本語の書籍を扱う紀伊国屋書店がシティにあり、規模も大きく内容も充実しています。

日本食材などは日本食ブームということもあり、スーパーマーケットで結構揃いますが、シドニーには東京マートという日本食材専門店があり、ここでは一般的な日本食材ならほぼ揃うようです。また、アジア食材店でも日本食材を扱っており、PKスーパーストアでは日本人のスタッフがいることから日本食材もかなり充実しているようです。その他、中華街の泰記IGAスーパーマーケットでも日本食材を扱っています。シドニーのスーパー・マーケットでは野菜などの生鮮食料品の品質が良くないところもあるようで、野菜や果物の専門店で購入する方が良質なものが手に入るようです。

シドニーは昔から移民が多く暮らす街で、それぞれ自国からの料理を持ち込んでいることから、国際色豊かな各国料理がごく普通に味わえる街で、イタリアやスペイン、ギリシャ、タイ、ベトナム、マレーシア、中国など世界各国の料理が手軽に味わうことができます。中心地から少し郊外に出ると、特定の国の人が多く暮らしている街があり、そこではその特定の国のレストランが数多く存在しています。例えば、ニュータウンではタイ人が数多く住んでおりタイ料理店が数多くあります。ライカートという地区ではイタリア人が多く住みイタリア料理レストランが数多くあります。

ファストフードショップも様々な種類の料理があり、ハンバーガーやミートパイ、中東のケバブやイギリスのフィッシュ&チップス、日本風の巻き寿司、インドカレーなど、テイク・ア・ウェイだけでなく店の中でいただくこともできます。シドニーでは当然ながらオージー料理店も充実しており、カンガルーやエミュー、ワニなどのステーキも味わうことができますし、シーフード料理店ではシドニー特産の大ぶりの牡蠣やロブスターも味わえます。また、新鮮なシーフードを活かした美味しい日本食レストランも数多くあり、ランチタイムにはカツ丼や天麩羅などの定食が手頃な価格のカジュアルレストラン、居酒屋、寿司屋、家庭料理などシドニーでのロングステイでは日本食に関しても何の心配もありません。

シドニーハーバー周辺のビル群やハーバーブリッジ、オペラハウス周辺を散策したりフェリーに乗って眺めたり、ロックスのような古い建物が残る歴史的なスポットを巡ったり、歩きつかれたら市街地に数多くある洒落たカフェで地元のオージーに混じってのんびりくつろいだり、そんなゆったりした都会暮らしも海外ロングステイだから可能です。シドニーには、シドニ博物館や現代美術館、州立美術館、犯罪博物館、シドニー天文台、パワーハウス博物館、国立海洋博物館など数多くの文化施設があり、ギャラリー巡りが好きな海外ロングステイヤーにとっても興味を満足させてくれる好滞在地です。

シドニーには、語学学校に通う各国の留学生が数多く暮らし、日本人も語学学校で学んでいます。本格的な学習もできますが、海外移住者やロングステイのシニアを対象に、日常会話レベルのレッスンを実施しているところもあり、生の英語が身に付くチャンスです。また、市内にはアートやダンス、クラフトなどの教室も多くあり、地元の人に混じって通い交流のチャンスを見つけるのもいいでしょう。

動物好きなシニアには、ワラビーの赤ちゃんやカンガルー、クッカバラなどと触れ合うことのできるフェザーデール・ワイルドライフパーク、コアラやカモノハシ、ウォンバットなどのオーストラリアらしい動物がいるタロンガ動物園、巨大淡水魚のバラマンディやオーストラリアに住むペンギン、オットセイ、珊瑚礁や熱帯魚が観察できるシドニー水族館などを巡るのも楽しいですし、王立植物園で白黒トキのアイビスや七色のロリキートを観たり人懐っこく肩に乗ってくるオウムやコッカトゥと遊ぶのもいいでしょう。

シドニー近辺には80を超えるゴルフコースがあり、そのうち41箇所がパブリックコースで手軽なプレーが楽しめます。利用料は、パブリックで15豪ドルくらいから、メンバー制で20〜100豪ドル程度ですから、かなりリーズナブルに楽しむことができます。

ちょっと海の近くまで出向きリゾートらしい滞在を体験するには、マンリーなどが最適で、サーキュラーキーからフェリーのデッキで潮風に吹かれて30分と手近に行けるビーチリゾートです。海に続くモールには洒落たカフェもあり、ビーチサイドで手軽にリフレッシュするには最適のリゾートです。

少し遠出をすれば、世界遺産のブルーマウンテンでは、奇岩を眺めたりシーニック・スカイウエイというケーブルや斜度世界一を誇るトロッコ列車シーニック・レイルウエイに乗って、渓谷や滝など自然の景観を楽しむこともできます。シドニーの北西約160kmにあるハンターバレーでは、丘陵地帯にブドウ畑が続き点在する70以上のワイナリーでお気に入りのワインを探してみるのも楽しいです。市内中心部から車で1時間ほどのロイヤル国立公園などでは、天然のオーストラリアンブッシュや森林、海岸をトレッキングしたり、アボリジニの壁画を発見したり、ひとけのないビーチで憩いのひとときを過ごすのも楽しいです。

オーストラリア全土の約3分の1を占める広大な西オーストラリア州の州都であるパースは、オーストラリア南西部に位置しスワン川畔にひらけた美しい街です。インド洋に面した南西部の海岸地帯に人口が集中し、人口約140万人でパース都市圏を形成しており、パース市はこのパース都市圏の行政区域の中心地となっています。パースは孤立した大都市とも言われ、オーストラリアの他の都市が集中する東海岸とは違いパースの近辺には他に大きな都市はなく、東海岸の都市部とはまた違った顔を見せてくれます。

街の中央部を流れるスワン川の北側にはビジネス街が、南側には高級マンション群が立ち並び、古い建物と近代的な建物がうまく調和した街の中心街と豊かな自然の広がる市街地を持つパースは、オーストラリア中の人がその心地よさに魅かれ、暮らしてみたい街の第一位に選ぶ都市です。パース郊外の北に続くインド洋は美しい夕陽が臨め、南岸は遥か南極に臨んでいます。また、オーストラリア固有の動植物のうち半分近くが、この地域の自然環境の中で発見されています。

パースは地中海性気候に属しており、冬の最低平均気温が8度、夏の最高平均気温が32度と温暖で、夏には最高気温が30度を越える日もありますが、湿気が少なく乾燥しており、日本のような蒸し暑さはさほど感じません。また、夏には殆ど雨が降らず冬によく降りますが、一日中降り続くのではなく断続的に降ったり止んだりするため、地元ではシャワーと呼ばれており、1年を通して過ごしやすく、ロングステイヤーも数多く訪れる街です。また、街の人口の1/5が移民で構成されており、多民族多重文化の都市として外国人も違和感なく過ごせることから、海外移住や海外ロングステイの好適滞在地としても注目されています。

日本からパースへはカンタス航空が成田から週3便直行便を就航しており、シンガポール航空やキャセイ・パシフィック航空、タイ国際航空、ガルーダ航空などがそれぞれシンガポールや香港、バンコク、バリを経由して日本の主要都市から運行しています。所要時間は成田からの直行便で約9時間、経由便で最短約11時間です。パース国際空港から市内中心部まで約12km、フューチャー・ツアーズ社エアポート・シティ・シャトルで約30分、タクシーで約25分です。

パース市内では、トランスパースと呼ばれるパース交通局管轄のバス、電車、フェリーが主要公共交通機関として運行されており、それぞれ自由に乗り継ぐことが可能です。ゾーン制でシティを中心にサークル状に8つのゾーンに分かれており、3つの交通機関を1枚の共通チケットで利用することができます。マルチライダーと呼ばれる割安な回数券もあり、トランスパースの窓口などで入手することができます。街の中心部のゾーン0区域内では、トランスパースのバスや電車が無料で利用することができ、さらにパース市街を3路線で巡回するキャット・バスも無料で利用できます。

一般路線バスは、セントラルバスステーション、シティバスポートを中心に市内と郊外を網羅しており、路線数も多くフリーマントルにも市内を循環するバスが駅前から発着しています。電車は、パースシティを基点に郊外に向けて4路線が運行しており、南のアーマデールライン、北のカランビンライン、西のフリーマントルライン、東のミッドランドラインがありそれぞれ約20分間隔で運行されています。フェリーは、パース中心部とサウスパース間を約15分から20分で結んでいます。また、東海岸のシドニーに向かう大陸横断鉄道のインディアンパシフィック号やアデレードへ向かうトランスオーストラリアン号など長距離列車については、イーストパース駅が発着駅となります。

高級ホテルで200豪ドル以上、中級ホテルで120豪ドルくらいからあります。アパートメントホテルは海岸部のリゾート地区に多くあり、1泊200豪ドルくらいからあります。ホリデーアパートメントは市内やインド洋に面した海岸部に数多くあり、市内中心地のプールやジムなどの付帯施設の充実した1ベッドルームで週600豪ドル、2ベッドルームで週700豪ドル、シンプルな施設の1ベッドルームで週500豪ドルくらいから利用できます。ウォーターフロントにあるホリデーアパートメントは市内の約2割増くらいが相場です。

また、パース駅まで約10分と立地のいいロケーションに日本人の経営する設備の充実したホリデーアパートメントもあり、8日以上の賃貸の場合には週220豪ドルで利用でき、長期の場合には特別割引もあるようです。日本人が管理しており言葉の不自由さもなく快適に暮らせるようです。

フラットは、本来なら6ヶ月以上の契約が必要ですが、物件によっては3ヶ月程度の滞在でも賃貸できることもあり、1ベッドルームの場合、市内中心部で週200〜300豪ドル、郊外で週100から250豪ドルがおおよその相場です。パースでの賃貸物件の探し方は、新聞の賃貸欄や不動産店頭でのチェックの他、地元不動産会社が発行している「The・Home・Buyer」という無料不動産情報誌を入手して調べる方法もあります。また、フラットシェアの場合は、週60〜150豪ドル程度になります。

パースでの不動産の購入は、やはりコンドミニアムが中心で、例えば、地域再開発中のイースト・パースで分譲中のコンドミニアムの場合、約100平米の2ベッドルームが約36万豪ドルで購入できます。電車の終点となる郊外では、同じような物件が約28万号ドルで購入できます。

パース市内にはマイヤーやデビッド・ジョーンズなどの大手のデパートがあり、シティと呼ばれる街の中心はパースで一番賑わう界隈で、マレー・ストリートとヘイ・ストリートの間にはいくつものショッピングアーケードが拡がり数多くの店が軒を並べています。また、大規模のショッピングモールは市街地から少し離れた郊外に数多くあり、大手のデパートやスーパーマーケットを中軸にレストラン街、専門店街、フードコートに映画館などが揃っています。サウス・パースにあるシティ・ウエスト・センターやベルモット・アベニューのベルモットフォーラムなど、パースのショッピングモールは日本のように高層ではなく、土地が広く安いことからどこも2〜3階建てで横に大きく広がっています。

殆どのショッピングセンターは日曜日が休みで、特別な許可を受けたスーパーマーケット以外は営業できないことから、週末にはフリーマントルやスビアコなど至る所でウィークエンドマーケットが開かれますが、特にフリーマントルのマーケットは大きく、週末には多くの人々が集まります。新鮮な果物や野菜、魚介類、雑貨などスーパーマーケットよりもかなり安く購入することができます。

パースでは、その国際色豊かな住民構成から日本食材に限らず世界中の食材が気軽に手に入りますが、日本食材は醤油や味噌、インスタントラーメンやお菓子など基本的なものは殆どのスーパーマーケットでもそろえています。スーパーフジや日本フードなどの日本食材専門店では殆どの日本食材が手に入りますし、アジア食材店でも品揃えが充実しています

人口の割合に対してレストランの数がオーストラリア一のパースでは、外食が盛んで市内外にあるレストランやフードコートはどこもパース市民や観光客で賑わっています。ビーチサイドでは、近海で取れた魚介類が楽しめるレストランが数多くありますし、シティ駅の北側に位置するノース・ブリッジにはオージー料理をはじめイタリアンやグリーク、タイ、和食やシーフードなどのレストランが建ち並びます。また、パース郊外のフリーマントルやスビアコには洒落た雰囲気のカフェやレストランが多くあります。

郊外のショッピングセンターや街中に多く点在しているフードコートでは、移民の多いパースらしく中華やイタリアン、アジアンフードなど多国籍な料理をパース市民に混じって手軽に味わえますし、ファストフードも様々な種類があり、オーストラリア・ローカルのハンバーガーショップ、ハングリー・ジャックなどではアメリカ資本の店とはひと味違ったハンバーガーが楽しめます。

日本食レストランはパース市内だけではなく郊外にもあり、カジュアルなレストランではテリヤキや刺身、寿司、天麩羅、丼物、麺類などがパース市民にも親しまれており、パースでは特にテリヤキチキンは日本食の代名詞になっているほどです。ランチにビジネスマンが気軽に入れるセルフサービスの大衆的なレストランやチェーンの回転寿司、また上品な高級日本食レストランもあり、ジャパニーズフレンチやモダンジャパニーズ、本格的な会席料理と多様な日本食レストランが数多くあります。

パースには市内から車で30分以内の距離に10以上のゴルフコースが散在しており、ホテルやレストランを備えたリゾートコース、手軽に楽しめるパブリック、会員制のメンバーに大きく分けられます。グリーンフィはリゾートで50〜100豪ドル、パブリックで10〜30豪ドル、メンバーでも30〜120豪ドルと大変リーズナブルに楽しむことができます。電動カート代は25〜40豪ドルドルかかりますが、手押しバギーならせいぜい5豪ドルですから、健康増進の為にもバギーを引いてのプレーがお勧めです。

サンセットコーストと呼ばれる70kmにわたるビーチには、美しい砂浜やマリンスポットが点在し、インド洋の沖にカヤックで漕ぎ出したり波打ち際でボディボードなどを楽しむロングステイヤーもおり、様々なアクティビティが充実しています。市内中央を流れるスワン川の上流でカヌー教室に参加するのもいいでしょう。パースではスポーツフィッシングも盛んで、沖合いでは200Kgを超えるカジキや50kgのマグロが上がることもあるようです。貝類の取獲や魚によってはフィッシングライセンスを取得する必要があり、サイズや重量にも制限があるようで、自然環境に配慮した姿勢がうかがえます。

西豪州立美術館やホームズコート美術館、西豪州立博物館などの文化施設を巡るのもギャラリー好きの海外ロングステイヤーにはお勧めで、またパースでは、バレー団や交響楽団を抱えており音楽や芸術文化にも関心の高い都市で、コンサートやオペラなども観ることのできる機会も多くあります。またパースにはで24時間カジノが楽しめるバーズウッド・リゾート・ホテル&カジノのようなところもあり、この街の違った一面を見ることもできます。

パースでは、テコンドーが盛んで市内だけで5つも教室があります。他にもバレーボールや柔道の教室などもあり、ロングステイヤーも参加することができますから、健康維持と地元の人との交流をかねて通うシニアもいるようです。

街から離れると、世界自然遺産に登録されたシャークベイでは、モンキーマイアーで野生のサルと戯れたり、ハメリンプールで地球最古の生物といわれるストロマトライトの不思議な様子を観察することもできますし、パースから南に50kmのロッキングハムのビーチでイルカとの交流が楽しめます。パースから南に280km、時にはワインの名産地マーガレットリバーまで遠出して谷に広がるワイン畑のワイナリーや美しいビーチでのんびり過ごすのもいいでしょう。

メルボルンは、オーストラリア大陸南東部、 ポート・フィリップ湾に面したヤラ川河口に拡がる港湾都市で、1901年のオーストラリア連邦成立以来、1927年にキャンベラに移転されるまでは連邦の首都でもあった大都市で、現在はヴィクトリア州の州都です。1830年代にタスマニア入植者による捕鯨船の寄港地として歴史が始まり、1850年代のゴールドラッシュを経て、商工業の中心的な大都市に発展してきました。

都市圏の人口は約340万人で、シドニーに次ぐオーストラリア第2の規模の都市であり、シドニーとの比較がしばしばされていますが、近代的で活動的な大都市のイメージが強いシドニーと比較すると、歴史的な建造物や旧き文化が残りゆったりとした住みやすい街という印象が強いようです。2002年と204年の2度にわたりエコノミスト誌の「世界で最も暮らしやすい都市」のトップにランキングされています。

メルボルンは温帯性気候に属し、四季が比較的はっきりしていて天候も比較的穏やかで、年間を通じて乾燥しており、そのために夏も爽やかに過ごすことができ、冬の最低平均気温が6度くらいでそれほど寒くはありません。また、メルボルンは別名「ガーデンシティ」とも呼ばれ、街の4分の1の面積を450の公園が占めるほどで、街中には豊かな緑が溢れ、入植当時の面影を残す英国風の美しい街並みには伝統と歴史を感じることができます。

19世紀のゴールドラッシュ期や過去2度の世界大戦後の難民などで各国からの移民を多く受け入れており、総人口の1/4を移民が占めていることから、ライゴン・ストリートのイタリア人街やリトル・バーク・ストリートの中国人街、リッチモンドのべトナム人街など、一定の地域に国ごとのコミュニティを形成して住む傾向にあります。

日本からメルボルンへは日本航空とカンタス航空が成田から毎日直行便を就航しており、日本の主要都市からはケアンズやシドニーを経由する便が運行しています。所要時間は成田からの直行便で約10時間です。メルボルン国際空港から市内中心部までは約12km、スカイバス・コーチ・サービスが運行するスカイバスは市内のスペンサー・ストリート駅まで所要約30分、タクシーの場合は市内まで約25分です。

メルボルン市内での公共交通機関は、バスやトラム、郊外電車で、それぞれをメットという州認可の公共機関が統括して運営しています。メットカードと呼ばれるチケットは3機関共通制で、市内、市内と近郊、郊外という3つのゾーンによって分けられており、ゾーン内はそれぞれの交通機関を自由に乗り降りできます。有効期間内乗り放題のチケットや家族チケットなど割引パスも発行されています。

トラムの総延長は約240Kmで、市内中心部を広範囲に網羅しており、これだけの規模のトラムはオーストラリアではメルボルンだけです。 シティと呼ばれる旧市街から郊外へは、フリンダーズ・ストリート駅をターミナルに放射状に近郊電車が伸びています。バスもまた市内と郊外を数多くの路線がカバーしており、この3つの交通機関を乗りこなすことができれば、メルボルンでの移動は快適です。

州内の各地域やアデレート、シドニーなどを結ぶ長距離列車は、都心部西部のサザンクロス駅から発着しています。また、メルボルン港とタスマニア州のデボンポート間はカーフェリー「スピリット・オブ・タスマニア」が結んでおり、発着埠頭にはトラムでアクセスすることができます。

高級ホテルで最低200豪ドル以上、中級ホテルで130豪ドルくらいからあります。アパートメントホテルは1泊200〜300豪ドル、ホリデーアパートメントはシティ周辺が便利ですが、週700豪ドル以上はするようです。少し郊外に行くと、プール付きの程よく快適な2ベッドルームで週500〜600豪ドルくらいが相場です。

メルボルンでは、比較的手頃な価格帯でフラットを賃貸できるようで、期間も2ヶ月から3ヶ月単位で利用できるところも多いようです。ウォーターフロント地区のセントキルダあたりにはフラットが多くあり、比較的短期での賃貸にも応じているようで、広めのキッチン家具電化製品付きで週250〜350豪ドル前後であります。少し郊外に出ると、家具と基本的な電化製品が付いて週120〜250豪ドルであります。シティにも近いサウス・ヤラ辺りでも探せば週200〜300豪ドルくらいのリーズナブルなフラットがあります。

また、一軒家の賃貸物件も比較的多くあり、シティ近くのフィッツロイストリート・エリアでは家具電化製品一式付き2ベッドルームの一軒家が週350豪ドル前後で賃貸できますが、基本的には1年の契約が必要です。

メルボルンの市内中心部には、大型デパートや複合ショッピングモールが数多くあり、以前は日本の大丸デパートが入っていたメルボルン・セントラルやクイーンビクトリア・コンプレックスなど、最新のファッションや流行を扱う店にはこと欠きません。また、生活に便利なショッピングモールは郊外に多く点在しています。郊外の各住宅区には生活密着型の大規模ショッピングモールがあり、スーーパーマーケットから各衣料ブティック、専門店、映画館、フードコート、レストラン街など日常的な買物や食事、レジャーまですべてできるようになっています。

メルボルンでは、パースなどと違い殆どのショッピングセンターでは土日も営業していますが、店によっては週末の営業時間を短縮しているところもあります。スーパーマーケットは比較的遅くまで営業しているところもあり、COLESなどは24時間営業で、買物忘れの場合などに重宝するようです。また、市内外にはいくつかの伝統的な野外マーケットが開かれており、新鮮な生鮮食料品や衣料などがかなり安く手に入ります。市内のクイーンビクトリアマーケットはオーストラリアでも最大級の規模で、生鮮食料や衣料以外にも靴や鞄、家具まで扱っており、朝の散歩がてら利用するメルボルン市民も多いようです。

メルボルン郊外には、衣料品や家庭用品の工場アウトレットも数多くあり、場合によっては市中の価格の半分以下で購入することができるようです。日本食材は、一般的なものはショッピングセンターやスーパーマーケットの日本食材コーナーでも扱っていますが、中華街にあるアジア食材店や市内に数軒ある日本食材店では相当内容も充実しており、特にシティ近くのフジマートが群を抜いた品揃えをしているようです。

メルボルンは、住民の4分の1が移民ということもあり、多種多様な食文化が影響され、また広大な農地や海と隣り合う地形から食材も豊富に揃い、諸各国の料理がリーズナブルに味わうことができる街です。中華街やギリシャ街、イタリア街、ベトナム街など様々な食を形成する街があり、それぞれの地区で特徴のある料理が楽しめます。また、市中や郊外のショッピングセンター内には、外食に便利なカフェやレストラン、フードコートやテイク・ア・ウェイ・ショップが多く、オージー料理をはじめ様々な国の料理が手軽に利用できます。

最近では、日本食もメルボルンの人々の日常的な食生活に入り込み、寿司をオードブルにしてパスタをマインに、などの組み合わせも家庭では一般的になっているようです。大学のカフェテリアやキャンティで日本食を提供するところもあり、日本食のテイク・ア・ウェイ・ショップも普通に見かけるようになりました。一般的な日本食レストランは街のどこにでもありますし、アジア諸国のレストランが多いような地域では、アジアの人が経営する日本食レストランも数多く見られます。そうしたお店を含めると、メルボルンには300軒以上の日本食レストランがあるようです。

メルボルン周辺には自然が多く、また海も近いことから様々なマリンスポーツももちろん楽しめますが、有名スポーツ大会が行われることも多く、そうしたスポーツ観戦が楽しめる街でもあります。全豪オープンテニスやF1グランプリ、競馬のメルボルンカップなど、世界的なスポーツイベントを間近で観戦することができるのは、メルボルンでのロングステイならではです。

ゴルフコースは、世界的に有名な一流のところが多く、自然環境を生かしたコースでプレーするのも楽しみです。プレー費は、一流どころではさすがに高く200〜300豪ドルのところが多いようですが、パブリックコースでは20〜40豪ドル以内で楽しめます。市内からは車で30分、遠くても1時間以内のところが殆どです。

街中では、映画祭やフードフェスティバル、大型アートの展覧会、音楽イベントなど常に芸術や文化的なイベントが行われており、また郊外の各地域でも地元の住民が交流できる小規模な催しが数多くありますから、スケジュールをチェックして交流がてら出向くのも楽しみです。入植当時の面影を残す英国風建造物を眺めながらの散策や、ガーデンシティの名前通り数多くある美しい庭園や公園で、のんびりと緑の中で珍しい鳥の声を聞き花を眺めると、いうスローライフをおくるのにも適した滞在地です。

街から少し郊外に出ると自然がいっぱいで、100を超えるワイナリーが点在する世界有数のワイン産地ヤラバレーにも車で1時間です。自然のブッシュランドが30エイカーにわたるヒールズビルサンクチュアリでは、オーストラリア固有の野生動物に出会うことができます。ダンデノン丘陵では少し童心に返り、有名な蒸気機関車パフィンビリーで冒険を楽しめます。海岸方面に向かえば、絶壁や森林など変化に富んだ景観が楽しめる、美しい海岸のグレート・オーシャン・ロードでホエールウォッチングが楽しめます。コアラやアザラシが生息するフィリップ島では、野生のリトル・ペンギンが日没とともに海から陸の巣へ戻ってくる姿を見る事ができます。

□正式国名 :ニュージーランド New Zealand
□首  都 :ウェリントン
□面 積 :約27万ku
□人 口 :412万人(2005年)
□元  首 :エリザベス二世女王(英国女王)但し、通常は連邦総督が代行
□政 体 :立憲君主制
□民族構成 :アングロサクソン系  先住民マオリ系13.8%
□宗  教 :英国国教会17%、長老派14%、カソリック13%、メソジスト派4%
□言 語 :英語
□通 貨 :ニュージーランドドル 1NZドル=約73円(2006.5)
□G D P :1人当たり36225NZドル(2005年)
□時 差 :+3時間
□所要時間 :10.5時間(成田−オークランド)
□電 話 :国番号64
□電 気 :230V 50Hz
□経済成長率:3.8%(2004年)
□物価上昇率:2.7%(2004年)
□在留邦人数:13289名(2005年10月)
□物 価 :日本の約3/5(目安)

ニュージーランドニュージーランドは、氷河のフィヨルドや羊が草を食む牧草地など自然環境の豊かさに魅かれて訪問する日本人シニアの多い国で、海外移住・ロングステイ候補地としても今後より期待の高まる国のひとつです。日本に対する関心が高く、親日的な人が多いことから当地を海外ロングステイの滞在地に選ぶ人も数多くいます。

ニュージーランドは、オーストラリアの南東に位置する北島と南島からなる国で、南半球にあるため季節は日本とまったく反対となり、西岸海洋性気候で酷暑も厳冬もなく、穏やかな四季の移り変わりがある気候で、12月から3月にかけてが夏、6月から9月が冬になります。年間の気温差は8〜9度と小さいですが、一日のうちの気温差が大きく、夏の気温の高い季節でも朝夕はかなり冷え込むこともあって軽い上着が手放せません。また、サザンアルプスや北島中央部の山岳地帯では、冬には雪が降ることがあります。

日本との関係は、アジア太平洋地域におけるパートナーとして、民主主義や基本的人権の尊重、市場経済といった基本的な価値を共有しており、政治経済の分野においても多角的な協力関係があり、科学技術や観光、林業、教育、人的交流及、貿易投資円滑化という6つの分野でのより緊密な協力関係を進めており、両政府間の関係はきわめて良好といえるでしょう。

ニュージーランドはまだ歴史が浅い国ですが、先住民であるマオリとイギリス双方の伝統や文化を反映した豊かな歴史を持った国で、マオリゆかりの地や大切な宝物は大切に保存され、またイギリス植民地時代の歴史的建造物も数多く残り、双方の文化を尊重し共存して独自の文化を築いてきた国です。ニュージーランド人はホスピタリティ精神に溢れ穏やかでのんびりと暮らすことを好みますが、同国人であることに対する誇りは高く、オーストラリアなど影響を与えそうな国とは一線を画し、独自のスタイルで歩む国です。

ニュージーランドを訪れた日本人の平均金年齢層は高く約4割近くが50歳を上回ったシニア世代で、その殆どの人がニュージーランドの自然環境の豊かさに惹かれての訪問で、人の数より多いといわれる羊が草を食む広大な牧草地や火山、壮大な山並み、氷河によって形作られた美しいフィヨルドなど驚くほど変化に富んだ景観の自然が体感できることが、その一番の目的だといわれています。

また、夏の季節は気候も穏やかで、ちょうど日本が一番寒い季節がこの国のベストシーズンとなり、その時期に海外ロングステイするシニアも数多くいるようです。物価もオーストラリアと比較すると、2割近くは安いのも魅力のひとつとなっています。また、忘れてはならないのが、日本に対する関心が高く親日的で、日本人に対しても好感を持つ人が多いことから、当地を海外移住や海外ロングステイの地に選択する人も数多くいます。

ニュージーランドは、世界でも治安が比較的よい方にランクされており、町全体が清潔で暮らしやすい国ですが、スリや引ったくり、空き巣や車上荒らしなどの被害は都市部を中心に増えつつあります。特に日本人観光客が狙われやすく、高額の現金を持ち歩くなどしないよう、常に警戒は怠ることのないよう気をつけましょう。都市部では、貧富の差も大きく、また近年は以前に比べると、移住者の多い北島のほうが治安面で悪くなりつつある傾向があるようです。凶悪事件はあまり聞くことがなく、日本と生活するのとさほど違いを感じないくらい安全といわれておりますが、寂しいところや危険そうな雰囲気のするところ、夜の一人歩きなどは避けたほうが賢明でしょう。

また、ニュージーランドは禁煙を奨励している国で、公的な場所はすべて禁煙となり、レストランなどでも全面禁煙のことが多く、喫煙者にとっては肩身の狭い国です。ただしまったく吸えないのではなく、喫煙エリアも設けられておりますから、ロングステイの機会に節煙するか、思い切って禁煙にチャレンジするのもいでしょう。なお、お酒はそういった規制などはなく、有名なワインの産地もありビールも安い土地柄です。

ニュージーランドの入国には、日本国籍もしくは在日韓国籍の場合、パスポートの残存有効期限が滞在予定日数に加えて3ヶ月以上あることが必要で、訪問者としての滞在が目的でその滞在が3ヶ月以内なら、ビザを取得する必要はありません。ビザなしで入国した後に3ヶ月を超えて滞在する場合には、ニュージーランド国内にある移民局で最大6か月の延長を申請することができます。延長手続きには、滞在1月につき1000NZドル程度の資金の証明、日本への復路航空券もしくは第3国への出国航空券、もしくはそれらの予約証明書が必要になります。

また、当初より3か月を超える滞在を予定している場合には、ニュージーランド在日公館(大使館・領事館)にて訪問者ビザの申請をする必要があります。申請には上記の延長手続きと同様の要件が必要になります。また、18ヶ月の期間内に合計9ヶ月までの滞在が認められており、連続して9ヶ月間の滞在をした場合には、その後の9ヶ月間は入国ができません。

※3ヶ月以上語学学校などに通う場合には、学生ビザの取得が必要です。

ニュージーランドで語学留学を予定している場合、学生ビザの発給対象となるのは3ヶ月以上週20時間のコースを選択した場合で、3ヶ月以内の就学には学生ビザ取得の必要はありません。ビザは学費を支払った期間を対象日数として発給されます。また、ビザの申請には就学を予定している学校からの入学許可証が必要となりますから、学校への入学手続きを済ませた上でビザの申請をする必要があります。

【必要な書類】
@学生ビザ申請書。
A申請料金:15800円(為替レートにより変動)但し日本国籍者は無料。
Bパスポート:滞在期間プラス3ケ月以上残存有効期間のあるもの。
Cパスポート用写真。
D滞在資金に関する証明書(1ヶ月以内に発行された金融機関の証明)。
E就学予定校の入学許可書。
F学費支払い証明書:学校からの領収書等、学費を支払った証明書。
学費を払った期間の明細があり、サインされていること。
G宿泊証明書:学校又は宿泊提供者からの証明。
Hニュージーランド出国の航空券またはその支払い証明書。
I学校からの成績表・出席表 :引き続き継続して学生ビザを申請する場合。
J健康診断&レントゲン:6ヶ月以上1年未満の滞在をする場合。
K無犯罪証明書 :今回の滞在を加え滞在期間が通算2年を超える場合。

その他、長期の就学の場合には、滞在資金証明に付帯事項などがあり、事前に確認の上手続きする必要があります。

ニュージーランド国内では、都市間の移動手段としては飛行機や長距離バス、鉄道が一般的で、また大都市内の主な公共交通機関はバスで、都市によっては回数券や定期券などがあります。また、ニュージーランド国外でのみ購入できる外国人を対象とした割引乗車券や特別パスなどがありますので、事前に調べた上で購入しておくと良いでしょう。

ニュージーランドへは、日本からニュージーランド航空と日本航空の共同運航便が成田と関西から直行便、経由便がオークランドとクライストチャーチに就航しており、名古屋からは休止中です。また国内線では、ニュージーランド航空とオーストラリアを本拠地としたカンタス航空、オリジン・パシフィックなどが主要都市に就航しており、国内を短時間で効率よく回るには航空機が一番です。

ニュージーランド国内を移動する上で最も一般的な交通機関は長距離バスで、国内を広範囲にカバーしており、観光名所や主だったところへはバスで行くことができます。主な長距離バス会社は元国営のインター・シティで、南北両島に幅広い運行エリアを持っています。ニュージーランドでは昔から貨客馬車が発達しており、当時の路線がそのままバス路線に受け継がれ、その名残からバスにも「コーチ」という呼び名が残っているのです。

ニュージーランドの鉄道は、年々縮小傾向にあり、生活手段というよりも観光鉄道としての要素が強く、本数も少なくあまり早くもなく値段も決して安くはありません。どちらかというと車窓から景色を眺めながらゆったり旅行したい人向きでしょう。また、北島と南島を移動するにはフェリーがその主要交通となっており、北島のウエリントンと南島のピクトンの所要時間は約3時間です。また夏のシーズンには所要時間1時間45分の高速フェリ ーも運航されます。

ニュージーランドでは、医療施設や医療技術も充実しており高水準の医療サービスが提供されています。ただし、ニュージーランドの医療機関には日本人医師はいないようで、都市部の大病院には日本人通訳や日本語を話す医療スタッフがいることもあります。基本的には英語での診察となりますので、持病などがある場合には事前に英文の診断書などを用意しておくほうがいいでしょう。また、日本語の通じない病院などでは、日本語通訳を手配することも可能ですし、事前に加入した海外旅行保険によっては通訳料もカバーするようなものもあります。

ニュージーランドの医療システムは日本とは違い、、GP(General・Practitioner)と呼ばれる一般開業医の医院、専門医の医院、公立病院私立病院の医療機関があり、日常的な病気の場合にはまずファミリードクターであるGPに掛かることになります。専門医や病院に行くときには、GPからの紹介がなければ通常は受け付けてもらえません。GPが専門的な診断や検査が必要だと判断した場合には、GPの紹介で専門医に行ったり、手術や入院が必要な病気の場合には病院を紹介されることになります。ただし、事故や緊急を要する場合には、アクシデント&エマージェンシー・クリニックの医院へ行くことができます。

ニュージーランドでロングステイする場合には、滞在地に着いたら自分のファミリードクターとなるGPを決めておくのが賢明で、GPは電話のイエローページのメディカル・センターなどの項目から探すことができます。また、ニュージーランドでは一般的に医療費が高く、2年以内の一時滞在の外国人の場合、公立病院でも高額の医療費がかかりますから、事前に海外旅行保険に加入しておくか、到着したらすぐに現地の民間保険に加入することが大切です。

また、外国人が事故などで怪我をした場合には、滞在ビザの内容にかかわらず治療費が補償されるACCという制度があります。病気や加齢による損傷はその対象になりませんが、医師によってACCに補償請求が行われ、補償対象かどうかの判断はACCが行い、補償金額はその状況により違ってきます。

ニュージーランドに移住やロングステイをする場合には、様々な住まいの形態があります。一般的なホテルやサービスアパートメント以外に、B&Bなどの民宿タイプ、バックパッカーズのような簡素な宿、自然環境の中のロッジ、農場や牧場でのファームスティ、一般家庭でのホームスティなどのほかに、モーテルタイプ、ビラやコテージなどとも呼ばれるホリデーホームなどの宿泊施設があります。また、長期の滞在の場合には、ユニットやアパートを賃貸することができます。

バックパッカーズは、相部屋もしくは個室のベッドだけのシンプルな部屋が基本で、宿泊費も10NZドルからと経済的で若者が主に利用しますが、ロッジは、自然の景観に囲まれたロケーションにあり、山小屋のような簡素な部屋で気軽に滞在できる小規模な宿で、1泊30NZドルくらいからあります。また近年、ラグジュアリーロッジという設備を充実させた高級宿泊施設も各地にできており、こちらの方は1泊500NZドルからと少々値段が張ります。

B&Bは朝食つきの小規模でアットホームな宿で70NZドルくらいからあり、クライストチャーチや南島のオマアルなどには日本人が経営しているところもあり、長期滞在の相談にものってくれるようです。ファームステイは、元々は広大な草原の牧場や農園などで作業を手伝うかわりに泊まる部屋と食事を提供されるものだったのですが、シニアの海外ロングステイでは作業はお手伝い程度でそのロケーションを存分に楽しむのが目的ですから、当然宿泊料はかかりますが週に150NZドルくらいからとリーズナブルです。ホームステイは語学を学ぶロングステイに最適で、滞在費は週に150〜200NZドル、学校以外でも滞在家庭で英語での交流が楽しめます。

ホリデーホームは、いわゆる貸し別荘で、キーウィ流にはバッチ(南島ではクリブともいいます)といい、自分の持つ別荘を自分が使わないときに貸し出す、あるいは自分の持つ別荘の敷地内に簡易コテージを建てて貸し出す形式の宿泊施設で、生活に必要な基本的な設備は整っています。地域や設備によっても違いますが、1泊80〜200NZドル前後で長期の場合には大幅割引となるところもあります。ロケーションはビーチや湖畔、森林といった自然の中に位置しています。

ユニット(フラット)は、長屋形式や一戸建て住宅の敷地内に建つ小さな家、小型アパートなどいくつかの形態があり、多くは1〜2ベッドルームが中心になっていて、家具などの生活用具付きのところと何もなしのところがあります。賃貸価格は週200〜250NZドルのほかに2週間分のデポジットが必要です。また、契約は最低6ヶ月以上が基本ですが、3ヶ月程度の滞在にも応じてくれるところもあるようです。アパートには高層のものもありますが、条件などはフラットと同様です。

ニュージーランドでは、酪農国でもあり生鮮食料品をはじめとした生産品はかなり安く手に入ります。外国から輸入する食材や日本食材などはやはり割高ですが食費全体からすると日本よりも相当安く抑えられ、嗜好品を入れても月に800NZドルくらいです。娯楽費は、ゴルフのプレー費が安く、1ラウンド15〜40NZドルでできますし、小旅行したり趣味の習い事をしても、雑費を含めて月に1000NZドル前後でしょう。

ニュージーランドへ移住やロングステイする場合、オークランドやクイーンズタウンの中心部は他の地域と比べて宿泊費が20〜30%は高くなりますし、食費も10〜20%は多く掛かります。それ以外の地区では、例えばホリデーホームを月極めで借りると比較的リーズナブルなところでは月に1400NZドル、家具や生活用品付きのユニットだと月に1000NZドルで借りることができます。全体的に部屋はかなり広く快適なのですが、食費などに比べると住宅費は割高になります。

夫婦2人の予算で、住居を比較的リーズナブルなユニットにした場合には光熱費と合わせて約1200NZドル、食費は時々日本食を外食した場合約800NZドル、交通費や趣味の遊行費、娯楽・生活雑費が1000NZドル、合計3000NZドルとなり約22万円で生活ができます。

ニュージーランドは日本と同様周りを海に囲まれた島国で、魚介類が豊富ですし、畜産王国で食肉類も安くて豊富にあり、また野菜も自国生産がほとんどのため、新鮮な食材が驚くほど安く手に入ります。ニュージーランド料理は、イギリス料理の流れを汲んでいて、ニュージーランド産の素材を使ったイギリス料理に移民の文化が混じったものが、ニュージーランド料理だと言われています。

ニュージーランド料理の代表格といえば、やはりラムを使った料理で、ラム・ローストはどこの家庭でも作る伝統の定番料理です。他にもミートやポーク、チキンを使ったロースト料理などは伝統的なニュージーランド家庭料理の定番です。こうしたメイン料理に付けあわせとしてよく使われるのがニュージーランド産のポテトで、パンやお米のように主食代わりに食べられています。

ニュージーランドでの定番のカジュアルフォードといえば、街のレストランでもテイク・ア・ウェイ・ショップでも食べられるフィッシュ&チップスで、ミンスパイやステーキパイなどのミートパイも同様に街のどこでも見かけられる食べ物です。その他、パイ生地にイギリス風ソーセージを包んだソーセージロール、キッシュなども間食にもよく食べられています。

ニュージーランドで特色があるのは先住民のマオリ料理で、焼いた石で肉や野菜を蒸し焼きにする「ハンギ」という素材を活かした料理で、大変素朴な野趣溢れる料理になります。その他、移民文化に裏打ちされたイタリアやトルコ、ベトナム、中華などの多国籍料理やシーフード料理、もちろん伝統のニュージーランド料理もフードコートやカジュアルなレストランから高級レストランで楽しめます。

また、ニュージーランドでは、日本食ブームが到来しており、都市部では日本食が普段の生活にも定着しており、オークランドなどの大都市では数多くの日本食レストラン以外にも、寿司や焼き鳥のテイク・ア・ウェイ、回転寿司まであります。日本食材も日本食材店やアジア食材店では数多くの種類があり、一般のスーパーマーケットでも米や醤油、カップラーメンなど基本的なものは揃います。

ニュージーランドの電圧は230Vで、日本の電化製品はそのままでは使えず変圧用のコンバーターを購入することになります。プラグ形式も3穴もしくは2穴で、日本のプラグ形状とは異なりますから、長期滞在となる場合には電化製品は日本から持ち込まず現地で購入する人も多いようです。ただし日本と違い製品のバラエティは少なく機能も単純なものが多いです。

電話は、フラットなどを賃貸した場合には最寄のテレコムという電話会社に申し込みます。回線がすでに引かれている場合には最初に接続料が60NZドル強かかり翌日から使えるようになり、新たに引く場合には接続費のほかにNZ150ドルほどの工事費と電話機本体代がかかります。また、固定電話の申し込み時に携帯電話やインターネットの申し込みも同時にできます。ニュージーランドでは電話用のプリベートカードが普及しており、ピンコードを入力することにより課金されるため、自宅でも携帯電話でも公衆電話からも利用でき、割引などもプリベートカードを発行している会社により多種多様のものがあります。公衆電話は、コイン、テレホンカード、クレジットカード専用の3タイプがあり、街中ではいたるところで見かけます。

ニュージーランドの携帯電話は、多くの国が採用しているGSM方式をとっており、SIMというICチップを電話機本体に差し込んで使う方式で、テレコムとボーダフォンの2社がサービスを提供しています。使用方法は、契約方式、レンタルする契約方式、プリペイド形式、の3つがありますが、海外ロングステイで滞在する場合には、プリベイトタイプが手軽で便利です。電話機本体の価格は機能により100NZドル〜1000NZドルまで様々なタイプがあります。

日本からノートパソコンなどを持ち込んでインターネットを始める場合には、現地のIgateというプロバイダのプリペイドカード(5NZドル)を購入するとと、4週間無制限でダイヤルアップ接続ができます。ADSLも普及しつつあり、利用料は2GBで月40NZドル程度です。郊外で利用できない場合にはワイヤレスブロードバンドサービスがあり、機器価格が200NZドル程度、使用料が500MBで月に30NZドルと案外リーズナブルに利用できます。また、都市部にはインターネットカフェも数多くあり、オークランド市内の場合で1時間あたり2〜5NZドル程度です。

ニュージーランドの全国ネットの放送局はチャンネル1からチャンネル4までの4チャンネルで、チャンネル1はニュースや趣味関係、BBCワールドニュースなど、その他のチャンネルはドラマや娯楽番組、映画などが多いようです。チャンネル1と2は国営放送ですが、日本と違って企業のコマーシャルが流れます。その他、NHKや各国の放送、スポーツ関係などが視聴できる衛星放送があり、設置料約200NZドル、利用料が月40〜100NZドルかかります。また、クライストチャーチでは、Plains・FMというFM放送局でJaps・Downunder・Talk・Showという日本語番組を放送しています。

日本の新聞は、OCSという海外配送サービス会社に申し込むことで、朝日新聞や読売新聞、日本経済新聞を宅配で購読することができます。また、現地で発行している日本語情報誌もあり、月刊ニュージーやクォーター、イーストウィンド、E・CUBEなど数誌が日本食レストランや観光スポットで入手することができます。なお、E・CUBEはオークランドで放送されている日本語ラジオ放送と連動している月刊誌で、英語の学習コーナーなどもあるようです。

ニュージーランドでは、日本の国際免許を持っていれば車の運転をすることができますが、長期滞在の場合にはニュージーランドの免許を取得することもできます。免許の取得は、AAという日本でいえばJAFのような機関で取得することができ、日本の運転免許証とAAの認定翻訳者による日本の運転免許証の翻訳文、パスポートを持参して筆記試験、実技試験を経て取得します。

ニュージーランドでの車の走行は、日本と同じ左側通行で、距離もマイルではなくキロ・メートルで表示されているので比較的安心して運転できます。高速道路のような有料道路もなく市街地を除いては渋滞もありません。郊外での速度制限が100kmなので、周りの車もかなりスピードを出しており、交通法規も日本とは異なりますから、事前にニュージーランドの法規を良く理解しておくことが必要です。

また、郊外ではラウンドアバウトと呼ばれるロータリー式の交差点が多く、自分から見て右側の車両に優先権があるため、進入の際には徐行又は一時停止をする必要があります。ニュージーランドらしく、郊外では羊の群れが道路を横切ることもありますから、焦らず慌てずのんびりと運転する必要があります。

オークランドは、北島の北寄り、太平洋側とタスマン海にはさまれた狭い地域に位置し、国内経済の中心地として国内総人口の約3分の1の125万人を抱えるニュージーランド最大の都市です。1840年にワイタンギ条約が締結された後はイギリスの植民地としてかつては首都だったという歴史もあり、オークランド空港やオークランド港などニュージーランドの主要な玄関口の役目も果たしています。

また、オークランド湾内に数多くのヨットが出ていることから、City・of・Salesとも呼ばれる港街で、マリンスポーツの盛んなことでも知られています。オークランドは、ヨーロッパをはじめとして南太平洋諸国やアジアからの移民も多く、諸国の文化に触れる機会が多いのも特徴で、街で英語以外の外国語を耳にすることも珍しくありません。海外から移住してきた人々が持ち込んだ文化が調和した国際的な街が形作られており、諸国の食品や生活用品なども容易に入手できるため、移住やロングステイの日本人にも比較的暮らしやすい環境です。

日本からは、ニュージーランド航空と日本航空の共同運航便が成田から週7便、うち4便はオークランド直行、残り3便はクライストチャーチ経由オークランド行き、関西からは週5便、うち2便がオークランド直行、残り3便がクライストチャーチ経由オークランド行きとなっています。空港から市内までは約20kmの距離で、市内中心部への移動はタクシーやシャトルバスで所用時間は約30分です。

オークランド市内での主要交通機関はステージコーチ社が運営するバスで、その路線は市内をくまなく網羅しており、時刻表や路線図はインフォメーションセンターで入手できますが、同社のホームページでもチェックすることができます。同社の他にも、市内と東部のハーウィック間を走るハーウィック&イースタン、ノースショア地区とシティ中心部を結ぶバーケンヘッド・トランスポート、市内と郊外の住宅地を結ぶアーバン・エクスプレスなど、いくつかのバス会社が運行しています。

バスはステージ(区域)制になっており、ステージの境界を越えるたびに運賃が変わります。ニューマーケットやシティ中心部を移動するには、1.5NZドル均一のリンクバスや、自治体とバス会社が共同運行する無料のシティ・サーキットバスが便利です。また、エキスプローラーバスというオークランドの主要な観光名所を巡る観光バスもロングステイのシニアには便利で、車内で30NZドルの1日券を購入すれば、回数制限なく乗り降りすることができます。

街の中心部とデボンポートなど対岸の街との間にはフェリーが運航されており、鉄道は、ブリトマート駅を軸にしてオークランド西部や東部、南部への3路線をトランツメトロ鉄道が、トンガリロ国立公園からウェリントンまではトランツシーニック鉄道が運行されています。

市の中心部のシティと呼ばれる地域には、高層の高級分譲アパートをはじめ外国人の移住者、ロングステイ、留学生向けのアパートも数多く建設されています。グレイリンやマウント・イーデン、タカプナなどは、市内中心部からも近い割りに家賃が比較的リーズナブルな地域です。レミュエラやオラケイ、コヒマラマなどは、豪邸が立ち並ぶ高級住宅街で、高級アパートメントホテルなどもある地域です。また、南部のマンガレやオタフフなどはニュージーランドで最も犯罪発生率が高い地域です。

オークランドでは、キッチンが付いたホテルタイプの豪華なサービスアパートメントの場合、1ベッドルームで週700〜1500NZドルは覚悟する必要があります。一般アパートの賃貸では、中心部から1ステージ以内で週300〜500NZドル、2ステージ以内で週250〜450NZドル、3ステージ以上は週220〜400NZドルくらいです。また、一軒家を賃貸する場合には、一般アパートの3〜5割増くらいがその相場です。

ホテルは中高級のホテルが数多くありますが、変わったところでは、日本人が経営するバックパッカーズのSurf・N・Snowのように、ロングステイの日本人を対象に、バス・トイレつきの部屋が1泊90NZドルから用意されているところもあります。

市中心部のメインストリートであるクイーン・ストリートには、銀行や郵便局、服飾ブティックやレストランなど様々な施設や専門店が軒を連ね、ほぼ1ブロックに1店舗の割合で24時間営業のコンビニがあります。オークランドセンターという2つのデパートが入った巨大ショッピングモールでは、様々な専門店やフードコートも入っています。主に生鮮食料品を扱うスーパーマーケットでは、その殆どが夜の10時くらいまで営業しており、フードタウン・スーパーのように24時間営業のところもあります。

郊外の各住宅エリアには、ボタニー・タウン・センターのような生活密着型の大型ショッピングモールがあり、大手のスーパーマーケットや各種専門店、フードコートなどが入っています。また、生活日用品や家電、家具、寝具など、生鮮食料品以外の生活用品の殆どを扱う大型ディスカウントストアも数多くあります。住宅エリアには、デイリーという小規模の雑貨店があり、日用雑貨や食料品などを扱っています。日本食材は、大型スーパーの日本食材コーナーでも手に入りますし、アジア食材店や日本食材店では大抵のものが入手できます。

移民がさらに増加しつつあるオークランドでは、新鮮な国内の食材を活かしたニュージーランド料理やパシフィック・リム料理、イタリアン、日本、中華、ベトナム、トルコなど国際色豊かなレストランが軒を連ねています。日本食レストランも一般的な和食レストランはもちろん、寿司屋やラーメン屋、居酒屋など数多くの業態の店があり日本食に困ることはないでしょう。また、街角のいたるところで洒落たカフェが歩道に張り出しており、その多様さはこの街の大きな特徴です。市中心部を離れれば、雰囲気のあるレストランが点在するパーネルやポンソンビーなどで洒落たディナーが楽しめます。

オークランドには、市内中心部から車で1時間以内のところに30を超えるゴルフコースがあります。カツオドリの営巣地として野鳥保護区にあるビーチ沿いのムリワイ・ゴルフ・クラブでは、グリーンフィーが25NZドル、森と水に囲まれたチャンピョンシップ・コースのヘレンスビル・ゴルフ・クラブでは30NZドルと、ゴルフ好きのロングステイヤーには素晴らしい環境です。

オークランドには、ファームパークや植物園、史跡など広域にわたり点在する公園が多くあり、最も古い公園であるオークランド・ドメインなどでは週末にコンサートなどのイベントがあり、のんびり散策したり音楽鑑賞するのもいいですし、シティ中心部のアオテア・スクエアや西部のアボンデール、ノースショア地区のタカプナなどで開催されるウイークエンド・マーケットを探索するのもお勧めです。

シティ・オブ・セイルズとも呼ばれるオークランドでは、クラシックなヨットをチャーターして沖にセイリングすることもできますし、もっとアクティブに楽しむなら入り江でディンキーやウィンドサーフィンにチャレンジすることもできます。市内から15分ほどの距離にあるミッションベイやセントヘリエズ、コヒマラマなどのビーチでは、海水浴やパラセーリングなどが楽しめますし、何もせずに浜辺でのんびり過ごすのもいいでしょう。西岸には豪快な波が立つピーハや、映画の舞台にもなったカレカレやパキリ・ビーチなど美しいビーチもあります。

冬のラグビーリーグや夏のクリケットは、昔からオークランドの住民の間で親しまれており、また国際的なテニスイベントも開かれますから、地元の人々と一緒に観戦して交流の輪を広げるのもロングステイならではです。南西部に広がるワイタケレ地区では、トレッキングコースが充実しており、降雨林を涼しく歩くことができ、アクティブなシニアには最適です。北部のマタカナや東部のクメウ、南部のクリーブドン・バレーなど、世界的に知名度の高いワインの産地を実際に訪れ、ワイナリーを巡るのも楽しいです。

ロトルアは、オークランドから車で南へ約4時間の緯度的には北島のほぼ中央部、ベイ・オブ・プレンティ地方の内陸部に位置し、人口約8万人弱の小さな観光都市です。ロトルア一帯は山の噴火活動によって出来た地熱活動が活発な地域で、街の周辺には硫黄臭が立ち込め、市内からすぐの郊外には水蒸気が噴出する間欠泉もみられるニュージーランド有数の温泉地でもあります。市街地では、マオリ式と英国式チューダー調のがうまく調和した格調高い建築物などが立ち並び、街の周辺には大型のスパ施設や温泉付きの宿泊施設が点在しており、緑豊かな森や農地の景観に囲まれているロトイチ湖やタラウエラ湖など、美しい湖が15も連なる自然に恵まれた都市です。

ニュージーランドの先住民族、マオリの人々の中でかつて最大の勢力を誇っていたアラワ族の故郷として、現在もマオリ伝統文化が色濃く残る地で、「マナアキタンガ」の心を町の理念として大切にしているホスピタリティ精神に溢れた地です。「マナアキタンガ」とは、「お客に対し、やりがいのある最高のサービスを提供することは自分たちの責任である」という意味のマオリ語で、そうした「もてなし」の考え方がマオリ文化には深く根付いています。ロトリアではそうしたマオリの考え方を町の理念としてかかげており、温かいもてなしの心を充分堪能できることから、海外移住や海外ロングステイの滞在候補地のひとつとして注目されています。

日本からの直行便はなくオークランドで国内線に乗換えとなります。オークランドからロトルアへは、ニュージーランド航空とカンタス航空が就航しており、所要時間は約40分です。空港から市内までは約10kmの距離で、市内中心部への移動はタクシーやシャトルバスで所用時間は約15分です。またオーストラリア各地から多くの国際線が就航している近郊のハミルトン国際空港からは市内中心部まで車で約1時間15分です。都市間を走る長距離のバスは、インターシティ・コーチラインなどの定期長距離バスが、フェントン・ストリートにあるインフォメーションセンター前から出ており、ロトルア−オークランド間をはじめ北島の主要地域間を運行しています。

市内では、公共交通機関は路線バスで、シティランド・ロトルアがロトルアのほぼ全域を10路線でカバーしており、祝日を除く毎日、約30分ことにプクアツア・ストリートにあるターミナルを起点に運行しています。バスには割引チケットがあり、どこからでも乗り降り自由の「デイ・セイバー・パス」という1日乗車券がターミナルやバス内で入手できます。タクシーは、流しでは走っておらず、ロトルア観光案内所前や主要な観光スポット、ホテル前などにあるタクシーストップで乗ることができます。また市内にはレンタルサイクルもあり、街中での移動には便利です。

ロトルアでは、中級の手頃なホテルや歴史的建造物を利用したブティックホテル、国際チェーンの大型ホテルまで幅広いホテルがありますが、数はさほど多くありません。また殆どのホテルが市中心部から歩いていける距離にあり、スパや温泉ジャグジーの設備をそろえたところもあります。観光地ということで料金は多少割高になります。郊外には、スパなどの設備が充実したラグジュアリー・ロジもいくつかあり、1泊500NZドルくらいからと多少値段は張りますが、豪華でゆとりある滞在ができます。

ロトルアにはキッチン完備のモーテルもいくつかあり、日本人夫婦が経営するモーテルには、純和風の庭園付きの露天風呂と内湯がありますからシニアにもゆっくりくつろげるようで、1泊120〜160NZドルです。長期の滞在には、一軒家やユニットの賃貸、一軒家やユニットのルームシェアなどがありますが、殆どの家が平屋で高層のアパートなどはありません。ユニットの賃貸では、2ベッドルームで週130〜160NZドル、一軒家の3ベッドルームで週200〜250NZドルと他の地域より比較的安く借りることができますが、街の規模が小さく賃貸物件はそれほど多くありません。

南西部にある高級住宅地のスプリング・フィールドやグレンホルムなどでは、一般的な賃貸価格の5割から10割増とかなり高くなります。北部地域にあるコウトゥは、家賃も安いですが治安もあまりよくないようですから、立ち寄ることのないように注意しましょう。また、ロトルアで住居を購入する場合には、郊外の温泉設備の整った家が約35〜40万NZドルで手に入り、都会よりも随分安く購入できるようです。

ロトルアは小さな都市でシティ中心部とその周りが生活圏になっており、街を南北に縦断するツタネカイ・ストリートは歩道が広く、散策するにも適した通りで、レストランやカフェなどが続くメインストリートです。アモハウ・ストリートには生活密着型の大型ショッピングモールがあり、レストランやフードコートなども揃い、地元の人々の日常的な買物の中心になっています。ロトルアには日本食材の専門店はありませんが、ニューワールドやパックン・セーブなどの大型スーパーマーケットのアジア食材コーナーでは日本食材がかなり充実しており、自炊するのにも全く不自由しません。

街中には観光地らしく多くの洒落たレストランが立ち並んでおり、ニュージーランド産のラムや鹿肉、近海で取れたネルソン産のカニやエビ、帆立貝などの新鮮な素材を使ったステーキハウスやシーフードレストラン、ニュージランド料理のレストランなどが数多くあり、中華やインド、タイ、メキシコなどの各国料理も充実しています。日本料理も大和やリバーモンスターなど数軒の日本食レストランがあり、地元の新鮮な素材を使った寿司や鉄板焼きなどもいただくことができますから、小さな街とはいえ食事で不自由することはありません。

また、「ニュージーランドで一番おいしいパイ」の金賞を連続受賞したゴールドスター・ベーカリーがありますから、ここでしか食べられない美味しいニュージーランド・パイを食べたり、湖畔で気軽にフィッシュ&チップスを摘むのも、ロトルアならではの楽しみです。

ロトルアには、街の中心部から車で30分くらいまでの周辺部も含め9カ所のゴルフ場があり、その料金も15NZドルからとゴルフ好きなロングステイヤーにはまさに天国のようなところで、毎年当地でゴルフを楽しむために、ロトリアに家を買った移住者もいるほどです。服装もあまり生真面目に考える必要はなく、地元の人などはTしゃつに短パンという軽装でプレイを楽しんでいます。

ロトルア最古のポリネシアン・スパでは、3つの湯治場があり、湯に浸かりながらのんびりした1日を過ごすことができますし、郊外には貸切できるプライベート温泉プールもありますから、夫婦でのんびり過ごすには最適です。

街中には、マオリの美術工芸や文化を伝える施設もあり、マオリ文化に直接触れることができ、マオリの伝統的なパフォーマンスや本格的な工芸品の展示を見学したり、ロトルアを居住の地としたマオリの最初の部族であるテ・アラワ族の子孫と出会うこともできます。夜には、マオリショーとマオリ族の食事であるハンギ料理を味わうこともできます。

町を離れて数分も行けば、熱湯を噴き上げるダイナミックな間欠泉を見ることができますし、レッド・ウッドの森林地帯や原生林、鱒の自然保護区や野生動物の保護区などへ簡単にアクセスできますから、大自然を間近に体験することができます。スカイライン・スカイランドのゴンドラに乗って山頂に登れば、ロトルア湖と小さな市街が一望できます。また、山頂からはリュージュという小型ソリで滑り降りるアトラクションもあり、老若男女を問わずロトビア市民の憩いの場にもなっています。

死火山のクレーターにできた湖ではクルーズやカヤックが楽しめますし、鱒の多く生息する湖や小川では大物を狙ったフライ・フィッシングが有名で、地元に詳しいプロのフィッシング・ガイドもおり、ベスト・ポイントで思う存分楽しむkとができます。また、湖へと流れ込む急流や滝のある幾つかの川ではラフティングにチャレンジしてみることもできます。

レッド・ウッドの森林地帯では公園内でのんびり散策もできますし、マウンテン・バイクやトレッキングに最適な林道もあります。ロトルア湖畔にあるガバメント・ガーデンズで、薔薇園を散策したり博物館や美術館の入ったチュダー・タワーでロトルアの文化に触れるのも興味深いです。歩き疲れたら、ツタネカイ・ストリート沿いやロトルア湖畔に数多くあるオープンカフェで、のんびり寛ぎながら地元の人々に混じってブランチを楽しむのもロトルア流の過ごし方です。

クライストチャーチは、南島にあるカンタベリー平野の中央に位置し、ニュージーランド第3の都市で、南島では一番活気のある最大の都市となりますが、人口は35万人と少なくどこかのんびりとした空気の流れる街です。ガーデンシティとも呼ばれるこの街は、緑豊かな公園や美しい庭園が数多くあり、エイボン川を中心に英国調の落ち着いた風情をたたえた大聖堂などの建造物が立ち並ぶ、イングランド以外で最もイングランドらしい雰囲気を持つ洗練された街ともいわれています。

市の中心部では、近代的な設計による巨大なアートギャラリーの建設や廃墟となったビルを新しくショッピングモールに建て替えたりと、街の活性化に取り組み、また無料シャトルバスの運営や新バスステーションの建設など、シティ中心部の交通網の整備なども進んでいます。近郊には、クライストチャーチの外港として発展したリトルトンやフランスからの入植者により繁栄したアカロア、黄色い小麦畑が広がるアシュバートンなどがあります。また、クライストンチャーチでは、薬品処理の必要がない水道水がとても美味しくいただけます。それは、サザンアルプスに降った雨がカンタベリー平野へと流れ、地下へ染み込む過程で小石や砂のフィルターにかけられることで、バクテリアや不純物などが除去された清潔な地下水となり、その地下水が水道の源になっているからです。

歴史的な街の佇まいや優しい地元の人々に魅かれ、この街には数多くのロングステイヤーが暮らしています。気候は穏やかで夏でも30度を超えることは滅多にありませんが、冬は0度近くまで気温が下がることもあり、少し寒さが厳しいこともあって、クライストチャーチが冬の間は日本に戻り日本が寒くなると暖かいクライストチャーチに戻ってくる、といったロングステイヤーも多いようです。

日本からは、ニュージーランド航空と日本航空の共同運航便が成田から週3便、関西からは週3便が就航しています。日本以外では、オーストラリアやシンガポールなどからも直行便が運行されています。空港から市内中心部までは約10kmの距離で、市内への移動はタクシーやエアポートバス、シャトルバスで所用時間は約30分です。

クライストチャーチ市内での公共交通機関はバスが中心で、市中心部に位置する大聖堂の前がバスターミナルになっています。レッドバスとレオパードシティラインの2社がシティ中央部と郊外をほぼ網羅しており、路線数や運行便数も数多くあり、市内での移動には大変便利です。料金は1区間が2.5NZドルで2時間以内の乗換えや往復が可能ですが、プリベイト式のメトロカードを使えば1回あたり1.9NZドルと割安になり、また3.8NZドルで一日乗り放題となります。

その他、大聖堂を起点としてタウンホールやビクトリア公園、シティ・モール、クライストチャーチ・カジノなど、シティ中心部にある20数箇所のバスストップを巡る無料のシャトルバスがあり、観光客のみならず地元の人々の足としても重宝されています。またシティには2日間乗り放題で12.5NZドルの観光用トラム(路面電車)も走っていて、運転手がユーモラスな観光案内をしてくれるようです。クライストチャーチには鉄道駅もありますが、普段は貨物列車のみが走っており、オン・シーズンになると、ピクトンとの間を結ぶトランス・コースタル号やグレイマウスとの間を結ぶトランス・アルパイン号といった観光用専用列車が走ります。

クライストチャーチには、1泊120NZドルからの中級ホテルや200NZドルからの高級ホテルが数多くありますが、B&B形式の施設も充実しており、中には海外移住した日本人が経営するナッツンファーム(1泊150NZドル〜)などもあり、言葉の心配もなくゆっくり滞在することができます。また、バックパッカーズ形式の施設も数多くあり、こちらもキウィ・ハウスなど日本人が経営するところがいくつかあり、料金も1泊30NZドルくらいで利用できます。また、他にもシニアを対象に個人旅行をサポートしている日本人経営の施設があり、朝食には焼き魚と味噌汁などの和食が用意され、シニアのロングステイヤーに人気があるようです。

市内中心部のシティ周辺では、低層マンションタイプの賃貸住宅が増えており、2ベッドルームが週200〜250NZドルくらいで借りることができます。また、シティに程近い住宅地では、築50年以上の古い住宅がタウンハウスに建て替えられており、こちらは週180〜300NZドルとなります。ユニットやタウンハウスなどのルームシェア物件も結構多いようで、週に90〜120NZドルが相場のようです。

フェンダルトン、アイラム、リカートンなどの北西部や南部の高台にあるカシミアヒルなど高級住宅のエリアでは、家賃は3割から5割ほど高めとなるようです。また、リンウッドなどのシティ東部やニューブライトンのある南部では家賃はかなり安くなりますが、治安が悪く昼間でも一人歩きは避けたほうがよいエリアで、移住やロングステイでの住まいにはあまり適したエリアではありません。

クライストチャーチのシンボルとなっている大聖堂広場の前を南北に走るコロンボ・ストリート沿いには、様々な通りやショッピングエリアが続き、オクスフォード・テラスにはレストランが数多く立ち並んでいます。大きなショッピングアーケード、フードコートやレストラン街などの付帯施設が充実したサウス・シティ・モールやレストラン街などが、街の中心部から半径1キロ圏内に揃い、街のどこかで様々なイベントなどがいつも催されており、週末にアートセンターで開かれるマーケットでは、有名なケーキショップや日本食のテイク・アウェイなどもあり、いつもお祭りのような賑やかさが楽しめます。

郊外には、リカートンやパパヌイ、シャーリー地区などに大型のスーパーマーケットや服飾関係のブティック、フードコート、映画館などが入った生活型の大型ショッピングセンターがあります。日本食材はニューワールドやパックン・セーブなどの大型スーパーマーケットに数多くありますが、日本食材専門店やアジア食材店では殆どのものが揃います。クライストチャーチで気をつけなければならないのは、街の中心部では休日には殆どの商業施設が休みとなることです。なお、1部のスーパーマーケットでは休日でも営業しており、中には24時間営業の店もあります。

クライストチャーチでは、主に市中心部にレストランが集中しており、イギリスやイタリア、アジア諸国からの移民が多いことから、西洋諸国のレストランやアジアのエスニックなレストランなども数多く揃っています。ニュージーランド料理では、エビや牡蠣などのシーフード料理やラムや鹿を使った肉料理、それにマオリの食文化を伝えるハンギ料理、パシフィック・リム料理など多彩なレストランが揃っています。また、大聖堂から歩いて行ける範囲内に日本食レストランが数多くあり、レストラン倉敷のように地元のクレイフィッシュやラムなどの新鮮な素材を使った高級和食レストランから、居酒屋や寿司、そして大阪屋のように気軽に入れる定食屋さんまで様々なタイプの店が揃っています。

クライストチャーチには、街の中心から車で30分以内のところにに約20ヶ所のゴルフ場があります。パブリックコースなら予約も必要なく、ハグレーパーク内にあるパブリックコースでは、プレー費が12NZドルで楽しめますし、その他も20NZドル前後のところが殆どで、ラフな服装でもまったくOKですから、ニュージーランドではゴルフは庶民のスポーツというのがよくわかります。

少し郊外に出ると、ニューブライトンのビーチでは様々なマリンスポーツに挑戦できますし、さらに遠出してリトルトンハーバーまで行けば、サムナービーチでは海水浴をしたりビーチでのんびりした一日を過ごすことができます。また、すぐ近くのスカボローヘッドではトレッキングが楽しめます。また、車で南西方面へ約1時間半、標高2000メートルを超えるマウント・ハットではスキーが楽しめます。

街の中心部では、各種アミューズメント施設が整整っており、買物や映画、食事も様々に楽しめ、カフェも多く散策にも適した街です。週末にアートセンターで行われるマーケットには、地元の人も数多く出かけ、アーティストの作品の展示や音楽のライブ、多国籍の屋台などが軒を連ね、毎週訪れても飽きません。街中にはカンタベリー博物館や近年オープンしたばかりの美術館、クライストチャーチ・アートギャラリーなどもあり、時間をかけてのギャラリー巡りもいいものです。

街の風物詩ともなっている市内中心を流れるエイボン川でのパンティングも風情があります。トラッドなスタイルのユニフォームに身を包んだガイドがゆっくり漕ぎ進めるボートに乗って舟上から美しい街並みを眺めることができます。ハグレー公園ではミニゴルフやテニスもできますし、植物園を覗いたりのゆったりした散策ができます。

ガーデン・シティの愛称を持つクライストチャーチでは、地元の人々の家でも様々な趣向を凝らしたガーデンが作られています。庭のない住居でも、玄関やベランダなど、ちょっとしたスペースを利用してガーデニングする家庭が多く、そうしたガーデン巡りも楽しいですし、街の人々に倣い滞在先でガーデニングしてみるのも海外ロングステイならではです。

クィーンズタウンは南島の南部、オタゴ地方の内陸部に位置しており、周りをリマーカブルズ山脈とアイアー山脈に囲まれた人口約1万7千人の小さな街です。マオリが「翡翠の湖」と呼ぶワカティプ湖畔に拡がるクイーンズタウンは、人口を遥かに上回る観光客が周年にわたり訪れており、ニュージーランドにおけるアウトドアの首都とも呼び称されています。また、 氷河が作り出したダイナミックな景色で有名なミルフォードサウンドなどの世界遺産に指定された国立公園への拠点としても、国際的に定評のあるリゾートタウンです。

ゴールドラッシュで栄えた1860年代に、山々に囲まれた湖畔沿いに開けた小さな街を見た金鉱夫達が「女王が住むにふさわしい街」とその美しさを誉め称え、それ以来この街をクィーンズタウンと呼ぶようになったらしいです。夏には美しい自然の景観や豊富なアクティビティ、冬にはウィンタースポーツが楽しめ、年間を通して数多くの観光客で賑わう街です。クイーンズタウン市では、その名に相応しい当時の美しい面影を随所に残しつつ、街中の整備などの地域振興にも力を入れており、当地でロングステイする外国人にとっても暮らしやすい街となっています。

日本からは直行便はなく、オークランドかクライストチャーチ行きの便から国内線への乗り換えとなり、国内線はニュージーランド航空やカンタス航空などが就航しています。オークランドからクイーンズタウンへは約1時間50分、クライストチャーチからクイーンズタウンまでは約1時間の所要時間です。空港から市内中心部までは約10kmの距離で、市内への移動はタクシーで約10分、3社で運行するエアポートシャトルバスでは約15分、市内を走るショッパーバスも空港路線を持っており、所要時間は約20分です。

クイーンズタウン市内での公共交通機関はショッパーズバスと呼ばれるバスで、街の中心部から周囲に点在するホテルを巡る黄色のボディが鮮やかなバスは、地域住民の足としても大いに利用されています。Aルートのファーンヒル方面とBルートのフランクトン・ロード方面、それに空港と市内を結ぶ路線を加えた3ルートがあり、ザ・モールとキャンプ・ストリートの角にあるオコーネルズ・ショッピングセンター前を起点に運行されています。朝は6時50分から夜22時50分まで走っており、市内での移動には便利な交通機関です。また、冬のスキーシーズンには各スキー場までのルートも増設されます。

長距離バスは、クライストチャーチやダニーデン、インバーカーギル、テ・アナウとの間を結び、やはりシティ中心部のザ・ステーション前から発着しています。タクシーは市内中心部にあるタクシースタンドから乗るのが基本ですが、流しのタクシーも捕まえることができます。基本料金は2.8NZドルで、深夜料金などもなく呼び出し料金もかかりません。

クイーンズタウンでの滞在は、1泊150〜200NZドル前後の中級リゾートホテル、1泊300NZドル以上の豪華なリゾートホテルが街の周囲に点在しており、また中心部には1泊100〜150NZドルのキッチン付きモーテルもかなりあります。費用を抑えた滞在では、共同のキッチン設備などがあるバックパーカーズが便利で、1泊30NZドルくらいからあります。B&Bタイプの宿泊施設も充実しており、日本人が経営するROXでは1泊145NZドル、ロングステイ向きの2ベッドルームユニットも備えており、1ヶ月以上の滞在では週1200NZドルくらいから利用できます。

賃貸では庭付き一軒家が主流ですが、最近では低層のマンションタイプなども増えています。数は多くありますが、シーズンになると殆ど埋まってしまい物件が不足傾向にあるため、早めの手配が必要となります。家賃はアパートタイプの2ベッドルームで週250〜350NZドル、一軒家で週400〜600NZドルが相場で、観光地らしく大都市の賃貸相場と変わりません。湖に面したケルビンハイツやアロータウンなどは高級住宅地なのですが、ダウンタウンよりも価格が安くなっており、ロングステイにはこちらの方が適しているでしょう。

クイーンズタウンは街の規模は小さく、全体を歩いても充分ひと巡りでき、銀行や郵便局、スーパーマーケット、レストラン、スキーショップなど、日常生活に必要な施設はすべて揃っています。大自然の中にあるロケーションから、特にウィンタースポーツやアウトドアのショップは充実しており、殆どの店が夜遅くまで開けており休日も休まず営業しています。スーパーマケットは、街中以外にも郊外に数軒あり、価格的には郊外の現地の人々を対象としたスーパーマーケットの方が安いようです。日本食材は、スーパーマーケットや24時間営業のコンビニで基本的なものが揃います。また、クィーンズタウンでは、数多くある土産物屋やレストランで、ワーキングホリデーの資格で働く日本人も数多くいて、日本語での会話ができるところが数多くあります。

レストランは街の中心部に集中しており、ラム肉やベニソンという鹿肉を名物としたニュージーランド料理のレストランをはじめ、ヨーロッパやアジアの諸国料理のレストランも軒を連ねており、夕方の5時頃からあるハッピーアワーでは、早めの食事に割引が適用されます。また郊外では、ゴンドラに乗っていくボブズヒルのレストランなど美しい夜景を見ながらディナーを楽しめるところもあります。日本食レストランも、大黒や南十字星など数多くあり、日本食に困るようなことはありません。

クイーンズタウン周辺には景色の美しいケルビン・ハイツ・ゴルフ場など3つのコースがあり、プレイフィは50NZドルくらいで利用できます。ただし、ニュージーランドの他の地域と違い、Tシャツや短パンなどのラフな格好ではプレイできず、スラックスとポロシャツなど襟付きのシャツの着用が義務付けられているようです。

クイーンズタウンといえば、やはり数多くあるアクティビティで、6月中旬以降のシーズンには、コロネット・ピークやリマーカブルズのスキー場がオープンし、スキー好きのロングステイヤーも数多く滞在します。近郊の湖や小川での大物の鱒やサーモンを狙ったフィッシングも盛んで、釣り好きの海外ロングステイヤーは、シーズンになると湖畔のコテージに滞在して毎日お気に入りのポイントに通っているようです。

また、トレッキングコースも充実しており、近場ではワカティップ湖畔をのんびり歩くことができるフランクトン・アーム・ウォークから、近郊にある世界的に有名なルートバーントラックまでいくつものルートがあり、体力や経験に応じて選択することができます。ルート図は街にある環境保護省の出先オフィスで手に入れることができ、街にはトレッキングガイドも常時待機していますから、シニアにも安心して楽しめます。

クイーンズタウン近郊には、19世紀の面影を残した建造物が立ち並ぶアロータウン、氷河の削ったフィヨルドの景観が素晴らしいミルフォード・サウンドやダウトフル・サウンドなど、景観の豊かなところが数多くあり、クイーンズタウンを拠点に小旅行で訪れてみるのもいいでしょう。

北米は地域が広大で、移住やロングステイの対象となる都市もそれぞれ多彩な魅力を持っています。オープンマインドなカリフォルニアや、海外移住・海外ロングステイ滞在地では常にランキングの上位をキープしているハワイ諸島、日本から近い多国籍都市のバンクーバーやカナディアン・ロッキーの雄大な自然を持つバンフ、様々な人種が交錯している国際都市のトロントなど、滞在目的に応じた選択の幅もかなり広がります。

それぞれが異なった魅力を持つ都市ですが、英語が共通語である、外国人の受け入れに寛容である、医療のレベルが高く設備も充実している、などのロングステイの大事な要素となる共通事項を持っています。自然の景観が美しい観光リゾートや国際的な大都市など、滞在中の楽しみや暮らし方、都市の性格などは異なりますが、街中のインフラや施設が充実しており、生活レベルが高いという点でも共通したものがあります。

北米大陸では、ハワイをはじめとして生活コストがアジアなどの他地域と比較するとかなり高くつきますが、北米でロングステイする場合には、滞在コストを抑えることを考えるよりも、むしろ何を楽しみに行くのかという滞在目的を主体として考えることで滞在地が決定するのでしょう。目的とする楽しみを設備の整った先進国で満喫する、そのためのロングステイですから、多少の余裕を持って臨みたいものです。

アメリカ合衆国アメリカの大都市などでは治安の悪いところもありますが、カリフォルニアやハワイなど治安も良く自然の豊かな地域もあります。物価面では高めとなりますが、都市の充実した環境と自然を同時に楽しめる滞在地が多く、利便性を求める海外ロングステイヤーに人気の高い地域です。

□正式国名 :カナダ Canada
□首  都 :オタワ
□面 積 :約997.1万ku
□人 口 :412万人(2005年)
□元  首 :エリザベス二世女王(英国女王)但し、通常は総督が代行
□政 体 :立憲君主制
□民族構成 :イギリス、フランス系、先住民族以外にも移民が多数
□宗  教 :ローマン・カトリック教(国民の半分近く)
□言 語 :英語 フランス語
□通 貨 :カナダドル 1カナダドル=約102円(2006年5月)
□G D P :1人当たり42414カナダドル(2005年)
□時 差 :−17時間(バンクーバー) −12時間(オタワ)
□所要時間 :8時間(成田−バンクーバー)
□電 話 :国番号1
□電 気 :120V 60Hz
□経済成長率:2.9%(2005年)
□物価上昇率:2.2%(2005年)
□在留邦人数:40833名(2004年10月)
□物 価 :日本の約4/5(目安)

カナダカナダでは、温暖な春から秋までが過ごしやすい季節となる地域が多く、冬にはしっかりした防寒対策が必要ですが、ウインタースポーツの好きなシニアには絶好の滞在地となります。治安はとても安定しており、また人権意識の高い国で日本人海外ロングステイヤーにとっても優しく住みやすい国です。

カナダは北米大陸の北部に広がる世界で二番目に大きな国土を有する国で、ロッキー山脈やナイアガラ瀑布など雄大な自然の景観と洗練された都会がうまく調和した国です。

国土が広大なため、その気候もまた多様で地域によって大きく異なり、気温が0度を上回るのは年間わずか2、3ヶ月という極北の地もありますが、温暖な春から爽やかな秋までの7ヶ月は過ごしやすい季節の続く地域が移住やロングステイの対象地域となります。

カナダの気候冬は全体的に寒く、しっかりした防寒対策が必要です。また地域によっては、緯度の関係から夏は深夜近くまで明るく、夕方からビーチで過ごしたりゴルフを1ラウンド楽しんだりできるのも、カナダならではの魅力です。

日本との関係は、政治・経済ともに良好で両国の協力分野は多岐にわたり、カナダにとって日本はアメリカや中国に次ぐ第3位の貿易国で、日本からカナダへは自動車や機械関係を輸出し、カナダから日本へは木材や食肉類、パルプなどを輸出しています。また、カナダへは戦前から多くの日本人が海外移住しており、その人数は現在に至るまで約4万5千人を超えています。

また、カナダの治安は非常に安定しており、欧米諸国の中では犯罪も少なく凶悪犯罪は日本よりも少ないほどです。しかしながらどこの国にも治安の不安定なエリアは存在しており、カナダでも都会の一部の地域などでは治安のよくない所もあり、治安がいいことで安心しすぎることのないように注意する必要があります。

19世紀後半、イギリスから独立したカナダは、その後ヨーロッパから多くの移民を受け入れてきましたが、第2次大戦以降はアジアや南米、カリブ海諸国からの移住者を受け入れるようになり、民族のモザイクとも称される多民族多文化国家として、人種や民族に関わらず差別のない平等な社会を体現してきました。そうした人権に対する意識の高さから、世界に先駆けてバリアフリーの社会を実現し、公道や公共交通機関も使いやすく、ロングステイで暮らすシニアにとっても住みやすく優しい国です。

カナダへの入国では、日本国籍のある人が観光目的でカナダを訪れる場合、事前にビザなどの取得は必要ありません。 往復航空券と6ヶ月以上有効なパスポートを所持していれば、入国時に空港でオフィサーにパスポートを提示して入国目的を申告すると入国スタンプが押されます。この入国スタンプの日付から6ヶ月間が滞在有効期間です。

ただし、まれにスタンプの下に手書きで6ヶ月以内の日付けが記入されることもあり、その場合には記載された有効期限が滞在期限となります。これがビジターステータスと呼ばれるもので、一般的にビジタービザと言われているものです。ビジタービザでは6ヶ月以上の就学と就労については禁止されており、ビジターとして個人で入国する場合、まれに入国目的の申告時に充分な滞在費の所持証明を要求されることもあります。

ビジタービザの滞在延長は可能ですが、潤沢な資金を所持しているとか結婚して移民申請中などの特別な理由が必要となることもあり、あまり一般的な方法ではありません。カナダが気に入って長く滞在したい、もしくは海外移住したい場合には移民ビザを申請することになります。移民ビザは、起業移民や投資移民などの種別があり、それぞれ応募ポイントという判断基準が設けられております。カナダでは、自国に利益をもたらすことのできる、資金的な裏づけのあるこれらの移民申請については積極的に奨励しており、移住を考える場合には在日カナダ公館(大使館・領事館)へ事前の相談をすることが大切です。

カナダでは、国土が広大なこともあり長距離の移動には航空機を使うのが一番便利で、エア・カナダが国内路線のほとんどを網羅しており、外国人だけが購入できる割引率の高いクーポンがあります。日本からカナダへは、日本航空やエアカナダ、全日空が成田や中部、関西からバンクーバーとトロントへ就航しており、成田からバンクーバーへは直行便で約8時間半、トロントまでは約12時間の所用時間です。

国内での移動には、長距離バスも良く利用されており、グレイハウンドバスを中心に各ローカルバス会社が都市間を多くの路線で結んでいます。バス路線がある小さな町村でもバス・ディポと呼ばれるバスターミナルがあり、鉄道駅をはるかにしのぐ設備が整っています。予約は殆どの路線で不要で、先着順に座席が確保できるシステムです。

鉄道は、太平洋大陸横断路線や東部諸都市を結ぶ路線を中心にVIAによって運行されておりますが、便数も少なく日常的な移動手段ではなく、どちらかというと観光用の乗り物で、豪華な客車でのんびり旅をするのに向いているようです。沿岸地域では、数多くの航路もあり、バンクーバーとビクトリアを結ぶフェリーのようにバスと連動している航路もあります。

カナダは自動車社会ともいわれており国内の道路網は充実していますから、海外ロングステイではレンタカーでの移動もお勧めです。車は右側通行で、国民の運転マナーも良いことから、日本で運転になれていれば安心してドライブすることができます。運転免許証は、短期滞在の場合には日本の免許で運転できる州もありますが、できれば事前に国際免許を取得しておくことが望ましいでしょう。

カナダの医療レベルは先進国の中でもかなり高く、医療設備も総体的に充実しており、医療技術も高く安心して治療が受けられます。主要な都市には日系人医師や日本人スタッフの常駐する医療機関も数多くあり、言葉の問題でも不安がなく、安心して海外ロングステイができます。

カナダの医療システムでは、病院は救急患者の処置や大掛かりな検査、手術を行うところであり、緊急以外では一般の外来患者は受け付けておりません。一般的な受診を行うには居住地区のクリニックにいるホームドクターに予約の上で受診し、ホームドクターの判断で専門医や病院を紹介してもらうシステムになっています。外国人旅行者の場合には、ウォーク・イン・クリニックという診療所が予約なしで利用できますが、一般のホームドクターと比べると治療費は割高です。

また、カナダの医療費は一般的に高額で、短期滞在の旅行者の場合には現地の医療保険には加入できませんから、事前に日本国内で旅行保険に加入しておくことが必要です。3ヶ月以上のビザを持つ外国人長期滞在者の場合には、国内の医療保険に加入することができますが、加入手続き後に保険が使えるようになるまで2〜3ヶ月かかるようです。

カナダでは、薬局で薬を購入する場合には医師の処方箋が必要で、持病のある場合や常に薬を必要とする場合には、あらかじめ英文の診断書や処方箋を持参しておくことが大切です。なお、頭痛薬や解熱剤などの軽い薬は処方箋なしでも購入することができます。

カナダにロングステイや移住する場合には、一般的なホテルやサービスアパートメント、コンドミニアム、一般的なアパート、B&B、一般の家庭へのホームステイなどの宿泊施設や住まいがあります。

賃貸物件の場合、一般のアパートでは通常は最低1年の契約期間となり、中には半年くらいの契約に応じてくれるところもありますが、一般的には長期滞在以外では賃貸するのは難しいようです。サービスアパートメントでは、週単位からの賃貸が可能で、家具や電化製品も生活に必要なものはすべて揃っており、、メイドサービスやセキュリティも充実していますから、短期から数ヶ月の滞在には便利です。賃貸費用は地域や季節により違いがありますが、おおよそ月に2000カナダドルくらいから利用できます。

また、1ヶ月以上の滞在ではコンドミニアムを賃貸することができ、日本人不動産業者も多くあり、言葉に不自由することなく相談ができます。家具や電化製品、キッチンの付いた1ベッドルームで、バンクーバーのダウンタウンなど便利なロケーションにあるところでは1ヶ月につき1500〜2000カナダドル、都市郊外では1ヶ月に付き800〜1200カナダドルで利用できます。都市部の一般アパートでは、オール電化のシステムキッチンと冷蔵庫が備えられているところが殆どですが、エアコンが付いているところはあまり見かけません。地域によって違いがありますが、2〜3ベッドルームで月に600〜1200カナダドルが賃貸相場です。

滞在費は地域により異なりますが、バンクーバーを標準と考えると、ウィスラーやバンフなどのリゾート地では若干物価が高くなり、家賃や食費も割高となります。トロントでは物価は若干安くなります。夫婦2人の予算で、住居を都市部のアパートにした場合には光熱費と合わせて約1000カナダドル、食費は時々日本食を外食した場合約600カナダドル、交通費や趣味の遊行費、娯楽・生活雑費が700カナダドル、合計2300カナダドルとなり約23万円で生活ができます。

カナダの都市部では、デパートや各種専門店、スーパーマーケットなどが入った大型ショッピングモールがあり、またデパート単独での出店も数多くまりますし、夜遅くまで営業しているコンビニエンス・ストア、24時間営業のスーパーマーケットやドラッグストアなどもあります。日本人の長期滞在や日系人が多いことから、カリフォルニア米のあきたこまちや豆腐、醤油などの日本食材を扱っているスーパーマッケットも数多くありますし、日本食材専門店やアジア食材店では日本食材の品揃えが相当充実しています。

カナダでは、自国生産される食材も豊富で、海岸部では新鮮な魚介類が摂れますし畜産業界も発達していますし農業大国でもありますから、野菜も新鮮なものが格安で手に入ります。またチェリーやイチゴ、ブルーベリーなどの産地としても有名で、フルーツも新鮮で割安です。西海岸側では、イギリス系の人々が多く、ローストビーフやビーフシチューなどのイギリス系料理が好まれ、東海岸側のケベック州ではフランス系の人々が多く、カナダの風土に合ったフランス風のケベック料理が好まれています。

また、カナダの食生活は移民の国ならではの豊かさがあり、イタリアやスペイン、中国、インド、タイ、マレーシアなど世界各国の料理が楽しめます。中華料理などは、香港の中国返還前に移住してきた一流のシェフが数多くいることから、本場よりも質の高い料理が味わえるほどです。大衆的なレストランから高級レストランまで予算に応じて選択できますが、ショッピングモールなどに入っているフードコートでも同様にバラエティに富んだ各国料理が手軽に楽しめます。

カナダでは、日本食は健康食としてブームにもなっており、特に寿司はカナダの人々に人気が高く、大都市では日本食レストランとアメリカ資本のファースト・フード店とは同じくらい数多くあるといわれています。その業態も様々で、簡便なファースト・フード・タイプの店からラーメン屋、定食屋、高級和食レストランまで数多くあります。

カナダの電圧は110Vで、プラグ形式も日本のプラグとほぼ同様で、大抵のところでドライヤーや髭剃りなどはそのまま使うことができます。精密機器などは、故障の原因となることもあるので、使用前に許容ボルト数を確認する必要があります。

賃貸した住まいに電話を設置する場合には、電話局のBell・Canadaへパスポートと住所証明になる請求書などを持って行けば、申し込むことができます。基本料金は29カナダドルで市内料金はすべて無料です。携帯電話は、ファイドなど数社が扱っており、本体価格は基本的な機能のものなら約40カナダドルくらいからあり、契約、レンタル、プリベイトと様々な方式がありますが、海外ロングステイの場合にはプリベイト方式が手軽です。

持参したパソコンでインターネットに接続するには、プリベイトカードでのダイアルアップ接続、契約でのダイアルアップ接続、契約でのブロードバンド接続といくつかの方法があります。また、街中にはインターネットカフェもありますから、メールなどでの使用程度ならインターネットカフェの利用で充分でしょう。

カナダでは、テレビの一般放送は数少なく、地域によって違いはありますが数局程度が無料の放送であり、殆どの家庭では有料の衛星放送やケーブルテレビに加入しています。有料テレビは加入料が60カナダドル程度、月々の利用料が20カナダドル程度でNHKも見ることができます。

新聞は、日本の朝日や読売、日本経済新聞などの衛星版が入手でき、グローサリーストアや駅のスタンドで購入できるほか、住まいへの宅配もできます。また、日加タイムスという現地の邦字誌も出ており、その他にもBingoなど日本人向けのフリーペーパーも数多く出ており、日本食レストランや日本食材店などで手に入れることができます。

バンクーバーは、日本から一番近いカナダの西のゲートウェイで、トロントやモントリオールに次ぐカナダ第3の都市です。高層ビルが林立する近代的な大都会でありながら、カナダ西海岸の自然環境に恵まれた緑の多い街並みが美しい都市です。ヨーロッパやアジアからの海外移住者も多く、人種のモザイクとも呼ばれる様々な文化が交じり合った都市で日本人も数多く暮らしており、海外ロングステイの候補地としても適した街です。

日本からバンクーバーへは、成田から日本航空やエアカナダ、全日空が直行便を就航しており、関西と中部からはエアカナダや全日空が直行便を就航しています。空港から市内中心部までは、エアポートバスが4ルートを運行しており所要時間は40分、タクシーの場合には約30分の所要時間です。また、カナダ各地への長距離バスは、鉄道駅のパシフィック・セントラル・ステーション内のバス・ターミナルから運行されており、バス・ターミナルから市内中心部まではスカイトレインや市バス、タクシーの交通機関があります。

市内での公共交通は、トランスリンク社が運営する市バスやスカイトレイン、シーバスがあり、共通のチケットとゾーン制をとっており、トランスファー・チケットを最初に受け取ることで乗り換えの際のチケット購入も不要となり、大変便利な交通機関です。市内の陸上と海上をほぼ網羅しており、また早朝から深夜まで運行していますから、市内での移動にはかなり利用価値があります。その他、観光用のトロリーバスも街の主要ポイントを走っており、タクシーも街中のタクシースタンドから利用できます。

バンクーバーでの住まいは、観光にも適した都市らしく国際的なホテルも数多くありますが、B&Bや経済的な中級ホテルも多く、滞在目的や予算によって選択ができます。市内中心部に近いサービスアパートメントでは1泊140カナダドルから、賃貸コンドミニアムは月に1500カナダドルから利用できます。また、一般の賃貸アパートでも交渉により半年くらいの賃貸をするところもあり、市内で月800カナダドルくらいからあります。

バンクーバーの中心部を北西から南東に貫くロブソン通りには洒落たカフェや専門店が集まり、ロブソン通りと交差するグランヴィル通りにはパシフィックセンターモールなどの大型ショッピングセンターや銀行、ホテルなどが立ち並び、市中でのショッピングの中心地です。日常の買物なら、スカイとレインに乗り郊外のメトロタウンなどの巨大ショッピングモールが最適で、スーパーマーケットやレストラン街、フードコートなどもありゆっくり1日かけて巡ることができます。

日本食材はスーパーマーケットでも基本的なものは揃いますが、ダウンタウンのIZUMIYAなど市内に数軒ある日本食材店なら殆どの物が揃います。また、コンビニ屋では日本食材のほかドラ焼きなどの和菓子や日本のDVDなども揃えており、日本人ロングステイヤーの憩いの場にもなっているようです。また、バンクーバー市内では、日本食を宅配するシステムもあるようです。

レストランは、朝早くからオープンする飲茶レストランなども数多くあり、特にアジア料理関係のレストランが充実しており、世界各国の料理が楽しめるレストランが数多くあります。日本食レストランも豊富で様々な業態の店が数多くあり、ファスト・フード的な寿司レストランなどでは多くのローカルの人々が食事を楽しんでおり、日本食文化が浸透していることがよくわかります。

バンクーバーにはダウンタウンから車で30ほどの距離に10数箇所のゴルフコースがあり、20カナダドル前後から楽しめ、シニア割引などのあるコースもあります。またバンクーバーとその周辺には、ウォーキング用のトレイルが整備されており、高山植物や温帯雨林の原生林など季節に合わせて景色も楽しみながらのウォーキングができ、専門のガイドも常駐しています。ダウンタウンのフォールスクリークやイングリッシュベイ、ノースバンクーバーのディープ・コーブなどでは、カヌーやカヤックが手軽に体験でき、全くの初歩から学べるプログラムもあり、アクティブなシニア向きのスポーツです。

市内には、広大な敷地を持つスタンレーパークなど緑豊かなスポットが点在しており、ダウンタウンの北西にはヴァン・デューセン植物園もあり、散策するには絶好のロケーションです。また、街の中心部からゆっくり歩いて30分でダウンタウンの西側のウエストエンドに到達し、そこにはイングリッシュベイビーチとサンセットビーチが続いて広がっています。のんびり海を眺めたりとリラックスして過ごすことができます。また、街のコミュニティセンターでは、語学を始め様々なプログラムが実施されており、海外ロングステイのシニアも参加することができますから、地元の人と知り合って友人の輪を広げるチャンスにもなります。

バンフは、北米大陸を縦に走るロッキー山脈の壮大な自然に囲まれた、カナディアン・ロッキー観光の拠点となる山岳都市で、カナダで最初にできた国立公園の「バンフ国立公園」発祥の地でもあります。美しい大自然に抱かれた国立公園では、これまで経験もしたことのない感動や動植物との出会いもあり、自然を愛する数多くの海外ロングステイヤーが訪れる街です。

バンフでは、自然保護の観点から特別保護地域やバンフ国立公園への飛行機の乗り入れは許可されておらず、国立公園内にあるバンフの街へは長距離バスか鉄道で向かいます。日本からは、バンクーバーで国内線に乗り換えてエア・カナダで所要時間75分のカルガリーへ飛び、カルガリーからバスで約2時間でバンフ・バスディーポに到着です。バスディーポから市中心部までは徒歩で10分程度、タクシーで向かうこともできます。また、4月から10月の夏のシーズン限定で、バンクーバーから週に3便、ロッキーマウンテニア号が運行されており、途中で1泊して翌日の夜にバンフに到着するというのんびりした観光列車です。

バンフ市内での公共交通機関は、バンフ町営のシャトルバスで、シーズン中にはトンネル山やサルファー山と市街地を結ぶ3つの路線を頻繁に往復しており、1ヶ月パスが30カナダドル、オフシーズンには路線が変わり本数も少なくなりますが、若干不便を感じる程度です。タクシーはメーター制で走っており、市街地や観光スポットのタクシースタンドから利用できます。バンフの中心部はさほど広くなく、街中にあるレンタルサイクルを借りて移動することもできます。

バンフでは、主な滞在先は中心部に近い観光ホテルやB&Bで、ホテルは1泊150からあり、B&Bでは1泊120〜200カナダドルで長期滞在の場合には割引を適用するところもあります。住宅街は、街の中心部を取り巻くように広がっており、自然の真っ只中の景観の美しい住宅地が多く、賃貸物件の数は少ないですが一般のアパートや一軒家の空き部屋レンタルなどもあります。市内中心部に近い一般の家具付き賃貸アパートでは、月1000〜1500カナダドルで快適な部屋が利用できますが、基本的には半年以上の契約となっており、それ以下の滞在では交渉が必要です。

街の中心部にあるバンフ通りをはさみ、東西2ブロックの範囲がバンフの繁華街で、レストランや専門店、スーパーマーケットなどが集中して立ち並んでおり、日常的な買物もほとんどこのエリア内で済ませることができます。バンフは小さい街ですが、日本食材専門店もあり大概の日本食材は揃いますし、カリフォルニア米のコシヒカリや味噌、醤油など基本的なものはスーパーマーケットにもありますから、自炊するのにも困りません。

バンフのレストランは、レベルも高く本格的な世界の料理を楽しむことができます。レストラン関係者自ら、「ここにに来たことがなければバンフに来たことにならない」とまで言い切るステーキレストランは、バンフのローカルにも人気の店ですし、ダチョウやカリブーなど珍しい肉が味わえるカナディアンレストラン、メキシコ、ギリシア、イタリア、地中海、フレンチ、中華など様々な国のレストランが小さな街の中心部に集まっています。

日本食レストランも何軒かあり、居酒屋風の杉乃屋や地元ローカルにも評判のスキヤキハウス、日本料理と無国籍料理の茶屋などそのスタイルも様々です。また、夏のシーズンの国立公園内のレストランは、どこも大型バスの団体観光客で一杯ですから、込み合ったレストランは避けて、お気に入りのレストランからテイク・ア・ウェイしたサンドイッチやお弁当を持ってのピクニック・ランチもいいものです。

バンフでは様々なアクティビティを体験することができます。「激流」という映画の舞台にもなったキッキングホース川でのスリルあるラフティングや、同じく「帰らざる河」の映画撮影で使われた滝のある静かなボウ川のせせらぎでカヌーをレンタルすることもできます、また、ミネワンカ湖でボート上からレイクトラウトを狙っての釣りも楽しめ、専門のガイドが付きますから安全も確保され、釣果も期待できます。

のんびりしたハイキングなら、サンシャイン・メドウでのハイキングがお勧めで、麓までのシャトルバスを利用すれば、高低差も少なく移住やロングステイのシニアも花畑を楽しみながらの山歩きが楽しめます。氷河に向かってのトレッキングなら、レイク・ルイーズ湖畔からビクトリア氷河に向かうコースがお勧めで、きつい登りもなく歩きやすいので、ゆっくりトレッキングを楽しむことができ、トレイル終点では山小屋風のティハウスがあり、紅茶や軽食で寛げます。

バンフでは、街の中でバードウォッチングができます。ハシボソキツツキが営巣するバルサム・ポプラのある落葉樹林にそっと分け入ると、鮮やかな羽根のキツツキを観察することができます。また、街中を散策しながら周りの山々に広がる雄大な景色を眺めているだけで、心身ともに癒されることができますから、何もせずにのんびり過ごすのも、バンフでのロングステイならではの贅沢です。

トロントは、カナダ東部のオンタリオ州の州都で、近代的な高層ビルが立ち並ぶカナダ最大の都市であり、都会の利便さと自然がうまく調和した大都会です。また、様々な国からの海外移住者が暮らす都市で、ピープルシティとも呼ばれ、100以上の多民族が共存する活気のある都市です。街中は区画整理が進み公共機関が整った緑豊かな街で、博物館などの文化施設も多くあらゆるところでバリアフリーが実現されており、その快適さを考えると多少の物価の高はさほど気にならないロングステイヤーの多く住む街です。

日本からトロントへは、成田からエアカナダ、全日空が直行便を就航しており、日本航空が成田と中部から、シカゴやニューヨーク経由で運行しています。他にもいくつかの米系航空会社が米国内を経由して就航しています。空港は市の北西約27kmにあり、市内中心部まではパシフィック・ウエスタンのエアポート・エクスプレス・バスが約60分、その他GO・トランジット、ミッシソーガ・トランジットなどのバス・サービスもあります。タクシーではおよそ所要時間が40分です。

市内の公共交通機関は充実しており、トロント交通局が地下鉄や路面電車、軽軌道鉄道、バスを運営し、GO・トレインが通勤の足として近郊鉄道を運営しており、市内や近郊ではこれらの交通機関を乗りこなすことができたらとても便利です。料金は2.5カナダドルの均一料金で、乗り換える場合には事前にトランスファーチケットを受け取っておけば、有効時間内なら追加料金はかかりません。また、1ヶ月パスなどの割引制度もあります。

トロントでの住まいは、大都市らしく様々な選択があり、中級のリーズナブルなホテルから国際級の大型ホテルなどでも長期滞在には割引を適用するところが多いようです。賃貸物件では、コンドミニアムやアパートなどの短期滞在用の物件もあり、家具・電化製品付きの一般アパートで月に800カナダドルくらいから、コンドミニアムで月に1200カナダドルくらいから利用できます。タウンハウスや一軒家の物件も数は少ないですが、タウンハウスで月に1000カナダドルから、一軒家で月に1200カナダドルから利用できます。また、日本人経営のB&Bやペンションもあり、1泊60カナダドル前後とリーズナブルな価格で利用できます。

ダンダス通りからクイーン通り、キング通りにかけての一帯は巨大モールのイートン・ショッピングセンターやシンプソンズなどのデパート、専門店が集中しており、ダウンタウンでの買物には最適なエリアです。ダウンタウンでは、中華街にもChina・Town・Centreなどの大型ショッピングモールがいくつかあります。また、あまり知られてはいませんが、トロントには長い地下通路があり、ショッピングや食事を地下街で楽しむこともできます。

郊外では、Dufferin・Mall、Fairview・Mallなど地下鉄の駅前に大きなショッピングモールがあり、街の中心に出ることなく買物ができます。スーパーマーケットは、中華街のAsian・Farmやコリアンタウンにある巨大なHonest、またトロント各地にあるDominion、24時間営業のRabbaなど数多くのチェーン店もあり、一般的な日本食材などはいたるところで扱っていますし、また日本食材店やアジア食材店もあり、殆どの日本食材が手に入ります。

ダウンタウンには、チャイナタウン、コリアンタウン、グリークタウン、リトルイタリーなどの各民族のコミニティがあり、それぞれのコミニティには各国レストランが集中しており、充実した内容で本場と同等の味が楽しめます。トロントのレストランでは、カナダらしい、という食事ももちろんカナディアンレストランでできますが、人口の半分以上が移民で構成されていることから、街のいたるところで世界各国の料理が味わえます。また、カフェとファスト・フード・ショップ、フードコートが多い街でもあり、気軽に世界の味を楽しむこともできます。

トロントには、近郊も含めると200以上のゴルフコースがあり、車で30分以内のパブリックコースでは40カナダドル前後でプレーできます。市内西部のハイパークでは、シーズンになると桜が咲き乱れ、トロント市民の憩いの場になっていますが、気軽にハイキングしたりピクニックも楽しめる規模の大きい公園です。トロントは、大リーグのブルージェイズの本拠地でもあることから、本場の大リーグなどのスポーツ観戦も楽しめます。冬にはアイスホッケーやプロバスケットボールの試合が楽しめ、トロント市民と一緒に地元チームの応援をして、交流の輪を広げるのもいいでしょう。

街中では、夏には特に文化的な催しやフェスティバルが多く、色々と巡ってみるのも興味深いですし、ロイヤル・アレキサンドラー・シアターやキャノン・シアター、プリンセス・オブ・ウェールズ・シアターなど素晴らしい劇場が数多くあり、ニューヨークの本場ミュージカルが気軽に楽しめます。トロントでは、英語圏以外からの移民も多いことから語学学校も数多くあり、移住やロングステイのシニアにも気軽に参加できるプログラムも用意されています。

ヨーロッパへの移住やロングステイというと、歴史や独自の伝統、文化をもった国々が数多くあり、そうしたアジアとは全く違う異文化するの中に身を置きながら、旅行ではなく長期に滞在して暮らすことに憧れにも似た気持ちを抱く人々が多いのですが、実際に滞在地としての評価をしてみると人気は意外に低いことがわかります。

実際に暮らすことになると、まず挙げられるのがアジアやオセアニアなどと比較すると総じて物価が高いこと、冬の気候が日本と同様かそれよりも厳しい寒さとなるところが多いこと、日本語が全く通じるところがないこと、食生活が違いすぎること、日本からの距離が遠いこと、など様々な理由が挙げられます。

ところがヨーロッパは広大で、上記の理由を全てとは行かないまでも充分にクリアできる地域もあり、簡単な日常会話程度の英語力と好奇心があれば、生活面で他の地域とあまり変わることなく海外ロングステイを存分に楽しめる地域もあるのです。気候の問題については、地中海沿岸に近い地域を選ぶことで、年間を通して温暖な気候の中で暮らしていくことができますし、そうした地域内に物価面でも比較的リーズナブルな国があります。

中世からの重厚な歴史を持ち日本との関係も深く、温暖で過ごしやすい気候の地域を持つ国としては、スペインやポルトガルなどがあり、中でも地中海沿岸域や大西洋沿岸域にある都市やリゾート地は、物価もさほど高くなく大らかな気質を持つ地元の人々の性格なども海外移住やロングステイを考える上で大きな要素ともなります。魚介類や野菜の豊富な食生活も、ロングステイで暮らすシニアにとっては馴染みやすい環境でしょう。

また、ヨーロッパ域内の国々には国内旅行感覚で小旅行することができますから、滞在している国以外の地域を気軽に訪問することも可能です。日本からの行き帰りの行程には多少時間は掛かりますが、アジアやオセアニア、アメリカなどとは全く異なるヨーロッパ文化を体感しながらロングステイで暮らしたい、そう希望するシニアにはスペインやポルトガルはぴったりの好適地となるでしょう。

スペインスペインは、多彩な文化が入り混じった多民族国家ですが、日本との関係は古く、日常的に米を食べる習慣もあり馴染みやすく親しみの持てる国です。温暖な気候の地中海沿岸域では世界から多くの移住者が集まり、年金ビザの制度もあることから、日本人海外ロングステイヤーにとっても過ごしやすい国です。

ハワイやカリフォルニア、グアムなどアメリカ合衆国の各州への入国は、日本人が観光や商用の目的で訪れる場合には、日本とアメリカの査証免除プログラムの規定により、90日以内の滞在では事前にビザなどの取得は必要ありません。パスポートの残存有効期間は、帰国日に有効であれば残存日数は問われません。また、90日の滞在期限を超える滞在延長は認められておらず、一旦出国すれば再入国して再び90日以内の滞在をすることは可能です。

また、90日を超える滞在を希望する場合には、B−2ビザという短期滞在の観光ビザを取得することにより、最長で6ヶ月までの滞在が可能となります。申請には在日アメリカ公館(大使館・領事館)での担当官との面接が必要で、滞在目的が妥当と判断された上で発給されますが、日数については担当官の裁量となり、6ヶ月間フルに認められるかどうかはその時の判断によります。

B−2ビザの必要書類は、ビザの申請諸書類以外に、旅程表などの滞在目的と目的終了後に出国する意思が認められる書類、銀行の残高証明書など滞在中の充分な資金を証明する書類、などが必要で、いずれも英文に翻訳したものを添付しなければなりません。なお、80歳以上の高齢者の場合には、面接は免除され業者による代行申請も可能です。

アメリカの電圧は110Vで、プラグ形式も日本のプラグと同様ですから、ドライヤーや髭剃りなど、長時間連続使用しないものはそのまま使うことができます。また、精密機器類などは故障の原因となることもありますから、許容ボルト数を確認の上で使用することが大切です。

電話は、コンドミニアムやアパートメントホテル、一般の賃貸アパートや住宅でも大抵設置されており、そのまま使うことができます。公衆電話の場合には、市内は1通話50セントで時間制限なく使えます。コイン式とテレフォンカード式、クレジットカードが使えるものもありますが、テレフォンカード式は設置されているところが限られており、あまり現実的ではありません。また、暗証番号を使って電話するプリベイト式のカードが販売されており、日本などの長距離で使うには便利で割安です。携帯電話は契約式のものもありますが、海外ロングステイでの滞在では月々の支払いも発生しないプリペイド式の携帯電話が便利で手軽です。携帯電話本体と充電器、10〜15ドル分の通話チャージがついたスターターキットなどが100ドルまでで購入できます。

アメリカでインターネットの接続をするには、現地プロバイダーからプリベイトカードが発売されており、それを使うことで住まいの電話回線からインターネットに接続することができます。またアメリカでは、日本のプロバイダーの海外ローミングサービスのアクセスポイントも数多くありますから、ローミングサービスで接続するのもひとつの方法です。メールチェックをする程度なら、街中にあるインターネットカフェの利用で充分でしょう。

アメリカでは、テレビはABCやCBSなどの4大ネットワークとその他のローカルチャンネルがあり、ローカルチャンネルは州によってそれぞれ違います。日本の放送を観るにはいくつかの方法があり、TV・JAPANではNHKや一部の民放が視聴でき、衛星機器や地元のケーブルテレビに加入することで楽しめます。その他、フジテレビが1日数時間、日本のドラマやニュースなどの番組サービスを行っており、同様に地元のケーブルテレビなどへの加入によって視聴することができます。日本の新聞は、アメリカで現地印刷した朝日新聞や日本経済新聞の衛星版を申し込むことができ、主な書店などで購入できるほか住まいへの宅配サービスもあります。

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□正式州名 :アメリカ合衆国 ハワイ州
□州  都 :ホノルル
□面 積 :約16700ku
□人 口 :約127万人(2005年)
□元  首 :ジョージ・W・ブッシュ (州知事 リンダ・リングル)
□政 体 :大統領制
□民族構成 :白人系24%、日系20%、アジア系21%、ハワイアン20%、その他15%
□宗  教 :キリスト教、仏教(日本の神社、寺院もある)、その他
□言 語 :英語 ハワイ語
□通 貨 :アメリカドル 1アメリカドル=約114円(2006年5月)
□G D P :1人当たり37622ドル(2003年アメリカの値)
□時 差 :−19時間(ホノルル)
□所要時間 :6時間(ホノルル)
□電 話 :国番号1
□電 気 :120V 60Hz
□経済成長率:4.2%(2004年)
□物価上昇率:2.7%(2004年)
□在留邦人数:13659名(2004年10月)
□物 価 :日本とほぼ同等

ハワイハワイは、アメリカのみならず世界で一番治安のよい地域といわれており、また日系人が多く暮らし親日度が高く日本語が比較的通じる地域としても知られています。リゾート地でありながら都会としてのインフラも整っており、古くから移住やロングステイの滞在地として人気の高い地域です。

ハワイは、太平洋のほぼ中央に位置する熱帯圏で、火山性の島と珊瑚礁からなるハワイ諸島の中のオアフ島、マウイ島、ハワイ島が日本人にもお馴染みの常夏の楽園として親しまれている一大リゾート地です。ハワイは熱帯圏ですが緩やかな四季があり、夏には貿易風が吹き心地よく、冬も暖かく朝夕だけ少し冷える程度で大変過ごしやすい滞在地です。

日本との関係は古く、明治時代から大正時代まで、農園作業で数多くの日本人が海外移住でハワイに渡り、今もその子孫がハワイの多分野で幅広く活躍しており、昔から日本人にとって最も身近な外国として憧れの対象にもなってきたリゾート地で、毎年数多くの日本人が訪れる観光地です。また19世紀当時には、労働力不足を補うために日本のみならず世界各国からも多くの移民を受け入れたため、ハワイでは今も様々な人種が共存し、多民族の文化圏を形成しています。

ハワイは世界で最も安全な地域のひとつで、地元の人も犯罪に巻き込まれることが少ない治安の安定した地域ですが、引ったくりやスリ、車上荒らしは数多く発生しており、持物には充分気をつける必要があります。また人気の少ない地区での一人歩きなどは避けるのが賢明です。日系人が多く暮らし親日感情の強い滞在地ですが、言葉が通じることと治安がよいことで安心しきってしまわないようにすることが大切です。

ホノルルでは、殆ど日本語だけで用が足せてしまうほどで、言葉の壁も気にすることなく日本で暮らしているときのように気楽に過ごせることも、海外ロングステイの滞在地として大きなポイントを占めています。また、リゾート地でありながらも大都会レベルのインフラが整っており、生活していく上でも利便性が高いことが挙げられます。挨拶としても使われるハワイ語の「アロハ」という言葉は、「他人を思いやる心」として古来から伝わるハワイの教えでもあり、こうしたハワイ文化が根底に流れるハワイの人々の心優しいところに魅かれ、毎年やってきては海外ロングステイする日本のシニアも数多くいるようです。

アメリカの医療レベルは世界でもトップレベルに位置しておりますが、ハワイはアメリカの中でも医療レベルの高い地域のひとつで、また日本語の話せる医師やスタッフも多く、観光で訪れたり海外ロングステイする日本人にとっては、日本語が通じ安心して受診できる地域です。ただし、ハワイでの医療費はとても高額なものになりますから、必ず事前に日本で旅行保険に加入しておくようにしたいものです。

アメリカでは、日本の医療システムとは違い、まず街のクリニックで診察を受け、クリニックの医師の診察で入院や手術が必要だと判断されると、総合病院を紹介されるというシステムです。ハワイでは、世界中から観光客の集まる地域のため、ホテルなどでの体制も整っており、フロントに連絡すればすぐに緊急クリニックを紹介してもらえます。ハワイには優れた医療体制を持つ緊急クリニックが多くあり、日本人医師や日本語が話せる医師、看護師がいるところもありますし、日本人スタッフは殆どのところで常駐しており、言葉の問題では心配することなく安心して受診することができます。

また、ハワイでは「ドクターズ・オン・コール」という24時間体制の診療システムを実施しているクリニックもあります。ハワイの有名な医療機関の一つであるストラウブ総合病院が運営する緊急医療サービスで、シェラトン・プリンセス・カイウラニ・ホテルのロビー階など7箇所にクリニックを構え、日本人医療通訳も24時間常駐していますから安心です。電話による無料送迎サービスもあり緊急の場合には心強い味方になります。症状が重い場合や手術が必要なときなどには、ストラウブ病院に引き継がれることになり、日本人スタッフのケアもありますからまったく心配することはありません。

またワイキキやアラモアナの市街地では、風邪薬や鎮痛薬、整腸剤など日本メーカーの市販薬を取り扱っている薬局もあり、日本人スタッフも常駐していますから、使い慣れている日本の市販薬も手軽に入手することができます。日本から薬を持参する場合には、市販薬は問題ありませんが、医師が処方した中には持ち込む際に申告が必要なものもあり、英文の処方箋などをあらかじめ用意しておくことが大切です。

ハワイに海外ロングステイする場合には、一般的なホテルやB&Bなどのホテルタイプの他に、賃貸形式で借りられるアパートメントホテルやコンドミニアムなどが主な滞在先となります。B&Bでは、日本人が経営するところも多くあり、そうしたところでは言葉の心配なく過ごすことができ、1泊120ドルくらいから利用できます。また一般の賃貸アパートもありますが、契約期間が6ヶ月以上のところが多く、ビザなしの滞在では賃貸が難しい場合が多いです。

ハワイのアパートメントホテルは、低層階の建物が中心で、キッチンや家具、電化製品など基本的な生活用品が設けられている1ヶ月単位で借りることのできる月極め契約の宿泊施設です。ホテルやコンドミニアムほどの豪華な設備はなく、部屋もシンプルですが長期で滞在するには快適で経済的な施設で、場所によってはウィークリーでの契約も可能なところがあります。自然の中のロケーションにある場合が多く、月700〜1200ドルくらいで利用できます。

賃貸コンドミニアムには、ホテルなどの一部をコンドミニアムとして貸し出しているものや、分譲賃貸物件をそれぞれのオーナーが一般に貸し出しているものなど様々で、一般的に部屋の内装も豪華なところが多く、家具や電化製品、キッチンやキッチン用品など生活に必要な設備はほとんど整っています。ワンルームタイプの手頃なものが月1000ドルから、1ベッドルームで1300ドルくらいから利用できます。また、6ヶ月以上の長期滞在では、割引されるところが多いようです。

街中の一般賃貸アパートの場合、最低6ヶ月の契約が基本となりますが、中には3ヶ月程度の短期契約に応じるところもあり、その場合には通常よりもやや割高な家賃となります。礼金などのシステムはありませんが、契約時に家賃の1ヶ月分相当のデポジットという敷金のようなものが必要です。賃貸アパートでは、テレビや冷蔵庫などの基本的な電化製品や家具は付いているところが多く、ワンルームタイプで月800ドル、1ベッドルームで1000ドルくらいからあります。

アパートや賃貸コンドミニアムなどの空き情報は、不動産屋や新聞、インターネット、雑誌などをチェックするのが一般的です。日本語が通じる不動産屋の情報は「ハワイ報知」という現地邦字紙に出ており、コンドミニアムの掲示板には部屋のオーナーが部屋情報を載せていますから、こうした新聞をチェックしてみるのも部屋探しのひとつの方法です。

滞在費は地域によっても異なりますが、ホノルルでの滞在では、マウイやハワイ島よりも家賃も上がり若干物価が高くなります。夫婦2人の予算で、住居をホノルルの一般賃貸アパートにした場合には光熱費と合わせて月に約1200ドル、食費は時々日本食を外食した場合約600ドル、交通費や趣味の遊行費、娯楽・生活雑費が700ドル、合計2500ドルとなり約28万5千円で快適な生活ができます。

ハワイでは、アラモナセンターなどの旅行者が良く利用する大規模ショッピングセンターやデパートが多くありますが、フードコートやレストラン、スーパーマーケットなどが入った生活密着型のショッピングモールも数多くあり、また郊外にはアウトレットショップも点在しています。デパートも、白木屋のように日本の商品を主体に販売し、日本食材や日本の惣菜などが充実しているところもあります。

スーパーマーケットはいたるところに点在しており、24時間営業しているところが多く、短期滞在でも割引のきく会員カードが入手できるところもあります。日本でも馴染み深いダイエーでは、特に日本食材コーナーが充実しており、冷凍食品やレトルト食品などの品揃えも豊富で寿司コーナーなども設けています。ハワイに数店舗のチェーン展開をしており、滞在先からでも気軽に買物に行くことができるでしょう。

健康的なライフスタイルをベースにしているハワイアンの間では、食もヘルシーなものが多く、タロイモを加工した「ポイ」はハワイアンの伝統的な主食として今も食べられており、魚介類も日本と同様に食べる機会が多く、マグロを醤油などで漬けたシンプルな料理もごく一般的です。最近では、そうした伝統的な料理に加え、オーガニック・スーパーマーケットもハワイの食事には欠かせない存在となりつつあり、無農薬野菜や果物、お米、シリアルなどの安全な食物が、量り売りで無駄なく手に入れることができます。

ハワイでは、伝統的なハワイ料理からパシフィック・リム料理まで、ワイメア産の新鮮な野菜を中心にした料理やボリューム満点のロコモコ、ハワイアンバーベキューなど、ハワイの新鮮な素材を生かしたハワイ料理が、気軽にテイク・ア・ウェイもできるファスト・フード店から有名なレストランまで幅広く楽しむことができます。また、ハワイといえばプレート・ランチと言われるほどポピュラーなスタイルのプレートランチはいたるところに店があり、皿の上にロコモコやサイミン、フライドシュリンプなど好みのおかずにライスとマカロニが付いた、まるで日本のサービスランチのような食べ物で、カジュアルなスタイルでリーズナブルに楽しめます。

また、ハワイは多民族が集まっていることもあり、各国の様々な料理が手軽に味わえるところでもあり、ステーキなどの代表的なアメリカンフードをはじめ、イタリア料理やスイス料理、中華料理、フィリピン料理やベトナム料理などのアジアン・エスニックなどが、街角のテイク・ア・ウェイ・ショップやフードコート、専門店など様々な形態で楽しめます。日本食レストランも数多くあり、地元の人々も好んで食べており、地元向けの味にあわせたローカル・ジャパニーズから日本食本来の味の店が、焼肉屋、寿司屋、ラーメン屋、本格的和食レストランなど様々な形態で味わえます。

オアフ島は、ハワイ諸島の中でも日本人が一番多く訪れる島で、世界最大のリゾート・アイランドとして世界各国からのツーリストが集う島です。オアフ島にある州都のホノルルは、医療面でも非常に高いレベルと優れたサービスを持っており、また食事や買物などにおいても都市としての機能が全て揃っており、すぐそばに自然が大きく広がっていて余暇を過ごすにも充実した環境を持つ都市です。また、日系人が多く住むことから日本人にも親しみやすく、日本語が街のあちこちで通じることもあって、日本人の海外ロングステイヤーの多い街でもあります。

日本からオアフ島のホノルル空港へは、日本航空や全日空、アメリカ系航空会社が成田や中部、関西から毎日直行便を就航しており、その便数も直行便だけで20便を超えます。所要時間は成田から約6時間30分、ホノルルからの復路は偏西風の関係で1時間ほど余分に掛かります。空港からホノルル市内中心部までは、エアポート・シャトルバスやザ・バスという市バス、リムジンタクシー、一般のタクシーなどが運行しており、所要時間はおよそ30〜40分、ザ・バスの場合は約50分です。

オアフ島内での公共交通機関は、ザ・バスと呼ばれる市バスで島全体を網羅する90以上の路線を持ち、4000を超える停留所で利便性をはかっており、地元の人の足として重要な交通手段となっています。その路線の多さから、最初は戸惑う海外ロングステイヤーも、ある程度の要領がわかれば安くてとても便利な乗り物となります。また、レトロな車体を持つワイキキ・トロリーバスも、レッドやブルー、イエロー、ピンクと4種類の目的別路線を持ち、観光やショッピングには便利な乗り物です。そのほか、大型ショッピングセンターなどがショッピングセンターと主なホテルを結んで運行しているシャトルバスも、使い方次第では便利な乗り物です。

オアフ島での住まいは、ワイキキ周辺に立ち並ぶリゾートホテルやコンドミニアム、ホノルル市内の一般賃貸アパートが中心となります。リゾートホテルは価格の幅もあり一概には言えませんが、手頃なタイプから豪華な高級リゾートまで多様な種類が揃っています。コンドミニアムは、やはり他の地区と比べて少し高くなり、ワイキキ周辺の1ベッドルームだと月1500ドル以上となります。北部のノースショア辺りには手頃なアパートメント・ホテルもあり、月1100ドルくらいからあります。賃貸アパートは、市内の便利なところの場合、ワンルームで月900ドル〜1200ドルくらいで利用できます。郊外には日本人経営のB&Bなどもあり、1泊140ドル前後で利用できるようです。

ホノルルのワイキキエリアには様々なショッピングセンターやレストランなどが充実しており、日本語も殆どのところで通じますから、買物や食事には何の不自由も感じることがありません。ワイキキ以外にもホノルル市内には数多くのショッピングセンターがあり、24時間営業のスーパーマーケットなども充実しています。日本食材などは大手のスーパーマーケットでも揃いますし、より充実した品揃えなら白木屋やダイエーで日本とさほど変わらないものが手に入ります。生鮮食料品は朝早くから開かれるファーマーズ・マーケットが産地直送で安くて新鮮です。

レストラン関係は、地元のハワイアン料理の店は数え切れないほどあり、ファスト・フードタイプの気軽なレストランでもロコモコやバーベキューなどがプレート・ランチで楽しめます。世界各国のレストランも、ショッピングセンターやホテルなどに数多くあり、アジアン・エスニックや寿司のテイク・ア・ウェイなどの手軽な持ち帰りも数多くあります。日本食は日系人も多くいることから特別な料理ではなく、ローカライズされたものがフードコートなどで手軽に楽しめますし、本格的な日本料理店も数多くあります。

ワイキキの東端にあるカパフル通りなどでは地元の有名レストランも揃っており、ハワイ独特のポルトガル風ドーナツ「マラサダ」の有名店やローカル度の高いプレートランチ屋さんなど、ローカル色溢れるグルメ通りの一つとして注目を浴びており、そこでは地元の人々に混じってローカルフードを味わうという海外ロングステイならではの楽しみ方もあります。

オアフ島では、ゴルフ場が数多くあり市営のコースなら1ラウンド42ドルとお手頃ですが、ハワイの運転免許証があれば会員カードを作ることができ、会員カードがあれば1ラウンド16ドルに割引される特典があります。ハワイの運転免許証は、日本で運転に慣れているシニアならパスポートさえあれば比較的簡単に取得することができますから、海外ロングステイの機会にハワイの運転免許証を取得するのも価値のある滞在となります。

また、ワイキキなどの観光客でごった返すビーチを避けて、車窓に写るパイナップルの実る畑の風景を楽しみながら少し郊外へ遠出をすれば、美しいカイルアビーチではマリンスポーツが楽しめますし、モクレイア・ビーチ・パークのような地元の人達がやって来る超ローカルなビーチで地元の人とバーベキューで交流を持つのも海外でのロングステイだからこそ可能な楽しみ方です。

ホノルル市内では、英語の語学学習をはじめ、フラダンスやヨガ、ハワイアンキルト、ウクレレ、レイ作りなどのレッスンが手軽に受けられるところが数多くあり、ロイヤルハワイアン・ショッピングセンターやワイキキ・ショッピングプラザ、アウトリガー・リーフ・ホテルなどでは無料の体験レッスンに参加することもできます。

ハワイ島はビッグアイランドの愛称に相応しく、ハワイ諸島の中で最も若く一番大きい島で、標高4205mとハワイ州最高峰のマウナケア山をはじめとした5つの高い山があります。中でもキラウエア山は世界で最も活発な火山で今も溶岩を流し続けており、ハワイ島は徐々にその面積を拡大しています。高い山並みの続く地形から、ハワイ島はエリアによってその気候が異なり、貿易風の影響で東部は雨が多く、ヒロでは年間の晴天率が40%程度です。西部は高い山々が貿易風をさえぎることからハワイ州でも一番乾燥したエリアとなり、晴天の日が多いことからリゾート施設が充実しています。標高の高い山岳地帯では、冬には積雪をみることもあり常夏の島でのスキーも楽しめるのです。ハワイ島の主な街はカイルア・コナとヒロで、空港や行政施設などもあり、ハワイ島の中心地となっています。

日本からハワイ島のコナ空港へは、日本航空が成田から直行便を毎日運航しており、所要時間は約7時間半、日本への帰路はホノルル経由となり所要時間は約11時間です。また、ホノルルからはアロハ航空やハワイ航空がコナ空港やヒロ空港に毎日10便前後就航しており、コナ空港まで約40分、コナ空港まで約50分の所要時間です。また、島の北部にはパシフィック・ウィングスのセスナ機が乗り入れているカムエラ空港もあり、ハワイ島の空港は全部で3箇所にあります。コナ空港から市内へは約35分、ヒロ空港から市内へは約40分の所要時間です。

市内では、あまり公共交通機関が発達しておらず、いくつかのバス路線があるだけで、コナ・シャトルというバスが1日6便、コナ地区の主要地域を往復しています。また、郡政府が運行するヘレオン・バスがヒロとコナ、ヒロとワイメアなど主要地域を結ぶ11路線を運行しています。その他、アリイ・シャトルがラニハウ・センターからコナのアリイ・ドライブ沿いに走り、ケアウホウ・ショッピングセンターまでを90分ごとに結んでいます。タクシーは、空港や主要ホテルなどで待機していますが、流しなどはあまり見かけないので電話で呼ぶのが一般的です。島内をアクティブに移動する場合には、レンタカーが一番便利です。

ハワイ島での住まいは、カイルア・コナ地区を中心にリーズナブルなリゾートホテルで1泊100ドルくらいから、高級リゾートで1泊150ドルからあり、B&Bも1泊120ドル前後で利用できます。コンドミニアムは、カイルアコナからケアウホウまでの間のアリィドライブ沿いに集中しており、1ベッドルームで月1300ドルくらいから利用できます。また、ハワイ島では貸し別荘の短期賃貸も可能で、3ベッドルームが月に1600ドルくらいから利用できます。個人の住宅の離れや独立した一室を借りるルームレンタルという方式もあり、月600ドルくらいから利用できます。日本人の経営するハレ・ハナレというルームレンタルでは、母屋とは玄関も別でバストイレ、キッチン付きで週300ドルで利用できるようです。

ハワイ島では、ヒロやコナの街には規模は小さいとはいえダウンタウンがあり、銀行や映画館、郵便局や数々の専門店などが並びます。ショッピングセンターも、コナ・イン・ショッピングビレッジという老舗があり、その駐車場ではファーマーズ・マーケットが開かれていて、生鮮食料や特産のコナ・コーヒーなどがリーズナブルな価格で購入できます。ワイコロア地区にあるキングス・ショップスでは、専門店の他にアメリカの大手デパートのメイシーズが入っており、フードコートの他に和食レストランや各国レストランも充実しています。スーパーマーケットは、ロングス・ドラッグスやKTAなどはショッピングセンター内以外にも島の各地に点在しており、中でもKTAは日系人が経営しており日本食材が一番充実しており、日本からの輸入食品のみならず地元産の日本食材も数多く揃います。

レストラン関係は、島内の街やリゾート地に点在しており、ハワイアン料理ではロコモコ発祥の店と主張するレストランもあり、プレート・ランチではハワイ島らしくマヒマヒというこの地方特産の魚のフライのプレートが名物の店などもあります。各国料理も数多くあり、コリアンレストランなどは地元の人々にも大人気で、メキシカン料理のファーストフード店やカジュアルな中華料理店、ファミリーレストラン風の様々な国の料理を融合させたような店などもあります。日本料理は、地元の人々に親しまれているローカルジャパニーズの店をはじめ、ラーメン屋や鉄板焼、天麩羅店などのほか本格的な和食レストランもあり、ハワイ島の新鮮な野菜や魚介類を使った料理が楽しめます。

ハワイ島のゴルフ場の多くは雨の少ないコナ地区からコハラコースト周辺に集まっており、リゾート地のコースで100〜150ドル、パブリックコースなら25〜40ドルでプレーできます。ハワイ島では海釣りも盛んで、島の各地では海岸沿いで竿を出しているのんびり地元アングラーがいますから、ポイントなど教えを請いながら仲良くなって友人の輪を広げるのもいいでしょう。ワイコロアでは、イルカと一緒に泳ぐことのできるドルフィン・クエストという施設があり、海洋生物に関した学習もできるようになっており、海の生物に関心のあるシニアには興味深いところです。

島の中央にそびえる山々では、火山に登って火口を眺めるツアーや世界中から集まる天文台観測を見学するツアーなどもあり、また冬のシーズンには積雪がありスキーができる山もあります。そうした山々を空から眺めるセスナでの空中ツアーもあり、ガイドも兼ねた日本人パイロットから説明を聞くことができます。ヒロの近郊にあるパパイコウには巨大な植物園があり、2000種を超える熱帯植物が栽培されており、敷地内にはいくつかの渓流と滝があり、のんびり散策したりハイキングにも適したところです。また、火山の島であることから温泉が湧き出しているところもあり、アイザック・ハレ・ビーチパークの奥に溶岩に囲まれた小さなプールのような温泉があり、湯温はぬるめですがゆっくり浸かることもでき、ハワイで温泉などと乙な体験もできます。

マウイ島は、ハワイ諸島の中でハワイ島に次ぐ2番目に大きい島で、東に壮大なハレアカラ山、西にはプウククイ山と高い山が両側に連なり、その谷間をトレードウィンドが吹き抜けることから風の島といわれ、また地元のローカルの間では渓谷の島と呼ばれる美しい島です。世界最大の休火山のあるハレアカラ国立公園の山と渓谷、そして長い海岸線に続く数多くの美しいビーチといった景観を持つマウイ島は、ハワイ諸島の中で一番人気のある島でもありますワイルクやカフルイが島の政治経済の中心で、北西部や南西部は高級リゾート地として発展しており、ゴルフ場や数多くのコンドミニアムなどの設備が充実しています。

日本からマウイ島へは直行便はなく、オアフ島のホノルル空港からの乗り継ぎとなります。ホノルルからはカフルイ空港にアロハ航空とハワイアン航空が就航しており、所要時間は約35分です。また、マウイ島には他にも2つの空港があり、西部のカパルア・ウエスト・マウイ空港にはプロペラ機が、東部のハナ空港にはセスナ機が就航しています。空港から市内へは約6km、約10分ほどの距離でスピーディ・シャトル社などのエアポート・シャトルを利用するかタクシーでの移動となります。

マウイ島内での交通は、公共交通機関はなく、トロリーバスやシャトルバス、タクシーやリムジンでの移動になります。カアナパリやラハイナ方面では、シャトルバスやトロリーバスをロバーツ・ハワイ社が運行しており、主要観光ポイントを巡回しています。また、カフルイとワイルクの間にはマウイ・エコノミック・オプチュニティ社の往来バスがあり、細かい停留所で区切って運行されていることからローカルの人々の便利な足としても利用されています。その他タクシーやタクシーよりも豪華なリムジンをチャーターする方法もあります。また、街中を散策するには自転車も便利で、カフルイやキヘイ、ライハナなどにはレンタルサイクル屋がいくつかあります。運転ができる場合には、レンタカーを手配して自由に島内を巡るのがいいでしょう。

マウイ島での暮らしは、高級リゾートらしく大型のリゾートホテルも数多くあり、スタンダードタイプで1泊150ドルから、豪華な部屋だと300ドル以上はかかります。コンドミニアムも結構高く、南マウイのキヘイで1ベッドルームで1泊150ドルから、ワイレアで1泊180ドルから利用できます。ノースショア地区では一軒家のコテージも数多くあり、1ベッドルームが1泊180ドルくらいから利用できます。また、マウイでは新しいB&Bが次々と誕生しており、牧草地帯の広がるウルパラクアに広大な敷地を持つキッチン付きのところや、西マウイ山の麓からマウイの海が眺められるところなど様々なタイプがあり、1泊60ドルくらいから利用できます。その他、バケーションレンタルというシンプルな貸し別荘タイプの施設も点在しており、家具や電化製品、キッチンも整っていて1泊80ドルからと比較的リーズナブルに利用できます。

マウイ島にはいくつかの街がありますが、一番大きなライハナはかつてカメハメハ大王の古都だったこともあって歴史的建造物が立ち並ぶマウイで一番大きな街です。街中にはレストランも数多くあり、いくつかの大きなショッピングセンターがあって買物にも便利な街です。カフルイはマウイの中心で、多くのショッピングセンターやアウトレットなどがあり、郊外にあるカアフマヌ・センターはマウイ島最大の総合ショッピングセンターで、メイシーズやシアーズのデパートや100を超える専門店、レストラン、フードコート、映画館などが揃い、ローカルの人々の買物の中心地となっており、駐車場では毎週金曜日にファーマーズ・マーケットが開かれ、新鮮な野菜や果物も安く手に入ります。

ワイレアやキヘイでは海沿いにコンドミニアムが数多く立ち並んでいますが、その間にショッピングセンターやスーパーマーケット、レストランが点在しており、滞在には非常に便利なところです。スーパーマーケットはBIG−Kやセーフウェイ、スターマーケットなどが島内に点在しており、スターマーケットでは日本食材を数多く扱っています。また、ワイルクにはTJ’sという日本食材専門店もあります。

レストランは、島内の街やリゾート地域に点在しており、各地区のウォーターフロントには高級リゾートらしくベトナム料理やニューアメリカンキュイジーヌなどの洒落たレストランが数多くあり、ホテルやリゾート地域内にも各国料理のレストランが数多く揃っています。プレート料理などもメキシカン料理をマウイ風にしたものや日本の照り焼きなどをアレンジしたものがあったり、本土とは一味違うものも数多くあり、マウイならではの食事が楽しめます。もちろんフードコートやRoy’sのような気軽に入れるファミリーレストランなど数多くもあります。日本食も各リゾートに本格的な和食レストランや鉄板焼レストランなどが点在し、ショッピング・アーケードでは手軽なローカル用の寿司ショップなどもあり、またテイク・ア・ウェイ専門の和食弁当屋などもありますから、和食で困るようなことはありません。

マウイでは、個性的なデザインと美しいロケーションを持った17のゴルフコースがあり、リゾート地らしく少し高めで140〜300ドルくらいでプレーが楽しめます。各ビーチでは様々なマリンスポーツが楽しめ、中でもダイビングは素晴らしいポイントがあり、インストラクターも常駐しており初めての挑戦でも大丈夫です。海ばかりではなく、山麓にあるポリポリ・パークでハイキングしたり、 マウイの象徴でもあるハレアカラ火山やイアオ渓谷を探索したり、ラハイナ駅がメインステーションのサトウキビ列車に乗って車窓から美しい景色を楽しんだりと、アクティブな楽しみは数多くあります。また、滞在先近くのビーチでゆったり過ごしたり、マウイ産のラハイナ・コーヒーを飲みに出かけてローカルの人々とのんびり交流するのもマウイらしい海外ロングステイです。

□正式州名 :アメリカ合衆国 カリフォルニア州
□州  都 :サクラメント
□面 積 :約41万1千ku
□人 口 :約3589万人(2004年)
□元  首 :ジョージ・W・ブッシュ (州知事 アーノルド・シュワルツェネッガー)
□政 体 :大統領制
□民族構成 :白人系48%、ヒスパニック31%、アジア系12%、アフリカ系7%、その他2%
□宗  教 :主にキリスト教
□言 語 :英語 スペイン語を話す人も多い
□通 貨 :アメリカドル 1アメリカドル=約114円(2006年5月)
□G D P :1人当たり37622ドル(2003年アメリカの値)
□時 差 :−17時間(サマータイム時は−16時間)
□所要時間 :9時間半(ロサンゼルス)
□電 話 :国番号1
□電 気 :120V 60Hz
□経済成長率:4.2%(2004年)
□物価上昇率:2.7%(2004年)
□在留邦人数:65534名(2005年10月)
□物 価 :日本とほぼ同等

アメリカ合衆国カリフォルニアは、雨が少なく温暖で快適な地域で、アメリカの中では治安も安定していることから、海外ロングステイの滞在地として多くの日本人が暮らす地域です。日系人が多く暮らし日系企業の駐在員も多いことから日本のサービスが充実しており、海外ロングステイヤーが安心して暮らせる地域です。

カリフォルニアは、アメリカ合衆国の西岸に位置する海洋性気候地帯にあり、年間を通じて過ごしやすい気候です。特に、全米第2の大都市ロサンゼルスのある南カリフォルニア地域では、四季の温度差も少なく夏の平均気温は23度、冬の平均気温は13度と温暖な気候で、1年を通じて雨が少なく快適なことから、海外ロングステイの滞在地として多くの日本人が暮らす地域です。

IT関係の産業が注目されるカリフォルニアですが、アメリカを代表する農業州でもあり、農産物の生産高は過去50年以上に渡り全米第1位となっています。農産物の輸出などを通じ日本とも密接な関わりのあるカリフォルニアは、日本との関係は長く、古くはジョン万次郎や勝海舟などがこの地を訪れ、1880年代から約40年間にわたって何万人もの日本人が移民として海外移住し、農園労働者として働きながら徐々に地位を築き上げ、現在もその子孫達が日系議員をはじめとして各分野で活躍しています。

カリフォルニアは、アメリカの中では比較的治安の安定した地域で、中でも南カリフォルニアは治安のよい地域と言われています。しかしながらロサンゼルスのような大都市の繁華街やダウンタウンには治安のよくない地域もありますから、事前に充分調べてそうした地域には近づかないようにすることが大切です。車上荒らしや引ったくり、暗い夜道での強盗などがあり、注意することは当然ですが、高額なものを身に着けたり多くの現金を持ち歩かくことのないよう気をつけたいものです。

カリフォルニアは、移民を積極的に受け入れてきたアメリカの中でも特に移民の数が多い地域で、人種構成は白人系が50%を割っており、ヒスパニックや日系人を含めたアジア系、アフリカ系が半分以上を占めており、民族のサラダボールという形容がされているほどで、ロサンゼルスではチャイナタウンやリトルトーキョー、リトルサイゴンなどそれぞれの文化圏が形成されています。日系人が多いことから日本語の通じる店やレストラン、日本人経営のスーパーマーケットなどが集まる地域もあり、日本語書籍やビデオなども容易に手に入ることからも、当地を海外ロングステイの滞在地として選択する人が多く、また陽気なアメリカ人の中でも特にこの地域の人々はフレンドリーで、そうした気さくな人柄に魅かれることも大きな要素となっているのでしょう。

アメリカの医療は先進国のなかでも非常にレベルが高く、その先端的な治療技術を求めて世界中から患者が集まっており、カリフォルニアにはそうした先端医療を実施している病院が数多くあります。また、アメリカの医療制度では予約制が基本で、緊急時以外に医院で受診するためには日本と違ってあらかじめ予約をする必要があり、いざという時に診てもらうことのできる掛かり付けのクリニックとファミリードクターを決めておくことが大切です。

カリフォルニアでは、日本人向けの医療サービスを提供する医療機関が数多くあり、日本人医師をはじめスタッフ全員が日本語を話すニッポン・メディカル・クリニックなど日本人医師の開業するクリニックも相当数ありますから、言葉の問題はまったく心配する必要はありません。また、ジャパニーズ・メディカル・センターのように、日系人医師がメディカル・センターに隣接するブレア・コミュニティ病院のメディカルディレクターを兼ねていて、精密検査や手術、緊急時などにも24時間迅速に対応できるところもあります。

他にも、トーランス・メモリアル・メディカル・センターやリトルカンパニーオブメアリーホスピタルなど、24時間緊急受診が可能で日本語にも対応している医療機関は数多くあり、万が一のことを考えても安心です。なお、アメリカでは医療費が高く、必ず事前に日本で旅行保険に加入しておくことが大切です。また、医師は処方箋を書くだけで薬を出すことはせず、処方箋を薬局に持参して薬を購入することになります。

カリフォルニアに海外ロングステイする場合には、一般的なホテルやキッチン付きの長期滞在用ホテル、郊外に多くあるB&Bなどの朝食つきの小規模ホテル、一般家庭でのホームステイなど様々な選択が可能です。車で移動する場合には、1泊60〜90ドルくらいの比較的料金がリーズナブルでキッチンなどが付いたモーテルも選択の一つになるでしょう。

また、電化製品や家具、キッチン付きのアパートメントホテルやコンドミニアムもその対象になりますが、アパートメントホテルの場合には週単位での利用ができますが、コンドミニアムの場合には通常6ヶ月以上に契約が必要です。また、リゾート地のコンドミニアムの中にはホテルの一部を貸し出していたり、個人のオーナーが自分の使わない時期などに賃貸しているところもあり、そうしたところでは1泊から利用できるところもあります。

地域や周りの環境によって違いますが、都市部の中心地に近いアパートメントホテルで、ワンルームタイプが1泊80ドルくらいからあり、都市部郊外のコンドミニアムで1ベッドルームが月1300〜1600ドル程度で借りることができます。なお、コンドミニアムの場合には契約時にデポジットとして1か月分の家賃相当が別に必要になります。また、地域によっては設備の整った2ベッドルーム以上の一軒家を月単位で借りることもでき、月2000〜3500ドルくらいが相場です。カリフォルニアには日系の不動産会社もあり、言葉に不自由することなく交渉ができますから、長期滞在の場合には気軽に相談してみるのもひとつの方法です。

滞在費は、滞在する地域によっても異なりますが、夫婦2人でロサンゼルス郊外のコンドミニアムでの滞在を想定すると、住居費が光熱費と合わせて月に約1500ドル、食費は時々日本食を外食した場合約600ドル、交通費や趣味の遊行費、娯楽・生活雑費が600ドル、合計2700ドルとなり約31万円で都会での生活ができます。

ロサンゼルスには数え切れないほどのデパートやショッピングセンター、全国チェーンのWhole・Foodsなど数多くのスーパーマーケットがあり、周辺都市のトーランスやサンディエゴなどにも多くのそうした施設があります。また、カリフォルニアでは、ロサンゼルスをはじめトーレンスなどの近郊都市には日本企業も多く進出しており、日本食材や日本の衣料品、書籍などが簡単に手に入ります。

特に日本人が多く住むエリアには、複数の日系スーパーマーケットがあり、日本食材のみならず化粧品や電化製品まで揃っていますから、値段は割高ですが、日本にいるときとほぼ同様の感覚で買物をすることができます。日本米も、カリフォルニア米のコシヒカリやひとめぼれなどの銘柄米が日本の1/5以下でありますから、自炊する上では全く困りません。

アメリカといえばすぐに思いつくのがピザやハンバーガーなどのファストフードですが、カリフォルニアの人々ももちろんこうしたファーストフードが好きな人が多く、マクドナルドやKFC、バーガーキング、ジャックインザボックス、タコベルなどファストフードのチェーンは凄い数があります。ところが、こうした食生活の環境から肥満などを気にする人々が増えてきて、日本食が健康食としてブームになっています。

また、新鮮な野菜やシーフードをたっぷり使ったカリフォルニア・キュイジーヌという南カリフォルニアで生まれた新進料理もブームで、イタリアンやフレンチにアジアンをミックスした多くの人種と文化の融合から生まれたこの料理は、素材の味を生かしたヘルシーな料理ということで、専門のレストランが数多くできています。

移民の多いカリフォルニアでは、イタリアンやフレンチをはじめとして、タイやベトナムなどのエスニック料理や中華料理、メキシコ料理のレストランも数多くあり、フードコートなどでもベトナムのフォーという汁ソバや焼き豚入りフランスパンのサンドイッチなど、各国の料理が手軽に楽しめます。日本食レストランも多種多様で、ランチに刺身定食が食べられるお店やカレー専門店、ラーメン屋に寿司屋、割烹料理店に居酒屋、中にはかまどでご飯を炊いているのが売りの日本食レストランもあり、和食だけでも迷いそうになるほど充実しています。

ロサンゼルスは、南カリフォルニアを代表する全米二番目の大都市で、中枢のロサンゼルス市をはじめビバリーヒルズ市やサンタモニカ市、ハリウッド市など魅力的な街を擁するロサンゼルス・カウンティには約950万人が暮らし、温暖で過ごしやすい都市です。ロサンゼルス市にはリトルトーキョーなどの日本人街もあり、周辺都市を含めて多くの日系人がいることから、食事や買物など生活全般を日本語で済ませられるところも多く、また日本のテレビや新聞なども日常的なものになっており、日本人医師のクリニックが集中しているのもこの地域で、海外ロングステイする日本人にとっては便利で優しい都市です。

日本からロサンゼルス空港へは、日本航空や全日空、米系航空会社など10数社が直行便を就航しており、成田からは週60数便、関西からは週20便弱、名古屋からは週10数便と数多く、所要時間は成田からで約9時間半です。通称LAXと呼ばれるロサンゼルス空港は、巨大な規模で8つのターミナルを持っており、ターミナル間の移動や最寄の駅、駐車場、バスターミナルなどへの移動は無料のLAXシャトルを利用します。LAXから市中心部までは約27km、メトロ・レールやMTAメトロ・バスでは約1時間、ホテルへの送迎をするシャトル・バンやエアポート・バス、最近ユニオン駅までのノンストップ24時間運行をはじめたフライアウェイ・バスでは約45分、タクシーだと約30分の所要時間です。

市内での交通は、MTA(LA郡都市交通局)が運営するメトロ・バスやメトロ・レール、メトロ・ラピッドがあります。メトロ・バスは200を超える路線があり、乗りこなすには観光局のインフォメーションセンターやMTAのカスタマーセンターで路線図を入手するのがいいでしょう。メトロ・レールは、レッド、ブルー、グリーン、ゴールドの4路線で運行する電車で、LA郊外までの地域をカバーしており、メトロ・バスとの共通均一チケット制です。メトロ・ラビットは、最近始まった新しいサービスで、モンテベロやサンタモニカ、ワーナー・センターやユニバーサル・シティなど観光スポットを結ぶバスです。

その他市内には、ロサンゼルス市交通局が運営するダウンタウンやハリウッドなど37路線で結ぶダッシュと呼ばれるバスもあります。また、近郊のサンタモニカには、サンタモニカ周辺からLA市西部をカバーしているビック・ブルー・バスというサンタモニカ市バスもあります。タクシーは、流しはほとんどなく、ホテルや主要観光スポットのタクシースタンドで利用するか電話で呼び出すことになります。

ロサンゼルスでの住まいは、ダウンタウン周辺でのコンドミニアムだと1ベッドルームで月1500ドルくらいからあります。ダウンタウン周辺にはホテルも数多くありますが、リトル東京にある日系人経営のリーズナブルなホテルでは、ツインの利用で1泊45ドル、週175ドル、月極めなら490ドルでありますし、ダウンタウンの中心には同様の条件で利用できるホテルが結構あります。ハリウッドには、アットホームなアパートメントホテルもあり、家具や電化製品、キッチンなど生活に必要なものが揃い、週単位での利用が可能で1泊80ドルくらいから利用できます。郊外なら、サンタモニカ周辺が良く、海沿いにはホテルやモーテルが数多く立ち並び、キッチン付きのモーテルが週350ドルくらいから利用できます。

ロサンゼルスには、全米大手のデパートやショッピングセンターが数多くあり、スーパーマーケットもチェーン店のRalphsやVons、Trader・Joe‘sなどは街のいたるところにありますし、車社会らしく郊外にはシタデル・アウトレットなどの巨大な規模の大型アウトレットが点在し、各種ショップやレストランなどの施設も充実しています。日系のスーパーでは、元ヤオハンのミツワなどがあり日本食材の調達は何の苦労もなしにできてしまいますし、紀伊国屋などの日本書籍店、日本のビデオショップなども数多くあります。リトルトーキョーやサンタモニカのソーテル通りでは、日本食レストランや日本語の通じる店が立ち並び、まるで日本にいるかのような錯覚を起こすほどですから、生活面での不自由さは全く感じません。

ダウンタウンでは、カリフォルニア・キュイジーヌなどのアメリカ料理レストランをはじめ、チャイナタウンやリトルサイゴン、イタリア人街などではそれぞれの国の本格的な料理が楽しめますし、寿司職人の養成学校である寿司アカデミーがあるほど日本食は定着しており、日本食レストランは数え切れないほどの店があります。郊外では、サンタモニカ大通りなどにハイコンセプトなレストランや個性的なレストランが数多く立ち並び、グルメ都市としてさまざまな食事が楽しめます。

ロサンゼルスには、美術館や博物館、ギャラリーが数多くあり、またコンサートホールや劇場も有名どころが数多くありますから、海外ロングステイの機会にじっくり時間をかけて、カリフォルニアのカルチャーや芸術に触れてみるのも有意義な滞在となります。映画の本場ハリウッドもすぐ近くですから、ユニバーサルスタジオをはじめとした映画に関連のある施設を巡ったり映画三昧の滞在というのもいいでしょう。ロサンゼルスは大リーグのドジャーズの本拠地ですから、地元の人々に混じり野球観戦で交流の輪を広げるのも楽しいです。

郊外には、サンタモニカ・ビーチなどカリフォルニア滞在を満喫させる数多くの洒落たビーチがありますから、ビーチ周辺を散策したり海岸沿いのショッピングモールを探索したり、疲れたら海の見えるレストランやカフェで休息したりと海辺でのんびり過ごすこともできます。また、街中でも自然の感じられるスポットも数多くあり、のんびり公園巡りをするのもいいですし、アクティブなタイプには乗馬やテニスが体験できる施設もあります。

ゴルフ天国とも言われるロサンゼルスには、パブリックやプライベートを含め300カ所以上のゴルフ場があります。パブリックで50ドル前後からプレーできますが、中には歩いてプレーすれば20ドルくらいのところもあり、ロサンゼルスではゴルフは気軽に楽しむことができるスポーツです。また、車で1時間半ほどの近郊にはビッグ・ベア・マウンテンなどのスキー場がいくつかあり、温暖な気候のロサンゼルスでの海外ロングステイでウインタースポーツを楽しむこともできるのです。

トーランスは、ロサンゼルスの南約30kmの郊外にある都市で、ロサンゼルス空港から20分、ダウンタウンから30分ととても便利なロケーションにあり、長期的な都市計画のもとで工業や商業、住宅などの地域が整然と区画整理された都市です。市の1/4を占める工業地帯にはダグラスなどのアメリカを代表する航空機メーカーのほか、トヨタやホンダをはじめとした多くの日系企業が進出しており、日本人の駐在員も数多く住む街で、温暖な気候とともに親日家も多く治安も安定した住みよい街として、海外ロングステイの候補地としても高い評価を受けている街です。

日本からトーランスへは、ロサンゼルスまで直行便で飛んだ後、空港からはバスかタクシー、レンタカーが主な移動手段です。空港からロサンゼルス市内まで移動すると、ロサンゼルスとトーランスを結ぶトーランス・トランジットというバスもあります。トーランス市内では、以前はトロリーバスがかなりの路線を走っていたのですが、今は市バスが市内路線を運行しているだけで、主な移動手段はバスかタクシー、レンタカーになります。レンタカーは、ロサンゼルス空港でも手配できますし、ロサンゼルスやトーランスには日系のレンタカー会社がいくつかあり、日本語で電話をすれば空港やトーランスの滞在先に出向いてくれますから安心です。費用も1日辺り20ドルからとかなりリーズナブルで長期割引もあります。

トーランスでの滞在先は、一般的なホテルなら、ショッピングセンターや日系スーパーマーケットが周りにある街の中心地のホテル、レドンドビーチ近くの長期滞在者用のホテルなどがあり、1泊100ドルくらいから利用できます。また、トーランスにはプライベート機専用の空港があり、空港周辺には飛行訓練をする留学生などの利用する宿泊施設があり、1泊40ドルくらいからとリーズナブルでガーデナ・テラス・インやレドンドビーチインなど日本語の通じる施設が多く、また和食の朝食が付きますから海外ロングステイに適した便利なところです。また、トーランスは日本人駐在員が多いことから賃貸のコンドミニアムや一軒家の物件も多く、コンドミニアムでは1ベッドルームで月に1300ドルくらいからあり、一軒家の場合には2ベッドルーム以上で月に2000ドルくらいから利用できます。

トーランスにはデルアモ・ショッピングセンターなどの大型ショッピングモールがいくつかあり、また日本人が多く暮らすことからミツワやマルカイ、ニジヤなどの日系スーパーマーケット、旭屋書店やブックオフなどの日本書籍店、日系ビデオ店、日系旅行代理店など様々な業態の日本のサービスが日本語で受けられ、日本食材なども大概のものが日本にいるがごとく購入できます。また、Wilson・Parkという広大な公園ではファーマーズマーケットが開催され、新鮮な産地直送の果物や野菜などが安く手に入ります。

街中には、カリフォルニア料理やハワイアン料理、ボリューム満点の典型的アメリカン料理、中華料理などのレストランがある他、レドンドビーチ沿いにはシーフードレストランが並びます。また、トーランスではなんといっても日本食レストランの数の多さに目を瞠ります。ラーメン屋や寿司屋、ウドン屋、和食処など日本と変わらぬ店構えで営業しており、日本人サラリーマンが立ち寄るランチスポット的なお店、日本の大衆中華料理店などもあります。また、ミツワスーパーマーケットの中にあるフードコートでもラーメンやトンカツなどが手軽に味わえますし、日本から出店しているファミリーレストランや和菓子屋さんなどもありますから、日本食が手放せない海外ロングステイヤーには格好の滞在地になります。

トーランスは非常に治安の良い街で、街中には30近くも緑豊かな公園があり、広大な敷地を持つウィルソンパークなどを散策して巡るのも楽しみです。トーランスには、かつてパシフィック鉄道が走っていた頃があり、当時のクラシックな建造物が立ち並ぶ旧駅前商店街の街並を探索してみるのも興味深いことです。また、トーランスには日本人が数多く住むことから、日本人の趣味のサークルも多くあり、言葉に不自由することなく趣味を楽しむこともできます。

トーランスの西側には地元の人々が集うレドンドビーチがあり、地元の人々に混じって浜辺や桟橋を散歩したり、カフェでのんびりするのもトーランスらしい過ごし方です。また、リヴィエラ・ヴィレッジと呼ばれる一帯には、洒落たカフェやレストランが立ち並び、そうした南欧的な景観の中でゆったりランチタイムを過ごすのもいいものです。

トーランスのあるサウスベイ地区には、初心者から上級者まで楽しめるゴルフコースが数多くあり、パブリックコースで手押しカートによるプレイなら30〜50ドルまででプレイできますし、コースによっては初歩から学べるレッスンを実施しているところもあり、海外ロングステイの機会に始めてみることもできます。また、トーランスにはプライベート機専用の空港があり、セスナなどの航空学校も数多くありますが、ロサンゼルスを空中から眺めることのできる遊覧飛行も体験できるのです。操縦士の中には、トーランスに海外移住して航空学校の教官をしている日本人もおり、安心して空中散歩が楽しめます。

サンディエゴは、ロサンゼルスの南約200kmのカリフォルニア州最南端に位置し、隣国のメキシコと国境を接する都市で、古くはスペインの植民地であったメキシコが作った街で、19世紀半ばにメキシコからアメリカに割譲され、カリフォルニア州の27群のひとつとしてその歴史は始まりました。現在は人口122万人を擁するカリフォルニア州で第2の都市となり、海に面するのんびりした雰囲気の港湾都市ですが、同時にアメリカ太平洋艦隊の基地としても有名で、また近年は情報通信関連の企業やバイオ、医療関係の企業が集結しており、ハイテク産業の街としても名を馳せてきました。過ごし易い気候と海や山、そして砂漠もある豊かな自然と都会としての街の機能、サンディエゴの人々の田舎っぽい穏やかな人柄、などが各国の人々を魅きつけ、海外移住や海外ロングステイの滞在地として注目されている都市でもあります。

日本からサンディエゴへは、ノースウェスト航空がロサンゼルス経由で就航していますが、いずれにしても一度ロサンゼルスに立ち寄ることになり、他の日本からロサンゼルスに就航している便から国内線に乗り換えるのとさほど差はありません。ロサンゼルスからサンディエゴへは、デルタ航空の関連会社であるスカイウエスト航空とアメリカン航空の関連会社のアメリカン・イーグル航空が主に就航しており、20人乗りくらいのプロペラ機で約60分の所要時間です。空港から市内中心部へは約5km、エアポートバスかタクシーで約15分です。

サンディエゴ滞在中に車を運転する場合には、ロサンゼルスでレンタカーを借りて、自分で運転していくことも充分可能で、ロサンゼルスからサンディエゴまでは約200km、2時半の距離です。レンタカーは、空港で手配することもできますし、ロサンゼルスにある日系のレンタカー会社に日本語で手配することもできます。もうひとつの方法として、ロサンゼルスのダウンタウンにあるユニオン駅から列車で行くこともできますが、およそ2時間に1本と本数は少なめで所要時間は約3時間です。

サンディエゴでは、MTS(メトロポリタン・トランジット・システム)が運営するトランジットバスとトロリー電車の2つの公共交通機関があり、バスは100を超える路線を持ち、市内の殆どの地区と郊外まで広くカバーしています。また、トロリーは2本の路線を持ち、メキシコ国境までカバーしていることから、メキシコへの観光にも手軽に利用することができます。街中を走るタクシーはそれほど数が多くなく、利用するにはタクシー会社に予約を入れるのが望ましいようです。

サンディエゴは、アメリカ全土から観光客が訪れる観光都市でもあり、ラ・ホーヤなどの海岸沿いにリゾートホテルが点在しており、1泊200ドルからと値段は張りますが高級リゾートらしい快適な滞在ができます。ダウンタウン周辺でも1泊200ドル以上のホテルが多く、リーズナブルで快適なホテルは北地区にあるミッション・バレーやミッション・ベイ エリアに多くあり、1泊100〜150ドル程度で利用できます。また、ダウンタウンに程近いところにある日本人経営のスタジオ819というホテルでは、ミニキッチン付きで長期滞在用レートを設けており、1泊だと55ドルから、週単位だと週400ドルから、月極めで750ドルから、とかなりリーズナブルに利用することができます。また、6ヶ月以上の滞在であれば、家具や電化製品が揃った程度のよいアパートが月700から1000ドル程度で借りることができます。

サンディエゴでは、ダウンタウンにホートンプラザ・ショッピングセンターという、いくつかのデパートやスーパーマーケット、ブティックなどの専門店や映画館、フードコートなどが入った大型ショッピングモールがあり、観光客もローカルの人々も良く利用しています。 郊外では、ミッションバレーにあるミッションバレー・ショッピングセンターやラ・メサのグロスモントセンターなど、各地区にも大型ショッピングセンターがあります。また、スーパーマーケットは、全米チェーンのVonsやRalphs、無農薬野菜などで有名なWhole・Foodsなどが各地区に点在しています。

日本人の多いコンボイストリート沿いには、日系のミツヤやニジヤがあり、日本食材は殆どのものが手に入りますし、そうした店の店員の多くが日本人であることから、言葉の面でも全く心配することなく買物ができます。また、日本語書籍はミツヤ内にある旭屋書店で、日本語のビデオなどは同じコンボイ・ストリート沿いに何軒かのビデオショップがあり、サンディエゴは日本人の海外ロングステイには極めて利便性の高い都市です。

サンディエゴは、目の前が海という立地からシーフード料理が数多くあり、定番のアメリカ料理レストランも様々な形態のレストランがあります。また、サンディエゴはメキシコと国境を接しており、メキシコ人も多く暮らしていることから、メキシコ料理レストランも数多くあります。その他中華やベトナム、タイ、インドといったエスニック系のレストランも数多くあり、ファストフードもサンディエゴらしく、メキシコのファスト・フード最大手のタコ・ボールのタコスなども味わくことができ、カリフォルニアのほかの地域とはちょっと違った雰囲気です。日本食も牛丼の吉野家をはじめリーズナブルなものから寿司屋、定食屋、ランチメニューのある店、本格的な和食店、お好み焼き屋などと、多彩な種類の店が揃っています。

サンディエゴは近代的な都会ですが、街中にはジュニペロ・セッラ博物館などのスペイン時代の名残を残した建造物やサンディエゴ伝道教会などが並ぶ落ち着いた風情が漂う地区もあり、歴史に思いを馳せながら旧市街をゆっくり散策するのもいいでしょう。また、バルボアパークのミュージアム群を、何日もかけてじっくり観ることができるのも、海外ロングステイならではです。ダウンタウンから南に15kmほどでメキシコとの国境に接し、国境を越えたメキシコの街・ティファナへの小旅行も簡単にできてしまいます。また、サンディエゴ市内には、英語のみならずスペイン語が学べる語学学校があり、一般家庭にホームステイして語学を学ぶ海外ロングステイのシニアもいます。

サンディエゴでは、海沿いの街らしくマリンスポーツも盛んで、ミッション・ベイではヨットなどの海洋スポーツにチャレンジできますし、水の澄んだラ・ホヤ・ビーチやオーションビーチでは、海水浴やシュノーケリング、スキューバ・ダイビングなどが楽しめます。サンディエゴでは、海ばかりではなく、海岸沿いの松林の中でトレッキングができるトーレパインのコースなど、街の郊外にいくつかのトレッキングコースが設けてあり、それぞれのレベルや体力に応じて選択することができますから、初心者のシニアにも安心して挑戦することができます。

サンディエゴには、過去にPGAメルセデス・チャンピオン・シップが行われたラ・コスタリゾートなどのリゾートコースから手軽なパブリックまで、60を超えるゴルフコースがあり、パブリックなら40ドルくらいから楽しむことができます。また、日本人のレッスン・プロが常駐しているコースもあり、日本ではなかなか経験できない個人レッスンも比較的リーズナブルな価格で経験することができます。

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